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Monday, December 9, 2013

カラスの親指

★☆

最近仕事が忙しく全く映画を見てないのだが、たまたま午前中で仕事のケリがついたため、半年振りくらいに映画を観ることにした。いろいろ撮り貯めした作品の中から、本作を選んだ理由は他愛の無いものだが、ジャケットをふと見た時に、カラスの親指という意味ありげなタイトルと、村上ショージの満面の笑顔と、テルマエ・ロマエなどここ最近ヒット作に恵まれている阿部寛主演と云うことであったためである。他の出演者は能年玲奈、石原さとみ、小柳友、鶴見辰吾など。村上ショージ繋がりという訳では無いだろうが、多数の芸人が出演しているのは何故だろうか…。

サラリーマン時代に友人の連帯保証人になったばかりに経験した悲しい事件が切っ掛けでサギ師になった阿部寛演じるタケさんと、デコボコながらもコンビを組む村上ショージ演じるテツさんの二人は、競馬場や質屋で小さな詐欺を働いては、小銭を稼いていたのだが、ある日、スリに失敗したある小娘を同業者のよしみで助けてしまったことをきっかけに生活が一変。次々と起きる不穏な事件やタケさんの過去に起こした事件も絡みつつ、彼らは一世一代の大勝負へと巻き込まれてゆく…。

本作はシベリア超特急と同じような、作品の最後にネタが明かされる『大どんでん返し系』の作品である。それが故に、ネタバレはあまり書けないのだが、この手の作品には良くある『大どんでん返し』の伏線が散りばめつつ物語は展開していく。しかし、作品全体の流れの中で、突然違和感のある画面構図が出てきたり、特徴的な出演者などにより、勘の良い人ならその伏線に気付いてしまうはず。そして、最後の大勝負の詐欺ロジックは稚拙であり、迫力不足は否めないところ。ただのハッピーエンドでは終わらせないのが本作の良いところだが、詐欺のロジックはもう一つも二つも捻るべきで、160分という上映時間が数字よりも長く感じてしまった。(SS)


製作: 2012年 日本 160分
監督: 伊藤匡史 / Tadafumi ITO
製作: 
出演: 阿部寛 / Hiroshi ABE, 村上ショージ / Shoji MURAKAMI, 能年玲奈 / Rena NOUNEN, 石原さとみ / Satomi ISHIHARA, 小柳友 / Yu KOYANAGI, 鶴見辰吾 / Shingo TSURUMI, ベンガル / Bengaru, 上田耕一 / Koichi UEDA
ジャンル: サスペンス, コメディ
鑑賞方法: DVD