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Friday, November 2, 2012

マトリックス・リローデッド / The Matrix Reloaded

★☆

マトリックス3部作の第2弾はタイトルを『リローデッド』として、マトリックスの支配と闘う人間が住むザイオンやマトリックスの存在意義、本来マトリックスが創りだしたプログラムであるはずの『オラクル(預言者)』や救世主であるネオそのもの役割について明かされる。

人類とコンピュータの闘いが続く中、25万人が住むザイオンへ向けて地下トンネルが掘られ、そこへ同じく25万という大群の破壊ロボット『センチネル』を送り込み、ザイオン、そして人類そのものを殲滅する作戦が進行していることが発覚。トンネルが貫通するまでに残された時間はわずかに72時間。ネオ達は人類の存亡をかけてマトリックスへ潜入し預言者からの指示を仰ぐ。そして、マトリックス内の全ての場所に繋がるドアの鍵を持つ『キーメーカー』を確保し、マトリックスの設計者である『アーキテクト』と接触する。一方、ネオによって破壊されたエージェント・スミスはマトリックスから完全に切り離され自由の身になり、ネオを追っていた。彼は無限に増殖を続けそして遂にザイオン内へ潜入を図る…。

前作でもストーリーの背景は複雑で深いものだったが、本作ではマトリックスの設計者である『アーキテクト』により、マトリックスの存在着そのものの詳細が語られる。このストーリーのバックグラウンドを理解するには前作にも増して脳細胞を要する。恐らく多くの人は一度見ただけでは概要くらいしか分からないと思うので、2度目に観た時でも新たな発見が味わえるかもしれないし、その位深いストーリーでもある。一方、格闘シーンは前作同様の格好良さだが、ネオが救世主になったためか動きが超人的過ぎて、前作のようなワイヤーアクションからCGによるシーンが追加されており、現実感が削がれている。しかし、それを補って有り余るのがカーアクションシーン。撮影の為に建設された『セット』の高速道路上で撮影されたシーンは、映画史にその名を残す完全無欠の完成度でこれを鑑賞するだけでも価値がある。ザイオンのシーンやアーキテクトの説明などをとおして、ストーリー全体が人類や神の始まりについてを示唆する何かに貫かれている。この不思議感というかモヤっとした感じをすっきり晴らしたいのだが、それは続編の『マトリックス・レボリューションズ』に譲るとしよう。(SS)


製作: 2003年 アメリカ 138分
監督: ウォシャウスキー兄妹 / The WACHOWSKI Brothers
製作: ウォシャウスキー兄妹 / The WACHOWSKI Brothers
出演: キアヌ・リーブス / Keanu REEVES, ローレンス・フィッシュバーン / Laurence FISHBURNE, キャリー・アン・モス / Carrie-Ann MOSS, ヒューゴ・ウィーヴィング / Hugo WEAVING, モニカ・ベルッチ / Monica BELLUCCI, ジェイダ・ピンケット・スミス / Jada PINKETT-SMITH
ジャンル: SF, サスペンス, アクション
鑑賞方法: DVD

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