80年代を代表する邦画ヒットシリーズ、刑事物語の第1作目。主人公の片山刑事を演じるのは武田鉄矢。片山のアイデンティティというより、もはや武田のそれだと思うが、長髪にくたびれた帽子とズボン、胴長短足で一見冴えない男だが、実は拳法「蟷螂拳」の達人で正義感は人一倍。日本映画の名作『男はつらいよ』を意識しているのかいないのか、シリーズの基本設定は、捜査上のミスを犯して日本各地を異動する片山刑事が異動先で美しいマドンナに恋をするも結局は失恋し、また次の勤務地へと全国を渡り歩くというのもの。
本作の冒頭シーンはソープランド (当時は、トルコ風呂と呼称) のガサ入れで、いきなりバスト丸出しのソープ嬢が逃げ回るという、半ば反則もののツカミだが、ここでマドンナ役の有賀久代が、これまたいきなりトップレスで豊かなバストを晒すという、ツカミとしてはこれ以上無いだろうというシーンから始まる。ちなみに、有賀久代は本作がデビュー作で且つ引退作となってしまったようだが、観ているこちらも分からない程、聾唖(ろうあ)の女性を完璧に演じており、同じく聾唖を演じた田中邦衛のそれとはレベルが違う。もうスクリーンで観ることが出来ないと思うと至極残念。
福岡県警から異動した先の沼津にてソープランド絡みの事件を追う片山。事件そのものの背景は本シリーズの中でも結構真面目に考えられたという感じがする。そうは言いつつも、事件の中身はさほど重要ではないだろう。残忍な事件を追いつつも、マドンナ絡みのサブストーリーを散りばめて、片山の優しさと強さ、マドンナとの恋と失恋を描き、最後は悪党相手に蟷螂拳で大暴れ → 異動。というストーリー展開は型通りだが、しかし飽きのこない不思議な魅力に溢れている。(SS)
製作: 1982年 日本 110分
監督: 渡邊祐介 / Yusuke WATANABE
製作:
出演: 武田鉄矢 / Testuya TAKEDA, 有賀久代 / Hisayo ARIGA, 花沢徳衛 / Tokue HANAZAWA, 田中邦衛 / Kunie TANAKA, 仲谷昇 / Noboru NAKAYA, 樹木希林 / Kirin KIKI, 室井滋 / Shigeru MUROI, 高倉健 / Ken TAKAKURA, 西田敏行 / Toshiyuki NISHIDA
ジャンル: アクション, コメディ, ドラマ
鑑賞方法: DVD, チャンネルNECO
製作:
出演: 武田鉄矢 / Testuya TAKEDA, 有賀久代 / Hisayo ARIGA, 花沢徳衛 / Tokue HANAZAWA, 田中邦衛 / Kunie TANAKA, 仲谷昇 / Noboru NAKAYA, 樹木希林 / Kirin KIKI, 室井滋 / Shigeru MUROI, 高倉健 / Ken TAKAKURA, 西田敏行 / Toshiyuki NISHIDA
ジャンル: アクション, コメディ, ドラマ
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