製作がKSSからソフトガレージとなって初めての作品は、シリーズ通算55作目。取り巻きは、舎弟の真に探偵の美咲、沢木組長と広瀬はんといういつものメンバー。債務者には過去にも数回出演している前田五郎に2回めの出演となる久保晶。不義理な債務者に穂積ぺぺ。悪党には寺島進や峰岸徹といったベテラン俳優陣が出演している。端役常連の宇野ポテトと山之内幸夫はいつもどおり。しかし、宇野ポテトは方言指導兼端役、山之内幸夫は法律監修兼端役ということで、二人ともよう稼いでる。
銀次郎の債務者である宮田は借金まみれで自己破産までした男だが、沢木組長から紹介を受けた銀ちゃんの融資1000万を元に、キャバクラ店をオープンするまで復活した男。店も順調でトイチの利子もキッチリと返してきたが、元金が全く減らない事に文句を言い始め、仕舞いには沢木組に対する店のミカジメ料惜しさに、元マル暴の危機管理コンサルタントの元を訪れ、銀次郎の借金と沢木組のミカジメから逃れる事に成功する…。
不義理極まりない債務者の宮田が酷すぎて、本来悪党役の峰岸徹演じる元マル暴が霞む。というか、この元マル暴はやってることはまともで、別に悪くも何とも無いのだが、宮田の義理を欠いた行動が、沢木の親分や銀ちゃんの怒りを買ったのだろう。今回のロジックは民法162条『所有権の取得時効』。専有による時効取得を取り消す所有権移転登記でカタに嵌めようとするも、最後は意外なトリックでキッチリと締める。途中のシーンで爆弾が爆発するという、恐らくシリーズ最初で最後のCGを使ったっぽい映像があるが、あれもきちんとした伏線だったと思うと、改めて本シリーズの力のある脚本に頭が下がる。十三の狭い道も激走する銀ちゃんの愛車はいつものブラバスSL。(SS)
製作: 2005年 日本85分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 保積ペペ / Pepe HODUMI, 島田洋八 / Yohachi SHIMADA, ふじいあきら / AKira FUJII, 寺島進 / Susumu TERASHIMA, 前田五郎 / Goro MAEDA, 峰岸徹 / Toru MINEGISHI, 久保晶 / Akira KUBO, 山之内幸夫 / Yukio YAMANOUCHI, 下元年世 / Toshiyo SHIMOMOTO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD
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