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Thursday, February 27, 2014

ジャンゴ 繋がれざる者 / Django Unchained



イングロリアス・バスターズ以来となるクエンティン・タランティーノ監督作品は、アメリカ南北戦争直前の19世紀半ばを時代背景に黒人奴隷制度をタランティーノ流に描いたバイオレンス西部劇。主演にジェイミー・フォックス、共演にはイングロリアス・バスターズに引き続きタランティーノ作品連続出演となる、クリストフ・ヴァルツや常連のサミュエル・L・ジャクソン、レオナルド・ディカプリオなど。

南北戦争直前のアメリカ南部。賞金稼ぎのドクター・キング・シュルツの当面のターゲットはお尋ね者のブリトル3兄弟だが、その顔を知る黒人奴隷のジャンゴを見つけると、シュルツは彼の鎖を解いてブリトル兄弟追跡へと共に出発した。やがてある農場で3兄弟を見事に始末したシュルツはジャンゴの腕を認め、賞金稼ぎのパートナーにすることに。そんなある日、シュルツはジャンゴから妻がいて生き別れになったことを聞かされる。奴隷市場での取引記録を調べた結果、妻はミシシッピーのキャンディ・ランドにいることが判明。シュルツはジャンゴと共にキャンディー・ランドから妻を助け出すことを決意する…。

タランティーノ作品ではもはや驚かないが、とにかく序盤から強烈なバイオレンスシーンが炸裂。血糊というか血の吹き出し方がとにかく大袈裟でキル・ビルを思い出す。加えて、歌謡曲っぽいキャッチなメロディーの使い方も今までのタランティーノ作品同様で期待を裏切らない。足に鎖を巻く黒人奴隷や生死をかけて強制的に闘わされる格闘奴隷の描き方など全く手加減なく、見ているこちらも心が痛くなるが、こうしたところも容赦なく描いているのが本作のいいところで、中途半端では面白くなかったはず。ジェイミー・フォックスはもちろん、共演のレオナルド・ディカプリオ、クリストフ・ヴァルツおよびサミュエル・L・ジャクソンの演技が秀逸で、特にサミュエル・L・ジャクソン演じる黒人の皮を被った白人主義者の執事は悪ノリが過ぎて憎悪を覚えるほど。黒人奴隷制度というアメリカの黒い歴史を取り上げた作品でありながら徹底して勧善懲悪。展開に少々強引さを感じつつも、最後は気分スッキリという典型的娯楽映画で、2時間半を超える作品ながら全くそれを感じさせないスピード感とストーリー展開に脱帽。(SS)


製作: 2012年 アメリカ 165分
監督: クエンティン・タランティーノ / Quentin TARANTINO
出演: ジェイミー・フォックス / Jamie FOXX, クリストフ・ヴァルツ / Christph WALTZ, レオナルド・ディカプリオ / Leonardo DiCAPRIO,  ケリー・ワシントン / Kelly WASHINGTON, サミュエル・L・ジャクソン / Samuel L. JACKSON
ジャンル: アクション, ヒストリー, 西部劇, R15+
鑑賞方法: Blu-ray

Monday, August 27, 2012

イングロリアス・バスターズ / Inglourious Basterds

★☆

タランティーノが描くナチス・ドイツをテーマにした戦争作品というのは少し的外れか。舞台は第2次世界対戦下のフランスで、ナチス・ドイツとユダヤ系アメリカ人で構成されたナチ狩り部隊のバスターズとの駆引きを中心にストーリーが展開するが、ナチスに家族を殺害されたユダヤ人女性やナチス・ドイツ随一のスナイパー、仕舞いにはヒトラーも登場。交錯したサブストーリーを5つの章立てにして仕上げた、タランティーノ得意の脚本技が冴える。

主人公はブラッド・ピット。2枚目の格好いい男がそのまんま格好いい役かと思いきや、そうでもない。むしろイタリア語を話すシーンの彼は完全に馬鹿男。もちろんそれはそれで良いのだが、本作でファーストクラスの存在感を発揮したのは、ナチス・ドイツのランダ大佐を演じたクリストフ・ヴァルツ。舞台かと思わせるの派手めな演技と、英語、フランス語、ドイツ語にイタリア語まで自由自在に操る知的な俳優。冒頭の掴みのシーンから最後のエンディングまでストーリーの中心に居るのは、紛れもなくクリストフ・ヴァルツだ。

バスターズの壮絶なナチ狩りシーンは、タランティーノ作品を見慣れた人ならインパクトは少ないかもしれない。ナチス・ドイツとユダヤ人という一見重そうなテーマも、設定としての重要さはあれど、ストーリーの主軸には成りえない。逆に言えば、少々軽薄な脚本でもあるが、派手な殺しに笑いと悲哀をてんこ盛りにした、タランティーノ風娯楽作品としては秀逸な出来。(SS)



製作: 2009年 アメリカ 152分
監督: クエンティン・タランティーノ / Quentin TARANTINO
製作: 
出演: ブラッド・ピット / Brad PITT, メラニー・ロラン / Melanie LAURENT, クリストフ・ヴァルツ / Christoph WALTZ
ジャンル: 戦争, アクション, R15+
鑑賞方法: 映画館, DVD

ジャッキー・ブラウン / Jackie Brown




私にとって初めて映画館で見たタランティーノ作品のジャッキー・ブラウン。パム・グリア扮するメキシコローカル航空のキャビン・アテンダント、ジャッキー・ブラウンは、武器密売人の売上金をメキシコからアメリカに密かに運んでいた。しかし、FBIとATFに目をつけられていた彼女はひょんなことから逮捕され、捜査官に武器密売人の逮捕に協力すれば、今回の件は見逃すと持ちかけられた。一方、サミュエル・L・ジャクソン扮する武器密売人のオデールは、証拠隠滅のためにジャッキーを消そうとするが失敗。八方塞がりのジャッキーは一計を案じる…。

パム・グリアやロバート・フォスターなど70年代テイストを全面に出しつつ、タランティーノ一流の無駄話は今回も健在。画と音楽の相性も良くセンスの良さがジワリとにじみ出てる。正直言うと、公開当初は映画館で相当な時間寝てしまった。タランティーノの映画は好きで、パルプ・フィクションの無駄話も大好きだが、本作はその無駄話もストーリー展開も含めて少々間延びした感が否めない。しかし、あれから10年以上経った今、改めて観ると、結構面白いじゃんという印象。年月が経つと印象も変わるものだ。別に年寄り向けの作品ではないのだが。

ピンと来ないお金の流れや、ラストのカットバックなど、個人的には少々雑な脚本という印象を受けるが、俳優陣が味のある演技で引っ張る。特にロバート・デ・ニーロの腹の出たダメ男の前科者という役柄が面白く、逆に彼の役者としての幅の広さを感じさせる。ハードなアクションや殺害シーンを抑えた、タランティーノ作品入門編といったところ。(SS)


製作: 1998年 アメリカ 155分
監督: クエンティン・タランティーノ / Quentin TARANTINO
製作: 
出演: パム・グリア / Pam GRIER, サミュエル・L・ジャクソン / Samuel L JACKSON, ロバート・フォスター / Robert FORSTER, ロバート・デ・ニーロ / Robert De NIRO
ジャンル: ドラマ, サスペンス, クライム
鑑賞方法: 映画館, DVD

Thursday, June 21, 2012

パルプ・フィクション / Pulp Fiction



タランティーノの名を世に知らしめた出世作とも言える本作は、1994年のパルム・ドールおよびアカデミー賞脚本賞受賞作品。レストランで強盗を企てようとしているカップル。盗まれたトランクを取り返しに来たマフィアのヴィンセントとジュールスの2人。そのギャングのボスの女と一晩付き合う羽目になったヴィンセント。八百長試合に巻き込まれたボクサーのブッチ。それぞれが交錯しながらエンディングに向けて収束していく。ストーリーは各々関連があるが作中では時系列に流れておらず、おやっ?と思うところがあるが、大きな違和感はない。

私がタランティーノ作品で一番好きなのは無駄話。ストーリーに関係のない、もはやアドリブか?と思える無駄話が最高だ。サミュエル・L・ジャクソンなどセリフを覚えるのが大変だったと思える程の、全編に散らばる長い意味の無い無駄話が最高に面白い。出演者が豪華で全員が主役級の仕事を見せるが、本作でのファーストクラスはジョン・トラボルタかと思う。

良質な脚本とそれを最高の映像として纏めあげたタランティーノの才能が結実した本作は、それまで存在したどの映画とも違う完全無欠の最高作品。(SS)


製作: 1994年 アメリカ 154分
監督: クエンティン・タランティーノ / Quentin TARANTINO
製作: ジョン・トラボルタ / John TRAVOLTA, サミュエル・L・ジャクソン / Samuel L JACKSON, ティム・ロス / TIm ROTH, ユマ・サーマン / Uma THURMAN, ハーベイ・カイテル / Harvey KEITEL, ブルース・ウィルス / Bruce WILLIS
出演: 
ジャンル: クライム, ドラマ
鑑賞方法: DVD