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Thursday, January 23, 2014

半沢直樹 / Hanzawa Naoki



池井戸潤による小説「半沢直樹シリーズ」を原作としたTBSによるテレビドラマ作品。実際の放送時には妻が見るよう勧めてくれたのだが、既に初回を見逃していたことや、毎回1週間も待つのが嫌で、ジっとDVDが発売されるのを待つこと数ヶ月。その間驚異的な視聴率や、流行語大賞になった「やられたらやり返す!倍返しだ!」など、この手の話題をかっさらっていたので、いよいよ原作小説でも読もうかと思ったのだが、経験則からいうと小説は実写よりも面白いというのが定説のためこちらも我慢。年が明けてやっと観ることができた。主演は堺雅人。ドラマは『オレたちバブル入行組』を原作とした大阪西支店編と『オレたち花のバブル組』を原作とする東京本店編に2部構成となっている。

半沢直樹(堺雅人)は入行式の席で、同期の渡真利(及川光博)に「銀行でなにをやりたい?」と問われ「俺は上を目指す」と言い放つ。半沢には上を目指さなければならない理由があった。半沢の父が経営するネジ工場の経営が傾いた際、メインバンクであった産業中央銀行は融資を引き上げてしまい父が自殺してしまったのだ。父の仇を取るために半沢は産業中央銀行に入行する。その後産業中央銀行は東京第一銀行と合併し、世界第3位のメガバンクである東京中央銀行となったが、深層では旧東京第一派と旧産業中央派の醜い派閥争いが繰り広げられていた。そんななか半沢は大阪西支店融資課長としてその腕を振るっていたが、支店長の浅野(石丸幹二)より、これまで全く取引のなかった西大阪スチールへの5億の融資話を持ちかけられる。融資は半沢の審査を経ること無く浅野の独断によって実行されたが、そんな折西大阪スチールの粉飾決算が発覚する…。

一言でいえば「爽快」。現代劇だが水戸黄門や大岡越前などの名作時代劇にも通づる分かりやすい敵味方の構図。立場の弱い下位の者が上位を討つ、という日本人にウケの良い脚本。上司に大して啖呵を飛ばして大見得を切るという、サラリーマンなら誰もが思いつつなかなか出来ないある種の夢を正々堂々とやってしまう半沢。そして最後はやり過ぎのハッピーエンド。経済ドラマという体だが、その実は赤穂浪士のような敵討+人間ドラマと言っていい。ストーリーもさることながら、石丸幹二、片岡愛之助や滝藤賢一など、脇役陣の演技も秀逸。特にのファーストクラスは緋田康人と香川照之。イヤらしく汚い銀行上層部の人間を演じる緋田は、もう観ているだけで胸クソが悪くなるほどの演技。香川照之にいたっては、もはやコロッケを超えた「顔芸」。目と頬の筋肉だけで役の心の中を演じている。そして半沢との最後の対峙はまさに驚愕の演技で目が話せない。なお、最初に「爽快」と書いたが、それはラストシーンの5分前までである。その後のラストシーンは賛否両論だろうが、次回作を如実に匂わせるもので、TVらしいといえばそれまでかもしれない。(SS)


製作: 2013年 日本
製作: TBS 
原作: 池井戸潤『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』
出演: 堺雅人 / Masato SAKAI, 上戸彩 / Aya UETO, 及川光博 / Mitsuhiro OIKAWA, 笑福亭鶴瓶 / Tsurube SHOUHUKUTEI, 北大路欣也 / Kinya KITAOUJI, 香川照之 / Teruyuki KAGAWA, 片岡愛之助 / Ainosuke KATAOKA, 滝藤賢一 / Kenichi TAKITO, 宮川一朗太 / Ichirouta MIYAGAWA, モロ師岡 / Moro MOROOKA, 森田順平 / junpei MORITA, 岡田浩暉 / Koki OKADA, 須田邦裕 / Kunihiro SUDA, 緋田康人 / Yasuhito HIDA, 壇蜜 / Danmitsu, 宇梶剛士 / Tsuyoshi UKAJI, 赤井英和 / Hidekazu AKAI, 石丸幹二 / Kanji ISHIMARU, 倍賞美津子 / Mitsuko BAISHO, 駿河太郎 / Taro SURUGA,  吉田鋼太郎 / Kotaro YOSHIDA,
ジャンル: ドラマ, TV
鑑賞方法: DVD
エピソード:
 第1話「やられたら倍返し! 悪い上司に立ち向かうニューヒーロー誕生!! 5億を取り戻せるか?社宅での妻たちの戦い出世か?友情か?」
 第2話「上司の濡れ衣を振り払え!悪者に倍返し」
 第3話「クソ上司に倍返し!部下のピンチを救えるか!? 裏切り者も出現」
 第4話「10倍返しなるか!上司と部下の裏切り」
 第5話「半沢が出向に…!? 生き残りをかけた戦」
 第6話「5億から120億!東京で倍返しなるか 本店に異動した半沢は巨大な敵と戦う!!」
 第7話「半沢が土下座する!絶体絶命の大ピンチ」
 第8話「強敵ライバル登場! 負ければ出向の危機」
 第9話「最終決戦!〜出向をかけた金融庁検査!!」
 最終話「100倍返しなるか 最後に土下座するのは誰だ!〜衝撃の結末!!友情か?裏切りか?」

Sunday, February 10, 2013

テルマエ・ロマエ (映画) / Thermae Romae (film)



ヤマザキマリの同名人気漫画を映画化した作品。古代ローマの浴場 ― テルマエの設計技師であるルシウス・モデステュスが現代の日本にタイムスリップする事で巻き起こす騒動を描くコメディ・ファンタジー作品。コミカルな役を演じる主演に阿部寛とヒロインに上戸彩。さすがに古代ローマをテーマにした作品らしく、北村一輝、宍戸開、市村正親に竹内力と濃い顔ぶれが並ぶが、竹内力は何故か日本人役。

生真面目で古風な設計しかできない古代ローマの浴場設計技師ルシウスは、ふとしたきっかけでローマの公衆浴場から21世紀の日本の銭湯に突然タイムスリップしてしまう。そこでルシウスは目にしたものは、お風呂を便利に楽しくするために多くの工夫が施された設備であり、ローマのテルマエでは決して有り得ないものであった。その後あることをきっかけに古代ローマに舞い戻ったルシウスは、日本の銭湯で得たアイデアを元に新しいテルマエの設計を行ったところこれが大好評。その後も幾度と無く古代ローマと現代日本を往復し、次々と新しいアイデアをローマのテルマエに導入したルシウスの高まる名声は、遂に時のローマ皇帝の耳にも届き…。

古代ローマの銭湯のアイデアは現代日本の銭湯から得ていた!という、『神々の指紋』的なキャッチなテーマが観る意欲を掻き立てる。とは言え、シナリオ自体は相当にコメディ方面に振ってあるが、歳を重ね生真面目役が似合ってきた阿部寛が見事に乗っかっており相当に笑える。一方、前半のアップテンポで心地良い展開が後半では一変、とまでは言わないが、少々笑いを抑えつつ真面目な、言い方を変えると冗長な展開になるのが残念。次回作を匂わせるラストの切れ方は嫌いではないが、皇居のお堀にでもタイムスリップしたのだろうか。風呂が全然関係ないところにも移動するのかと、一貫性に関する疑問が湧いてきたがコメディだからまぁ許そう。ストーリー以外の仕込みネタで笑いを取ろうとするTVっぽく映画らしくないところは、好き嫌いが別れるところ。(SS)


製作: 2012年 日本 108分
監督: 武内英樹 / Hideki TAKEUCHI
製作: 
出演: 阿部寛 / Hiroshi ABE, 上戸彩 / Aya UETO, 北村一輝 / Kazuki KITAMURA, 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 宍戸開 / Kai SHISHIDO, 笹野高史 / Takafumi SASANO, 市村正親 / Masachika ICHIMURA, キムラ緑子 / Midoriko KIMURA
ジャンル: コメディ, ファンタジー
鑑賞方法: Blu-ray