レンタルするにせよ購入するにせよ、なかなか手が動かなかった本作だが、昼下がりのNHK-BSで4時間4分のロングバージョンで鑑賞することが出来た。ストーリーはタイトル通り、エリザベス・テイラー演じるクレオパトラの半生を描いた歴史スペクタクル作品。
当時の制作費が4400万ドル、現在の貨幣価値に直すと約3億ドル以上(Wikipediaより)と、まさに、映画が娯楽の王様でありハリウッドがその隆盛を極めた時代に作られた作品であろうことが、巨額の制作費からのみならず様々なシーンの端々から見て取れる。数千人のエキストラと超巨大なセット、今ではおおよそ再現不可能と思われる、超長回しで撮影されたクレオパトラのローマ訪問シーンはその象徴であろう。他にも、数百隻の軍艦が海上での闘いに挑むシーンや巨大な建造物など、今ではCGで処理してしまうところを全てセットとフィルムで再現し、妥協無く精細に仕上げた映像は、見応え充分。
まさに豪華絢爛の大迫力映像。しかし裏を返すとそれだけの映画でもある。ストーリーには山場も無く、涙や感動、笑いを誘うシーンもなく淡々と進行するのみ。クレオパトラとローマ帝国の歴史に興味がない人には少々辛い。素晴らしい映像は堪能できるが、素晴らしいストーリーには出会えない、そんな映画だ。(SS)
製作: 1963年 アメリカ 244分
監督: ジョセフ・L・マンキウイッツ / Joseph L. MANKIEWICZ
製作: ジョセフ・L・マンキウイッツ / Joseph L. MANKIEWICZ
出演: エリザベス・テイラー / Elizabeth TAYLOR, レックス・ハリソン / Rex HARRISON, リチャード・バートン / Richard BURTON, ケネス・ヘイ / Kenneth HAIGH
ジャンル: ヒストリー, 戦争, スペクタクル
鑑賞方法: NHK-BS
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