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Wednesday, November 28, 2012

刑事物語 くろしおの詩



正式なタイトルとしては『4』が付かないのだが、正真正銘のシリーズ第4作目は高知県高知市を舞台に、片山刑事がハンガーヌンチャクとゴルフクラブを武器にして活躍する。

ツカミの犯人護送シーンから早速失態を演じる片山刑事。誤送した犯人がトイレに入ってる際に腹痛に苦しむ妊婦を臨月と勘違いして目を離した隙に犯人に逃げられてしまう。何とか犯人は捕まえたものの、植木等演じる署長はカンカンとなり片山刑事をクビにしたうえ、旧知の友人という職業安定所の所長宛の手紙まで持たせて追い出してしまった。職業安定所にて紹介された仕事はキャバレーのボーイ。水商売は嫌だと言いつつも何だかんだで働き始めた片山だったが、そのキャバレーは地元の暴力団の息が掛かった店だった…。

前作のシリーズ第3作『潮騒の詩』では脚本も熟れてきた感じがあり、笑いと涙と人情と片山刑事の破天荒な行動がそれぞれバランスよく配置されていたのだが、本作は全体を『笑い』に強く振ったコメディ色の強い作品という印象。また、地元の暴力団が片山刑事の最後の相手ということもあってか、大仁田厚やサンダー杉山、ガッツ石松などの格闘系男子が多く出演しているのも本作の特徴。一方、シリーズでは2回目の登場となる関口宏や本シリーズのエンディングテーマ曲を唄う吉田拓郎、三波春夫などの有名処が端役としてチョイと出演しているのも面白い。

結局のところ、それなりに捜査っぽいことをして、最後は暴力団の大集団と闘い、全員を倒したところでパトカーのサイレンが聴こえる、という至極単純明快なストーリー。悪く言えば少々雑な展開で面白みに欠けるが、相も変わらず画面から滲み出るような片山刑事の優しさが凝縮されたラストシーンのお陰で、気持よく見終えることが出来る。(SS)


製作: 1985年 日本 106分 
監督: 渡邊祐介 / Yusuke WATANABE
製作: 
出演: 武田鉄矢 / Tetsuya TAKEDA, 相原友子 (あいはら友子) / Tomoko AIHARA, 大友柳太朗 / Ryutaro OTOMO, 植木等 / Hitoshi UEKI, 石橋蓮司 / Renji ISHIBASHI, 三浦浩一 / Koichi MIURA, 神保美喜 / Miki JINBO, 関口宏 / Hiroshi SEKIGUCHI, ガッツ石松 / Guts ISHIMATSU
ジャンル: ドラマ, アクション, コメディ
鑑賞方法: DVD

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