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Thursday, April 10, 2014

横山秀夫サスペンス I (TV)

★☆

多くのヒット小説を世に産み出す横山秀夫の短編小説をWOWOWによりドラマ化した本作は、真相』『看守眼の中から仲村トオル主演の『18番ホール』。岸谷五朗主演の『誤報』。玉山鉄二主演の『自伝』。渡部篤郎主演の『他人の家』の4作品を収録。各話とも1時間ほどのショートストーリーでありながらスピード感と凝縮感に溢れたWOWOWらしい高品質な出来は観ている者を裏切らない。

『18番ホール』と『誤報で』細く強い繋がりが見られるが、総じて殆ど関連性のない独立したストーリーで構成された短篇集となっている。ただ、地理的な舞台設定が共通であり、チラホラと各話の横の繋がりが出てくるも、ストーリー展開にはそれほどの影響が無い。しかし、それ以上に各話に共通しているのは、所謂ハッピーエンドとは真逆の救いようのないエンディングが待ち受けているということ。幾らドラマと言っても、観ているこちらも辛くなるエンディングには、気分が暗くなること請け合い。ただ、サスペンスドラマとしては非常に良質で気分が悪くなるわけではない。

特に、主人公の境遇をボカシつつ、予想外のラストで秀逸なサスペンスに仕上げた『他人の家』と、全てを投げ打って地元の村長選挙に出馬した男の罪と募る疑心暗鬼を描いた『18番ホール』は1時間ドラマとは思えない秀逸な作品。全ての作品に原作のサスペンスとしての面白さが見事に表現された秀逸な作品集となっている。(SS)


製作: 2010年 日本 WOWOW
原作: 横山秀夫 / Hideo YOKOYAMA『真相』『看守眼』
監督: 鈴木浩介 / Kosuke SUZUKI, 水谷俊之 / Toshiyuki MIZUTANI, 榎戸耕史 / Koji ENOKIDO
出演: 仲村トオル / Toru NAKAMURA, 岸谷五朗 / Goro KISHITANI, 玉山鉄二 / Tetshuji TAMAYAMA, 渡部篤郎 / Atsuro WATABE, 西田尚美 / Naomi NISHIDA, 遠藤憲一 / Kenichi ENDO, 田口浩正 / Hiromasa TAGUCHI, 相島一之 / Kazuyuki AISHIMA, 小澤征悦 / Yukiyoshi OZAWA, 尾野真千子 / Machiko ONO, 柏原収史 / Shuji KASHIWABARA, 片岡礼子 / Reiko KATAOKA, 長塚京三 / Kyozou NAGATSUKA, 紺野まひる / Mahiru KONNO, 田中哲司 / Tetsushi TANAKA, 戸田菜穂 / Naho TODA, 高杉亘 / Koh TAKASUGI, 小野武彦 / Takehiko ONO, 伊東四朗 / Shiro ITO
ジャンル: サスペンス
鑑賞方法: DVD

Tuesday, March 4, 2014

ストロベリーナイト - アフター・ザ・インビジブルレイン (TV)



誉田哲也の姫川玲子シリーズ作品「シンメトリー」および「感染遊戯」より、5本の短編を原作としたスペシャルドラマ。タイムライン的にはタイトル通りで、劇場版のストロベリーナイトのその後、姫川はんの刑事達のそれぞれを描いたショートドラマ集。姫川が主役の『アンダーカヴァー』、菊川の『東京』、葉山の『沈黙怨嗟 / サイレントマ―ダー』、井岡と日下の『左だけ見た場合』と勝俣の『推定有罪 / プロバブリィギルティ』の5話で構成されている。

それぞれのあらすじはここでは割愛するが、相互関連は無く葉山と勝俣のストーリーが薄く交差するぐらいで、基本的には登場人物が変わらないだけの全く別物のドラマとなっている。ドラマのパイロット版から連続ドラマ、そして映画版と見てきたが、映画版のラストにおける姫川班の解散は少々唐突だったし、下世話なところでは姫川と菊川の行く末も気になるところ。しかし、そうしたファンの気持をフォローアップする意図は本作は全く織り込まれていない。

ショートドラマだけに、各話とも短くポンポンと進んでいくが、そんな中でも菊川が主人公の『東京』は短いながらも、濃い人間ドラマを詰め込んだ秀逸作。かと思えば、姫川の『アンダーカヴァー』は、一体何をやりたかったのか良く分からない作品で、ドラマ品質のばらつきが大きい。『ストロベリーナイト』シリーズ次作までの繋ぎならまだしも、仮にシリーズ最終作だとしたら少々寂しい感じがした。(SS)

製作: 2012年 日本 127分
監督: 佐藤祐市 / Yuichi SATO
原作: 誉田哲也 / Tetsuya HONDA「インビジブルレイン」
出演: 竹内結子 / Yuko TAKEUCHI, 西島秀俊 / Hicetoshi NISHIJIMA小出恵介 / Keisuke KOIDE遠藤憲一 / Kenichi WATANABE, 生瀬勝久 / Katsuhisa NAMASE, 武田鉄矢 / Tetsuya TAKEDA, 國村隼 / Jun KUNIMURA, キムラ緑子 / Midoriko KIMURA, 竜雷太 / Raita RYU, 光石研 / Ken MITSUISHI, 大高洋夫 / Hiroo OTAKA, 入江雅人 / Masato IRIE, 杉本哲太 / Tetta SUGIMOTO
ジャンル: TV, サスペンス
鑑賞方法: DVD

Friday, February 21, 2014

ハゲタカ (映画)

★☆

NHKの制作の大ヒットドラマ『ハゲタカ』の映画版作品である本作は、TV版と同様に、真山仁の経済小説ハゲタカバイアウトおよびレッドゾーンの3作品を原作とした経済ドラマである。TV版が非常に秀逸な作品であっただけに期待が高まるが、同じNHK制作の『外事警察』はTV版に比べて映画版の方がイマイチだっただけに本作はどうだろうか。主演は引続き大森南朋と柴田恭兵。共演に玉山鉄二。栗山千明や松田龍平もTV版に引続き出演している。

かつて日本を買い叩く「ハゲタカファンド」の辣腕マネジャーとして一世を風靡した鷲津は、一向に変わることのない閉鎖的な日本市場に見切りをつけ、海外で生活を送っていた。そんな時、日本を代表する自動車メーカーであるアカマ自動車の役員として迎えられていた芝野が鷲津の元を訪れ、アカマ自動車の救済を求めてきた。アカマ自動車は中国政府系ファンドのブルー・ウォール・パートナーズによる買収の危機にさらされていた。芝野の依頼を一度は断った鷲津だが、ブルー・ウォール・パートナーズの代表、劉一華の記者会見をみたのち、アカマ自動車からの正式な要請に答える形で「ホワイトナイト」としてブルー・ウォール・パートナーズと対峙することを決意する…。

映画版ということで、TV版を見ていなくても掴めるようなストーリー展開になっているのは間違いない。また、本作のメインストーリーは鷲巣と劉一華との対峙であり、芝野やアナウンサーの三島は脇に添えられた役どころと言っても過言では無いだろうが、TV版を見ていない人にはこの3者の過去の関係についての前知識が全く無いため、はてなマークが頭の中にグルグル回ったまま本作を鑑賞し続けたに違いない。

TV版では良く練られたファンドのスキームを充分に堪能することが出来たが、本作では所謂『リーマン・ショック』の翌年に公開された作品のため、どうしてもリアル経済に倣ったストーリーになってしまい、特に鷲津が劉一華を潰すためのロジックが稚拙に感じられた。そういう意味では、松田龍平演じる旅館の若旦那をTV版に続いて出演させるべき理由が見当たらないし、根本的なところでは、鷲津がアカマ自動車のホワイトナイトを引き受ける明確な動機が不明確。劉一華の最後も意味不明で、あらゆる意味で映画版はTV版を超えることが出来なかったと感じた。(SS)


製作: 2009年 134分 日本
原作: 真山仁 / Jin MAYAMA 「ハゲタカ」「バイアウト」「レッドアウト」
監督: 大友啓史 / Keishi OTOMO
出演: 大森南朋 / Nao OMORI, 柴田恭兵 / Kyohei SHIBATA, 松田龍平 / Ryuhei MATSUDA, 栗山千明 / Chiaki KURIYAMA, 嶋田久作 / Kyusaku SHIMADA, 志賀廣太郎 / Kotarou SHIGA, 中尾彬 / Akira NAKAO, 玉山鉄二 / Tetsuji TAMAYAMA, 高良健吾 Kengo KORA遠藤憲一 / Kenichi ENDO
ジャンル: サスペンス 
鑑賞方法: DVD

Tuesday, February 18, 2014

ストロベリーナイト シーズン1 (TV) #2 / Strawberry Night Season 1 (TV) #2



前回に引続き、第6話から最終話まで。

第6話「感染遊戯」
★★☆ 製薬会社勤務のエリート社員が自宅前でメッタ刺しに殺害された。被害者の着衣のボタンから犯人のものとおぼしき指紋が検出された一方、自宅の呼び鈴からは指紋が見つからなかった。姫川は犯人の狙いを被害者ではなく、旧厚生官僚として薬害感染問題に深く関与していた被害者の父親だったのではないかと睨み捜査を開始する…。

1話完結。捜査員の葉山の心の葛藤、姫川の勘働き、菊川の後輩に対する思いなど、姫川班の捜査官の人間ドラマがバランスよく描かれている。協働する所轄の捜査官に加藤あいを配して、それなりに役割を与えているのだがその必要はあったのか疑問。

第7 - 8話「悪しき実」
★★★ 右半身だけ死後硬直が早く解けた男性の変死体が発見された。通報者は恋人の女性と思わるが行方不明。男性のアパートからは13個の木片と私設私書箱の鍵が見つかる。手掛かりが乏しいなか、姫川は私設私書箱の中から多くの暴力団関係者の写真を見つけ、さらに全員が殺害されていることが判明する…。

右半身と左半身で死後硬直具合が異なるという変死体、ツカミの殺害シーンと行方をくらました被害者の恋人。姫川の推理を軸としたストーリー展開が素晴らしく、不幸な女性を演じる木村多江の好演が光る。謎解きと人間ドラマのバランスが秀逸な良作だが、一方で13人の暴力団関係者が殺害された事件の真相が置き去りになっているのが、心に引っ掛かる。

第9 - 第11話「ソウルケイジ」
★★★ 多摩川の土手で血まみれの左手首が発見された。被害者の手首は大工の高岡のものであり、高岡の工場から致死量を超える血液が発見されたことを考慮して死体損壊遺棄事件として捜査が進められた。一方、高岡の過去を調べていくと、高岡は従業員の三島を他人でありながら我が子のように育てていたこと、そして三島の父親はかつて高岡が働いていた工事現場で転落死していた事を突き止める…。

初の3話構成作品。血まみれの手首、高岡の過去と三島との関係など、二転三転する展開はスピード感があり、3話に分けられていても長くは感じない。ただ、登場人物が多くてかつ裏があり複雑なので名前を覚えないと面白さが半減するかもしれない。最終話らしい面白さだが、明らかになった真相が少々腑に落ちないのは自分だけだろうか。


刑事モノとして「謎解きの面白さ」を素直に味わえる作品。原作そのものが持つ面白さとそれを削ぐこと無く脚色されたストーリー、姫川班およびそれを取り巻く癖のある捜査官達との人間群像と秀逸な配役、テレビでよく表現出来たなと思う凄惨な映像の処理、それぞれのバランスが秀逸で、久々にフジテレビ謹製ドラマの面白さを充分に堪能出来た。全11話は「シーズン1」という体でリリースされているが、恐らくシーズン2などは無さそうである。ただ、原作はまだ続いているようなので、「踊る―」シリーズのようなフジテレ看板作品に育てるべく、シーズン2の制作を期待したい。(SS)


製作: 2012年 日本
演出: 佐藤祐市 / Yuichi SATO, 石川淳一 / Junichi ISHIKAWA 
原作: 誉田哲也 / Tetsuya HONDA「シンメトリー」「感染遊戯」「ソウルケイジ」 
出演: 竹内結子 / Yuko TAKEUCHI, 西島秀俊 / Hicetoshi NISHIJIMA小出恵介 / Keisuke KOIDE宇梶剛士 / Tsuyoshi UKAJI, 丸山隆平 / Ryuhei MARUYAMA, 渡辺いっけい / Ikkei WATANABE, 遠藤憲一 / Kenichi WATANABE, 高嶋政宏 / Masahiro TAKASHIMA, 生瀬勝久 / Katsuhisa NAMASE, 武田鉄矢 / Tetsuya TAKEDA, 滝藤賢一 / Kenichi TAKITO, 津川雅彦 / MasahikoTSUGAWA, 北見敏之 / Toshiyuki KITAMI, 杉本哲太 / Tetta SUGIMOTO, 滝藤賢一 / Kenichi TAKITO, 小木茂光 / Shigemitsu OGI, 石黒賢 / Ken ISHIGURO, 加藤あい / Ai KATO, 木村多江 / Tae KIMURA, 杉本哲太 / Tetta SUGIMOTO, 濱田岳 / Gaku HAMADA
ジャンル: サスペンス
鑑賞方法: DVD
エピソード: 
 第1話 「シンメトリー」
 第2話 「右では殴らない」
 第3話 「右では殴らない2」
 第4話 「過ぎた正義」
 第5話 「選ばれた殺意~過ぎた正義」
 第6話 「感染遊戯」
 第7話 「悪しき実」
 第8話 「悪しき実~嗚咽」
 第9話 「ソウルケイジ」
 第10話 「檻に閉じ込められた親子~ソウルケイジ」
 第11話 「こんなにも人を愛した殺人者がいただろうか~ソウルケイジ」

ストロベリーナイト シーズン1 (TV) #1 / Strawberry Night Season 1 (TV) #1



誉田哲也の姫川玲子シリーズ3作品「シンメトリー」、「感染遊戯」および「ソウルケイジ」を原作としたフジテレビ制作の連続TVドラマシリーズ。原作とは異なり、姫川玲子シリーズの映像化作品は全て「ストロベリーナイト」というタイトルが付けられ、それぞれの原作タイトルとは異なる。主演は竹内結子。「パイロット版」と称する初回作のスペシャルドラマ版の共演俳優に加えて、新たに小出恵介や丸山隆平といった新メンバーが加わっている。一話完結となっているのは「シンメトリー」と「感染遊戯」のみで、他のエピソードは複数回の放送で完結する。


第1話「シンメトリー」
★★★ 100人以上の死傷者を出した電車と自動車の接触事故から10年後の同じ線路上で、体の中心から縦に真っ二つとなった死体が発見される。被害者は列車事故を引き起こした男だった。自殺と他殺の両面で捜査が進められる中、事故当時、ある女子高生を必死に助けようとした駅員がいたことを姫川は知る…。

初回放送に相応しい完成度の高い作品。ここれほどの内容が小一時間ほどのテレビドラマに収められた事に驚く。火サスや土曜ワイドは見習ってほしい。縦に真っ二つになった死体や列車事故のシーンなど、テレビ作品としては描くのが難しい凄惨なシーンを非常に上手く処理をしている。

第2 〜 3話「右では殴らない」
★★ 劇症肝炎で亡くなったと思われる男性3人を司法解剖した結果、いずれの死体からも違法薬物が発見された。薬物を利用した連続殺人事件の可能性を疑った姫川は薬物テロも視野に入れて捜査を開始、被害者はいずれもオンラインゲームサイトの会員である事が判明。ゲーム内で被害者3人に共通する人物に関する調査を進めると、思いもよらない人物に突き当たる…。

2話連続作品。一見何の関係も無さそうな被害者の死体に共通する一点を突破口として、姫川が次々と紡ぎだす謎解きは素直に面白い。ラストは少々やり過ぎでありリアル感が削がれるが、観ている方としてはすっきり。ただ、同じすっきりさせるのなら、犯人の最終的な扱いの方こそ明らかにしてほしかった。

第4 〜 5話「過ぎた正義」
★☆☆ 強姦殺人などの重大な罪を犯したにも関わらず、少年法や精神鑑定結果により短期間の刑期で出所していた3人の男が立て続けに謎の死を遂げた。3つの事件内容や関係者に一切の共通点が無いなかで、姫川はこれら全ての犯人が警視庁の倉田捜査官に逮捕されていた事に気付く…。

2話連続作品。謎解きというよりも、登場人物の心の葛藤を描くことに重きを置いた展開であることは重々承知だが、3人の男の死の謎こそが姫川の初動のきっかけであるにも関わらず、結末に至るまでその真相解明が欠如しているのが全く腑に落ちない。冗長な展開でスピード感に乏しく一話に纏めた方が良かったかもしれない。



製作: 2012年 日本
演出: 佐藤祐市 / Yuichi SATO, 石川淳一 / Junichi ISHIKAWA 
原作: 誉田哲也 / Tetsuya HONDA「シンメトリー」「感染遊戯」「ソウルケイジ」 
出演: 竹内結子 / Yuko TAKEUCHI, 西島秀俊 / Hicetoshi NISHIJIMA小出恵介 / Keisuke KOIDE宇梶剛士 / Tsuyoshi UKAJI, 丸山隆平 / Ryuhei MARUYAMA, 渡辺いっけい / Ikkei WATANABE, 遠藤憲一 / Kenichi WATANABE, 高嶋政宏 / Masahiro TAKASHIMA, 生瀬勝久 / Katsuhisa NAMASE, 武田鉄矢 / Tetsuya TAKEDA, 滝藤賢一 / Kenichi TAKITO, 津川雅彦 / MasahikoTSUGAWA, 北見敏之 / Toshiyuki KITAMI, 杉本哲太 / Tetta SUGIMOTO, 滝藤賢一 / Kenichi TAKITO, 小木茂光 / Shigemitsu OGI, 石黒賢 / Ken ISHIGURO, 加藤あい / Ai KATO, 木村多江 / Tae KIMURA, 杉本哲太 / Tetta SUGIMOTO, 濱田岳 / Gaku HAMADA
ジャンル: サスペンス
鑑賞方法: DVD
エピソード: 
 第1話 「シンメトリー」
 第2話 「右では殴らない」
 第3話 「右では殴らない2」
 第4話 「過ぎた正義」
 第5話 「選ばれた殺意~過ぎた正義」
 第6話 「感染遊戯」
 第7話 「悪しき実」
 第8話 「悪しき実~嗚咽」
 第9話 「ソウルケイジ」
 第10話 「檻に閉じ込められた親子~ソウルケイジ」
 第11話 「こんなにも人を愛した殺人者がいただろうか~ソウルケイジ」

Monday, February 3, 2014

ストロベリーナイト (TV) / Strawberry Night (TV)



誉田哲也原作の姫川玲子シリーズ第1作目「ストロベリーナイト」の初映像化作品はフジテレビ製作の2時間ドラマ。本作は「パイロット版」として2010年に制作され、2012年には連続ドラマ化と映画化もされた。主演に竹内結子でフジテレビ制作と、少々薄っぺらい刑事ドラマを想像するのだが、その期待は良い意味で完全に裏切られる。

女性でノンキャリアにも関わらず警視庁捜査一課十係主任に異例のスピード出世を果たした姫川玲子。そんな彼女のもとへブルーシートに包まれた男の死体が公園の溜め池のほとりで発見されたと一報が入った。発見された死体は丁寧に包まれていた一方、人目につきやすい公園に無造作に置かれたいた。現場の状況に違和感を感じる姫川は、以前監察医から報告を受けた全く別の事件である「脳の溶けた死体」とのかすかな繋がりを感じていた…。

一連の姫川玲子シリーズ映像化作品で一番最初に観たのは「映画版作品」 だったのだが、やっぱりシリーズ初回作である本作から見た方が良かったと後悔。初回作を見たことにより、姫川とその部下、癖のある登場人物やチームに起こった事件などを理解しつつ、映画版のストーリーと人物群像劇でモヤモヤっとなっていた部分がやっと理解できた。その映画版とは異なり、猟奇殺人などのシーンで放送上制約の多いTVドラマとしては非常に上手く映像化しているなと感心する。仮に映画で同じ映像を表現するのならもっと直接的で派手な映像になっただろうが、迫力を失うこと無くTV放送に耐えられる映像として仕上げた製作陣の辣腕に脱帽。ラストシーンは如何にもTV的なカジュアル感が出たが、久々に重厚で良質な刑事サスペンス・ドラマを観た。(SS)

製作: 2010年 日本 106分
監督: 佐藤祐市 / Yuichi SATO
原作: 誉田哲也 / Tetsuya HONDA「ストロベリーナイト」 
出演: 竹内結子 / Yuko TAKEUCHI, 西島秀俊 / Hicetoshi NISHIJIMA宇梶剛士 / Tsuyoshi UKAJI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI渡辺いっけい / Ikkei WATANABE, 遠藤憲一 / Kenichi WATANABE, 高嶋政宏 / Masahiro TAKASHIMA, 生瀬勝久 / Katsuhisa NAMASE, 武田鉄矢 / Tetsuya TAKEDA, 津川雅彦 / Masahiko TSUGAWA, 林遣都 / Kento HAYASHI, 国仲涼子 / Ryoko KUNINAKA
ジャンル: TV, サスペンス
鑑賞方法: DVD

Friday, January 31, 2014

ストロベリーナイト (映画) / Strawberry Night (film)



誉田哲也のインビジブルレインを原作としたフジテレビ制作の映画作品。そもそもは単発の2時間スペシャルで発表後、視聴率が良かったためか否か、連続ドラマ版の放送が開始され、その後映画版である本作が発表されたようだ。原作も主人公である「姫川玲子」シリーズとして既に5作品がリリースされているが、シリーズ1冊目のタイトルであるストロベリーナイトのタイトルがTVから映画へと続く一連の映像作品のタイトルに採用されている。と、ここまで書いた前知識はすべて本作鑑賞後に調べたもので、実はTVドラマの事や警察モノであることさえ知らなかったため、本当に真っ白な状態で鑑賞した。

暴力団、龍崎組組員である小林の刺殺遺体が発見された。遺体の左目には縦に切りつけられたキズ、部屋の壁の特徴的な血しぶきなどから、直近で起こった2つの暴力団員殺人事件との類似性が指摘された。警視庁は暴力団の内部抗争の線と連続殺人事件の両面から捜査を開始した。一方、捜査一課の姫川は小林殺しの犯人は「柳井健斗」であるという密告電話を受けるが、その事を相談した上司から「この件には一切触れるな!」と強い指示を受ける。あくまで事件の真実を追い求める姫川は、単独で捜査を開始した…。

主人公の姫川玲子は、何か血なまぐさい過去を持つも、リーダーとして捜査班を自ら率いるほどなので、仕事の出来る刑事だというのは想像に容易だが、その「過去」は、殺人事件の重要関係者であり、よりによって暴力団組長である男に、車の中で抱かれてしまうほどのモノなのだろうか。武田鉄矢扮する勝俣なるベテラン刑事が唐突に出てきて、汚れ仕事みたいな事を裏で淡々とこなしているようだが、どういう事だろう。目玉焼きの乗ったカレーは、わざわざ真上からクローズアップするほど意味があるのか。あらかじめTVドラマを見ていなくても理解できるストーリーであり作品の質は高い。ただ、やっぱりTVドラマを見てた方が楽しめたかなと。最後のヤマ場である記者会見のシーンでは展開に現実感が全く無くかなり無理を感じる。脚本次第でどうにでもなったはずで残念。(SS)


製作: 20012年 日本 127分
監督: 佐藤祐市 / Yuichi SATO
原作: 誉田哲也 / Tetsuya HONDA「インビジブルレイン」
出演: 竹内結子 / Yuko TAKEUCHI, 西島秀俊 / Hicetoshi NISHIJIMA大沢たかお / Takao OSAWA小出恵介 / Keisuke KOIDE宇梶剛士 / Tsuyoshi UKAJI, 丸山隆平 / Ryuhei MARUYAMA, 三浦友和 / Tomokazu MIURA, 渡辺いっけい / Ikkei WATANABE, 遠藤憲一 / Kenichi WATANABE, 高嶋政宏 / Masahiro TAKASHIMA, 生瀬勝久 / Katsuhisa NAMASE, 武田鉄矢 / Tetsuya TAKEDA, 菅田俊 / Shun SUGATA, 金子賢 / Ken KANEKO, 鶴見辰吾 / Shingo TSURUMI, 石橋蓮司 / Renji ISHIBASHI, 津川雅彦 / MasahikoTSUGAWA
ジャンル: サスペンス
鑑賞方法: Blu-ray

Monday, January 27, 2014

外事警察 その男に騙されるな (映画) / Black Dawn (film)



麻生幾の小説「外事警察 CODE:ジャスミン」を原作とした、NHK制作のTVドラマ「外事警察」の大ヒットを受けて制作された劇場公開版。TV版に引き続き主演は渡部篤郎、新たな共演にはキム・ガンウや真木よう子など。

3.11大震災の混乱の中、被災した東北地方の大学研究施設で原子力関連の極秘データを内包したハードディスクが何者かに盗まれた。その5ヶ月後朝鮮半島の「ある国」から濃縮ウランが日本へ持ち込まれたとの情報がCIAよりもたらされた。盗まれたデータと濃縮ウランで製造できるものはただ1つ。日本における核テロの脅威が現実味を帯びる最中、住本班は5年前に韓国から来日し、日本人女性と結婚して日本国籍を取得した奥田正秀を徹底的に監視していた。住本は奥田の妻である果織に近づき、協力者として取り込むべく工作活動を開始した矢先、住本が何者かに襲われてしまう…。

TV版と劇場版ではストーリーが異なるので一概に比較は出来ないが、本作の魅力は尾行、張り込みや民間人を協力者として取り込む活動など、映像的には地味だがしかしリアルで緊張感のある工作活動に加え、「公安の魔物」と呼ばれる住本のダークな存在感と相手を容赦なく陥れる冷徹なキャラクター、つまり派手な銃撃戦や大量火薬を使用したシーンなどでは決して無いのだが、劇場版ではそうしたミーハー的な要素が多く織り込まれており、本来の「外事警察」が持つ魅力を半減させているような気がする。とは言っても、もちろん劇場版から見始める人もいる訳で、この辺のバランスは難しいところだろうが、それを差し引いても、ラストの山場における爆弾解除シーンには少々白けてしまった。(SS)

製作: 2012年 日本 128分
原作: 麻生幾「外事警察 CODE:ジャスミン」
監督: 堀切園健太郎 / Kentaro HORIKIRIZONO
出演: 渡部篤郎 / Atsurou WATABE, 尾野真千子 / Machiko ONO, 真木よう子 / Yoko MAKI, 遠藤憲一 / Kenichi ENDO, 余貴美子 / Kimiko YO, 石橋凌 / Ryo ISHIBASHI, 北見敏之 / Toshiyuki KITAMI, 滝藤賢一 / Kenichi TAKITO, 渋川清彦 / Kiyohiko SHIBUKAWA, キム・ガンウ / Kang Woo KIM, イム・ヒョンジュ / Hyung Joo LI, 田中泯 / Min TANAKA
ジャンル: サスペンス
鑑賞方法: DVD

Sunday, January 26, 2014

外事警察 (TV)

★★

麻生幾著「外事警察」を原作としたNHK渾身のドラマ。NHK製作のドラマは秀逸な作品が多く、本作もTV公開当初より話題となり映画化も果たした。外事警察とは公安警察に所属する、外国の諜報機関による諜報活動や対テロリズム捜査の精鋭部隊である。

決して世の中に知られることのない対国際テロ捜査活動を行う部隊「警視庁公安部外事課」。秘密捜査班のリーダーである住本健司の元へ国際テロリスト「フィッシュ」の潜伏情報がもたらされた。各国の首脳が出席する「対テロ国際会議」の開催を間近に控えいる最中、住本は「フィッシュ」と繋がっていると疑われるある国の外交官の監視を続けていた。外交官を追い込むことで自らの協力者になるよう工作活動を進める住本。しかし、そんな住本の目の前で不測の事態が発生する…。

作中では外事警察によるテロリストの監視活動や協力者の獲得プロセスなどが事細かく描写されており、原作の完成度の高さが伺える。諜報活動のためなら手段を選ばない冷徹な住本を演じる渡部篤郎はハマり役。石橋凌や遠藤憲一とは違う、陰のある捜査官を見事に演じている。もう一人のハマり役は余貴美子演じる内閣官房長官。政治家としての欲望が丸出しでかつ、臭いものは触りたくないという、醜悪な雰囲気が漂う女性政治家を顔と態度で見事に演じきっている。

一般人である我々が普段ほとんど目にすることの無い公安警察の実態に光を当てた骨太な原作が元だけに、本作もNHKらしい重厚な作品に仕上がった。丁寧な散りばめられた伏線をきっちりと回収してなお、最後の最後に"どんでん返し"的なトリックが仕込まれた秀逸な脚本に脱帽。(SS)

製作: 2009年 日本
原作: 麻生幾「外事警察」
出演: 渡部篤郎 / Atsurou WATABE, 石田ゆり子 / Yuriko ISHIDA, 尾野真千子 / Machiko ONO, 遠藤憲一 / Kenichi ENDO, 余貴美子 / Kimiko YO, 石橋凌 / Ryo ISHIBASHI, 片岡礼子 / Reiko KATAOKA, 北見敏之 / Toshiyuki KITAMI, 滝藤賢一 / Kenichi TAKITO, 渋川清彦 / Kiyohiko SHIBUKAWA, 平岳大 / Takehiro HIRA, イアン・ムーア / Ian MOORE, アラン・ロワ / Alain ROY
ジャンル: TV, サスペンス
鑑賞方法: DVD
エピソード: 
 第1話 「テロリスト潜入!」
 第2話 「協力者」
 第3話 「囮(おとり)」
 第4話 「裏切り」
 第5話 「突入」
 第6話 「その男に騙されるな」

Wednesday, November 28, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #35 非情のライセンス / The King of Minami #35



シリーズ第35作目の本作はいろいろと趣が変わった作品となった。まず、冒頭のツカミのシーンに続くタイトルロールで、主な出演者の紹介がされるようになった。だが、結城哲也(ゆうき哲也)と天田益男の沢木組一家は何故かここでは紹介されない。しかし、最も大きな変更点は探偵だ。矢吹探偵事務所の面々が事務所から消え、新たな探偵として川島なお美演じる速水翔子が加わった。萬田金融の事務所シーンでは、体に線に沿うような薄手のシャツと深いスリットの入ったスカートをまとった川島なお美が、その見事なボディシェイプを魅せている。

と言うことで、画的にはメジャー・チェンジを踏んだ本作だが、ストーリー的に大きな変化は無く、むしろ回を追う毎に水戸黄門や大岡越前のようなストーリーの基本線に乗った王道的なシリーズになってきた。悪党には遠藤憲一が起用されており、品川区出身の彼に関西弁による演技はさぞ厳しかったろうと想像するが、違和感を感じないのは遠憲一流のの演技力か、はたまた方言指導の宇野ポテトの力によるものだろうか。(東北出身の私には正確な評価は不可能だが)。

今回のテーマは耳慣れない『道具屋』なる商売。債務不履行などにより差し押さえとなった物件を競売で買い叩き、それをリサイクルショップなどへ転売して利ざやを抜く商売で、これはこれで真っ当な商売なのだが、悪徳道具屋の『ソレイユ』は差し押さえ物件を高額で競り落としたうえに、債務者へ2倍の価格で買い戻しをさせ、債務者をカタに嵌めていた。もう一つのテーマは『小口債務者』。十万二十万という小口の借金を銀次郎に頼むも債務不履行で飛ぶというもの。ところが飛んだ小口債務者の証書をよく見ると、皆がみな同じ住所を記載していたのだった。そしてこの住所のマンションの所有者が『ソレイユ』だった。そして、最後のテーマは『ゼネコンの裏社員』という、表立って出来ない仕事を秘密裏に処理するヤクザまがいの社員。そして、この3つのキーワードに悪徳金融とヤーさんが絡みつつも、最後のキリ取りへと帰結していく。

舎弟の公平も段々と目に慣れてきたが、遠藤憲一演じるソレイユの社長に『このオールバックメガネ!』など、軽口を叩くのが玉にキズ。そんな勢いで時折銀ちゃんにも軽口を叩くのだが、公平に対して銀ちゃんが返事をしたシーンをまだ観た事がない。二人は仲が悪いのだろうか。愛車は変わらずブラバスチューンのSL『なにわ33 む 77-77』。ちなみに、探偵の翔子の愛車は白いBMWのZシリーズ。(SS)


製作: 2000年 日本 75分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 仲本工事 / Koji NAKAMOTO, 遠藤憲一 / Kenichi ENDO, 石橋正次 / Masatsugu ISHIBASHI, 山西道広 / Michihiro YAMANISHI, 山本竜二 / Ryuji YAMAMOTO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Saturday, June 23, 2012

不毛地帯 (4/4)


日本帰任 〜 石油エネルギー 編
 第14話 百億の賭け
 第15話 邪魔者は消えろ!
 第16話 地獄からの招待状
 第17話 暗号と密約
 第18話 汚れた英雄
 第19話 約束の地



★★★ 知識も経験の無い弱小の近畿商事が挑むには余りにも過酷な世界、それがエネルギービジネス。生き馬の目を抜くこの世界でまたも鮫島が暗躍するが、壹岐も負けてはいない。舞台は日本から中東、パリ。そして、壹岐が地獄を経験した地であるソ連へと移っていく。このエネルギー争奪戦争で竹野内豊演じる兵藤が壹岐の右腕として獅子奮迅の活躍をみせる。

これまでのエピソードが霞んで見え、全て本編のための前置きと思わせる程の完成度。エネルギー資源獲得競争を舞台とした本編は非常に面白く痛快だ。石油公社総裁の貝塚との因縁、商社連合との闘い、石油工区開発権入札を巡る熾烈を極める情報戦。鮫島の攻撃も度を越したレベルに到達し、一時も目を話せないとはこの事だ。一方、壹岐が入社当初に繊維部でイジメまくった石原が再登場する辺りなど思わず笑わずにはいられない。

終始一貫して名優ぶりを遺憾なく発揮した原田芳雄演じる大門社長の大決断。シベリア抑留関連や秋津千里とのサブストーリー。そして最後に再び訪れる彼の地。長編ドラマの最後を飾るに相応しいエピソード。(SS)


製作: 2009年 日本
監督: 
製作:
出演: 唐沢寿明 / Toshiaki KARASAWA, 和久井映見 / Emi WAKUI, 遠藤憲一 / Kenichi ENDO, 岸部一徳 / Ittoku KISHIBE, 原田芳雄 / Yoshio HARADA, 竹野内豊 / Yutaka TAKENOUCHI, 橋爪功 / Isao HASHIZUMEニコラス・ペタス / Nicholas PETTAS, 中原丈雄 / Takeo NAKAHARA, 多部未華子 / Mikako TABE, 斎藤工 / Takumi SAITO, 柳葉敏郎 / Toshirou YANAGIBA, 段田安則 / Yasunori DANDA, 佐々木蔵之介 / Kuranosuke SASAKI, 小雪 / Koyuki, 伊東四朗 / Shirou ITOH, 江守徹 / Toru EMORI, 阿部サダヲ / Sadao ABE, 天海祐希 / Yuki AMAMI, 石橋蓮司 / Renji ISHIBASHI, 品川徹 / Toru SHINAGAWA, 松重豊 / Yutaka MATSUSHIGE
ジャンル: TV, サスペンス
鑑賞方法: DVD


 

不毛地帯 (3/4)


アメリカ赴任 〜 自動車産業 後編
 第9話 悲しい女
 第10話 恋と野望
 第11話 嫉妬に殺される男
 第12話 裏切りの極秘調査
 第13話 喰うか喰われるか




★★☆ アメリカ近畿商事社長として赴任した壹岐は、日本の自動車産業への外資参入というビジネスを舞台に闘うことに。米国自動車産業界ビッグ3の一角フォーク社と交渉が進むにつれ社内における里井副社長との確執は激しさを増しもはや血みどろの闘争劇となってきた。そして壹岐に対する嫉妬かライバル心らか、人格が変わったのではと思えるほど変貌した里井はフォーク社との交渉窓口を壹岐から奪い暴走を始める。こうした近畿商事の内部抗争を横目に鮫島は一見鳴りを潜めたように見えたが、里井の交渉も大詰めの終盤に来て鮫島の逆襲が始まった。

本編から次編に掛け里井と壹岐の社内闘争は思わぬ形で一先ず休戦に入り、物語は新たな展開に移る。兎にも角にもこの時代のビジネスマンは会社のために国のために社会のために猛烈に働いていたんだなと改めて思う。ストーリーに関係のないところだが、妙な存在感を発揮している家政婦のはるさんと鮫島の妻が少々面倒。(SS)


製作: 2009年 日本
監督: 
製作:
出演: 唐沢寿明 / Toshiaki KARASAWA, 和久井映見 / Emi WAKUI, 遠藤憲一 / Kenichi ENDO, 岸部一徳 / Ittoku KISHIBE, 原田芳雄 / Yoshio HARADA, 竹野内豊 / Yutaka TAKENOUCHI, 橋爪功 / Isao HASHIZUMEニコラス・ペタス / Nicholas PETTAS, 中原丈雄 / Takeo NAKAHARA, 多部未華子 / Mikako TABE, 斎藤工 / Takumi SAITO, 柳葉敏郎 / Toshirou YANAGIBA, 段田安則 / Yasunori DANDA, 佐々木蔵之介 / Kuranosuke SASAKI, 小雪 / Koyuki, 伊東四朗 / Shirou ITOH, 江守徹 / Toru EMORI, 阿部サダヲ / Sadao ABE, 天海祐希 / Yuki AMAMI, 石橋蓮司 / Renji ISHIBASHI, 品川徹 / Toru SHINAGAWA, 松重豊 / Yutaka MATSUSHIGE
ジャンル: TV, サスペンス
鑑賞方法: DVD


 

Friday, June 22, 2012

不毛地帯 (2/4)


中東情勢 〜 自動車産業 前編
 第5話 戦争と3人の女
 第6話 決戦
 第7話 妻との誓い
 第8話 愛妻の死!





★★☆ 泥沼の戦闘機選定戦争の後、鉄鋼部長として鉄鋼部門の立て直しなどを経て7年後、壹岐は近畿商事の常務取締役として会社の経営戦略を立てる業務本部長となった一方、近畿商事社内にはわずか入社7年で常務となった壹岐を妬む空気が里井副社長を筆頭に渦巻いていた。そんな中、第3時中東戦争勃発の危機が迫っていた。戦争の開始は同時にスエズ運河の封鎖と運輸コストやすず・ゴムなどの価格高騰を意味する。戦争は始まるのか否か?短期決戦か長期化か?近畿商事にとって重要な判断が壹岐に求められていた。

冒頭から前エピソードを遥かに凌ぐ面白さ。壹岐以下モーレツ商社マンの中東情勢・東南アジア貿易を舞台にした活躍と、壹岐への社内圧力や鮫島との闘争がバランスよく纏められてストーリーが疾走する。一方、小雪演じる秋津中将の娘、千里のサブストーリーは全く違う温度感に少々違和感を感じるが、これはこれでいいのだろう。自動車産業を舞台にした幕は尻切れ気味のため不完全燃焼感が拭えない。(SS)


製作: 2009年 日本
監督: 
製作:
出演: 唐沢寿明 / Toshiaki KARASAWA, 和久井映見 / Emi WAKUI, 遠藤憲一 / Kenichi ENDO, 岸部一徳 / Ittoku KISHIBE, 原田芳雄 / Yoshio HARADA, 竹野内豊 / Yutaka TAKENOUCHI, 橋爪功 / Isao HASHIZUMEニコラス・ペタス / Nicholas PETTAS, 中原丈雄 / Takeo NAKAHARA, 多部未華子 / Mikako TABE, 斎藤工 / Takumi SAITO, 柳葉敏郎 / Toshirou YANAGIBA, 段田安則 / Yasunori DANDA, 佐々木蔵之介 / Kuranosuke SASAKI, 小雪 / Koyuki, 伊東四朗 / Shirou ITOH, 江守徹 / Toru EMORI, 阿部サダヲ / Sadao ABE, 天海祐希 / Yuki AMAMI, 石橋蓮司 / Renji ISHIBASHI, 品川徹 / Toru SHINAGAWA, 松重豊 / Yutaka MATSUSHIGE
ジャンル: TV, サスペンス
鑑賞方法: DVD


 

Thursday, June 21, 2012

不毛地帯 (1/4)



小説『不毛地帯』を原作とした唐沢寿明主演のTVドラマ。本作はフジテレビ製作の全19話からなる長編作品。舞台は終戦後から高度成長期にかけての日本。陸軍士官学校および大学校を経て大本営参謀とエリート軍人の道を歩いた主人公の壹岐(いき)。11年という長く苦しいシベリア抑留を経て再び祖国の地を踏んだ壹岐は総合商社に入社し、戦闘機・鉄鋼・自動車・エネルギーという経済戦争を舞台に再び世界で闘う。

戦後高度成長期の商社マンを主人公としたストーリーは、非常に重厚で熱く、笑いもジョークも無い硬派なドラマ。演じる俳優陣もストーリーに負けない熱い演技で魅せる。だいぶ前になるが、唐沢寿明の舞台をテレビで観たことがある。演目は失念したがその演技の迫力に驚き、舞台に全く興味の無い私が釘付けになったのを覚えている。本作においても原田芳雄、岸部一徳など並み居るベテラン俳優陣に決して劣らない、圧倒的な演技力を見せている。なお、同じく舞台出身者の阿部サダヲも出演しているがこちらはどうだろう。とにかく大袈裟過ぎる演技とこれまた演技じみた小股走りが目に痛い。

ところで『これは架空の物語である。過去、あるいは現在においてたまたま実在する人物、団体、出来事と類似していてもそれは偶然にすぎない』という冒頭の一文が非常にシラける。文自体もおかしいが、似せた名を付けながら偶然と言い張るとは最近の中国のコピー商品のようだ。五菱商事は三菱商事、丸藤商事は丸紅商事など誰でも分かるし、カプシ・コーラやラッキードなどもはや『おフザケ』の領域。また、フィクションを加えているものの、壹岐のモデルは実在する人物であることはよもや周知の事実であり、開口一番の一文がむしろ重厚さを削ぎ落としているのが残念。(SS)



終戦 〜 シベリア抑留 〜 次期国防戦闘機選定 編
 第1話 物語
 第2話 黒い頭脳戦
 第3話 妻と娘の涙
 第4話 俺が殺した





★★★ マイナス40℃の凍てつくシベリアの大地はまさに『不毛地帯』と呼ぶに相応しい。そしてここから本作のストーリーが始まる。11年の長きに渡るシベリア強制労働の後に帰国。その後の2年を他の帰還者の就職支援と静養に当てていた壹岐だが、近畿商事社長の大門の再三の要請により同社へ再就職を決める。軍人経験しか無い壹岐は当初戸惑うものの、岸部一徳演じる東京支社長の里井のもと、次期国防戦闘機選定交渉の担当に配置されてからは水を得た魚のように活躍を見せる。しかし、ライバルである東京商事の鮫島は政治家への働きかけやマスコミ・情報リークに賄賂に女と、ありとあらゆる手を尽くして近畿商事を攻め上げ、泥沼の次期戦闘機争奪戦が繰り広げられる。

冒頭から戦闘機選定に至るまで4作で計200分近くあるが、それを感じさせないスピード感。シベリア抑留のシーンは重く辛いものだが、回想シーンなど幾つかに分割されて配置しており、テレビらしい飽きさせない工夫が見やすい。里井と遠藤憲一演じる東京商事の鮫島が長く続く壹岐の闘いのライバルである。(SS)


製作: 2009年 日本
監督: 
製作:
出演: 唐沢寿明 / Toshiaki KARASAWA, 和久井映見 / Emi WAKUI, 遠藤憲一 / Kenichi ENDO, 岸部一徳 / Ittoku KISHIBE, 原田芳雄 / Yoshio HARADA, 竹野内豊 / Yutaka TAKENOUCHI, 橋爪功 / Isao HASHIZUMEニコラス・ペタス / Nicholas PETTAS, 中原丈雄 / Takeo NAKAHARA, 多部未華子 / Mikako TABE, 斎藤工 / Takumi SAITO, 柳葉敏郎 / Toshirou YANAGIBA, 段田安則 / Yasunori DANDA, 佐々木蔵之介 / Kuranosuke SASAKI, 小雪 / Koyuki, 伊東四朗 / Shirou ITOH, 江守徹 / Toru EMORI, 阿部サダヲ / Sadao ABE, 天海祐希 / Yuki AMAMI, 石橋蓮司 / Renji ISHIBASHI, 品川徹 / Toru SHINAGAWA, 松重豊 / Yutaka MATSUSHIGE
ジャンル: TV, サスペンス
鑑賞方法: DVD