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Monday, January 28, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #60 土俵際の伝説 / The King of Minami #60



2007年製作の本作は節目のシリーズ第60作目でシリーズ最終作。1992年にシリーズが開始されて以来15年。これがシリーズ最終話であるという事を全く感じさせないエンディングにも現れているように、本作のリリース時点ではシリーズ打ち切りは決まっていなかったようで、突然の打ち切りに多くのファンと同様、私も寂しい気持ちになった…。

しかし、この『難波金融伝 ミナミの帝王』シリーズは、チャンネルNECOや日本映画専門チャンネル、ファミリー劇場など多くのCS映画専門チャンネルで再放送されており、地上波でも平日昼間の放送にも関わらず二桁視聴率を取るという人気の高さを誇っている。絶対的な勧善懲悪ストーリーでは無いのだが、『弱きを助け強きを挫く』銀次郎が振りかざすのは『拳』ではなく『法律知識』ゆえに、みんなが好きなキャラクターになるもの当然。制作会社さえしっかりしていれば、原作の漫画のように100本は超えてきたかもしれない。取り巻きは舎弟の亮と探偵の美咲、沢木組長と広瀬はんと変わらず。債務者には竹内力の個人事務所であるRIKI PROJECTの所属俳優であり勝矢。悪党にはシリーズ2回目の登場となる木之元亮。伊藤えん魔がその声で独特の存在感を示している。その他では押谷かおりや井上晴美や大木こだまなど。

シリーズ最後の本作はヒューマンドラマ系ストーリー。元小結の岩竜こと大迫は妻と二人でちゃんこ屋を営んでいるが、客も少なく銀次郎の借金返済もままならぬ状態であった。そんな大迫はふとした縁から出身大学の相撲部顧問になり、Bクラスに甘んじる古巣の相撲部を鍛え直していた。そんな中、大学相撲部時代の先輩である柿本がモンゴル人力士を斡旋すると言い出すが…。

押谷かおり演じる元力士の妻が余りにも献身的過ぎて観てられない。そして、勝矢や伊藤えん魔演じる元力士達も、その体格といい声といい良く似あっており、キャスティングの妙が光る。銀ちゃん一流の金融屋らしいキリ取りテクニックは炸裂しないのだが、最後はもちろんハッピーエンドで終わる。ただし、エンディングを観る限りでは相撲部の試合結果はハッピーとはいかなかったようだ。(SS)


製作: 2007年 日本 77分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 西興一朗 / Koichiro NISHI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 勝矢 / Katsuya, 押谷かおり / Kaori OSHITANI, 伊藤えん魔 / Enma ITO, 大河内浩 / Hiroshi OHKOUCHI, 大木こだま / Kodama OKI, 井上晴美 / Harumi INOUE, 木之元亮 / Ryo KINOMOTO, 山之内幸夫 / Yukio YAMANOUCHI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

追伸: 長く続いたミナミの帝王もこれで終わりである。さすがに60作もレビューすると疲れるが、細かい出演者や名言、トリビア的なことも含めてもう少し掘り下げ、行く行くは本ブログから独立させたいと思っている。

難波金融伝ミナミの帝王 #59 仕組まれた結婚 / The King of Minami #59



2007年の一発目はシリーズ第59作目。取り巻きは舎弟の亮と探偵の美咲、沢木組長と広瀬はんと変わらず。債務者には芸人のバッファロー吾郎が木村明浩名義で出演。悪党にはシリーズ初登場の石丸謙二郎。端役にはいつもの宇野ポテト。今回も、というよりいつもだが、複数の銀次郎の債務者に突然降りかかる災難。しかしその災難の裏で画を描いている悪党は一つで、債務回収も兼ねて銀次郎が成敗に乗り出すというもの。

で、今回のテーマは『痴漢詐欺』と『結婚詐欺』。銀次郎の債務者である米屋の一人息子に突然舞い込んだ中国人との縁談話。登録していた結婚相談所からの紹介で、女を来日させ出会うのに50万が必要と言うので、銀次郎から借金して申し込むも、女の父親が倒れてその見舞金に50万、仕舞いには結婚するために150万と追い剥ぎ式に金を要求され…。一方、街でも評判の真面目な開業医に突如ふりかかった痴漢容疑。本人は頑なに否認するも、目撃者もおり容疑は固まりつつあったが、実は自称痴漢被害者とそのグルの目撃者によって開業医が嵌められていたのだった。結婚紹介詐欺と痴漢詐欺。二つの事件の裏で繋がる悪党父娘に銀次郎が迫る…。

痴漢は親告罪。告訴されたら裁判で勝つは事実上不可能であり、満員電車に揺られて通勤するサラリーマンにとっては決して対岸の火事ではない。私もサラリーマン時代に日本有数の満員電車である東西線に揺られて通勤していただけに、入れ込みつつ本作を観ていると、誣告罪(ぶこくざい)と呼ばれる痴漢詐欺に手を染めるエゲツない小娘に対して、銀次郎は少々手ぬるいというか優しいのではと思うが。バッファロー吾郎が芸人らしからぬ名演技を魅せる。少々派手が過ぎる部分もあるが、モテない金ない格好わるいという、冴えない男を好演している。(SS)


製作: 2007年 日本 77分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 西興一朗 / Koichiro NISHI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 木村明浩(バッファロー吾郎) / Akihiro KIMURA, 山田スミ子 / Sumiko YAMADA, みやなおこ / Naoko MIYA, 栃下有沙 / Arisa TOCHISHITA, 大久保貴光 / Takamitsu OKUBO, 坂本あきら / Akira SAKAMOTO, 石丸謙二郎 / Kenjiro ISHIMARU
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #58 銀次郎vs夜逃げ屋 / The King of Minami #58



2006年の最終作は夜逃げ屋と銀次郎との対決を描くシリーズ通算58作目。◯◯◯VS△△△と言えば、過去にシリーズ第7作目の『銀次郎vs整理屋』、第21作目の『銀次郎vs悪徳弁護士』とあるので、本作は『VSシリーズ』の第3弾となる、とは言ってもこれで最後の作品だが。舎弟の亮と探偵の美咲、沢木組長と広瀬はんは変わらず。債務者にはシリーズ第19作目の『保険金横領』以来の石井愃一に常連俳優の鍋島浩ら。悪党には青田典子。宇野ポテトに井上茂、立川貴博や徳田尚美といった端役常連はいつものとおり。

今回のキーワードは『夜逃げ屋』とその夜逃げ屋が仕掛ける『特定調停』。区役所に勤める松野はサラ金、闇金、カードに銀次郎の債務と、借金漬けの挙句に競艇狂いのどうしようもない男。いよいよクビの回らなくなった松野は表向きは不動産屋、裏では夜逃げを斡旋するKGプランニングを訪れる…。一方、医学部に入学した娘の学費を払う為、銀次郎から借金をした銭湯店主の山岸。銀行から1億もの借金をし健康ランドのオープン予定も娘のために後回しし、銀次郎の債務の利息返済に充てていた。しかし、そんな親の気も知らず娘はキャバクラでバイトを始め大学も休学してしまう。娘を医者にするという夢も希望も失った山岸は自暴自棄になり訪れた場所はKGプランニングだった…。自分の債務者の裏で夜逃げという画を書くKGプランニングをカタに嵌めるべく銀次郎が動き出す。

民事執行法第122条『温泉権の差し押さえ』。土地や建物とは別にその土地にある温泉には別に権利が発生するようで、このロジックを利用した銀次郎のキリ取りが炸裂する。しかも今回のキリ取りは2段ロケット方式。『夜逃げ屋』がドツボにはまる過程がなかなか面白い。阪神高速を爆走する銀次郎の愛車は変わらずブラバスチューンのSL。(SS)


製作: 2006年 日本 91分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 西興一朗 / Koichiro NISHI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 鍋島浩 / Hiroshi NABESHIMA, 青田典子 / Noriko AOTA, 堀朱里(堀あかり) / Akari HORI, 森下じんせい / Jinsei MORISHITA, メッセンジャーあいはら / Messenger AIHARA, 石井愃一 / Kenichi AIHARA, 立川貴博 / Takahiro TACHIKAWA, 徳田尚美 / Naomi TOKUDA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Sunday, January 27, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #57 ブランドの重圧 / The King of Minami #57



2006年一発目のシリーズ第57作目。本作から取り巻きに変更があり、西興一朗演じる上坂亮(かみさかりょう)が真に変わって新たな銀次郎の舎弟となった。ここで歴代の舎弟を整理しておきたい。
・柳沢慎吾 - 坂上竜一。銀次郎にあこがれて門を叩いた最初の舎弟。
・大森嘉之 - 金子竜也。元警官。銀次郎からの借金が元で舎弟に。
・長江健次 - 田所純平。最初は悪党側での出演だったが改心して舎弟に。
・宮谷信也 - リョータ。
・古本新之輔 - 水城拓也。服装が派手でエゲツない一方、情に厚い。
・山本太郎 - 新庄公平。歴代で最も口答えの多い舎弟。
・桐谷健太 - 真。拓也には負けるが情に厚い男。
・西興一朗 - 上坂亮
これ以外の取り巻きはいつもの探偵の美咲、沢木組長と広瀬はん。悪党にはシリーズ第13作目の『詐欺師潰し』以来の出演となる萩原流行。債務者には池田政典と増田未亜。

今回の債務者は老舗フグ料理屋『福之屋』の暖簾を継いだ福田。今の時代には珍しく周防灘の天然物フグを使うなど、先代のキッチリとした仕事を継いだ福田だったが、今ではすっかり閑古鳥が鳴く始末で、銀次郎の借金に対して元金どころか利息返済も滞る状態。そこへ京阪土地開発から店の土地を譲って欲しいという申し出があったが、その裏ではディスカウントショップ『浪花魂心堂』の井伏が暗躍していた。『福之家』ののれんである商標登録を奪い、仕組まれた産地偽装で福田をカタに嵌める井伏。余りにも汚い手口で『福田屋』の土地を奪いとろうとする井伏に対して銀次郎は…。

塚本耕司さんという役者さん。過去にどこかの新人賞を獲ったようだが、関西弁が余り得意ではないようで、演技が萎縮してたような気がする。重要な役だっただけに少々残念。今回のキリ取りは1億だが、借金と利息にモロモロの手数料を除いた残りの8000万を債務者に渡す銀次郎。鉄の掟である『儲けは折半』を曲げたのだろうか。最後は洒落の効いたキリ取りでなかなかの爽快感。よく見ると銀次郎のオフィスが変更になったようだ。かなり広くなってすごしやすそう。(SS)


製作: 2006年, 日本, 88分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 西興一朗 / Koichiro NISHI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 池田政典 / Masanori IKEDA, 増田未亜 / Mia MASUDA, 萩原流行 / Nagare HAGIWARA, 塚本耕司 / Koji TSUKAMOTO, 門田裕 / Yutaka KADOTA, 雪代敬子 / Keiko YUKISHIRO, 小林千絵 / Chie KOBAYASHI, 泉祐介 / Yusuke IZUMI, 谷広子 / Hiroko TANI, 高橋俊次 / Shunji TAKAHASHI, 松田正三 / Shouzo MATSUDA, 山之内幸夫 / Yukio YAMANOUCHI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #56 野良犬の記憶 / The King of Minami #56



シリーズ通算56作目。取り巻きは、舎弟の真に探偵の美咲、沢木組長と広瀬はんといういつものメンバー。債務者には、真が言うところの『色ボケこいた完熟トマト』役の山村紅葉。悪党には、常連俳優の立川貴博と、シリーズ第32作『借金極道』以来2回めの悪役出演となる鶴田忍。その他では、桑原和夫、山田幸伸にトミーズ健と関西芸人もしっかり。

今回の債務者はとある下請け工務店の堀田社長。社会保険庁の独身寮建設工事で内装工事を請け負っていたが、工事完了後も元請けの横井建設が工事代金の3000万を支払ってくれない。挙句には内装仕様が違うなどと言い掛かりをつけられ、堀田は自殺寸前まで追い込まれていた…。一方、大貫ビルサービスの女社長で元社会保険労務士の桃代は、銀次郎の借金も滞り無く返済しており残りもあとわずか。しかし順調な経営のその実態は、就職困難者の雇用に対して国が支払う『特定求職者雇用開発助成金』を狙った詐欺のためのダミー会社だった。桃代は何故こんな詐欺をするようになったのか。その理由は、桃代が以前勤めていた横井建設にあった。横井社長は従業員に助成金詐欺の片棒を担がせながらそれがバレると容赦なく切り捨てた。桃代は資格を剥奪された上に、2年間の実刑まで喰らっていた…。

当時、問題が顕在化した社会保険庁の問題に絡めた時事ネタ系ストーリー。そして、下請けに金を支払わないという極悪建設会社。建設業界にいる私から観れば、請負契約下で工事代金の不払いなど聞いたことがないし、裁判にもならないはずだが、それはさておき『商事留置権』は実は身近な言葉。劇中では、トミーズ健が演じる謎のおっさんの解説が素晴らしく、留置権自体は非常に強力な権利であるが、鍵を渡すという行為は留置権を放棄するに等しいという判例もあるとエラい親切な解説。ちなみに、トミーズ健の出演はこれだけである。

最後の銀次郎のキリ取りは第26作目『追憶』でも使われた『時効停止』。今回は刑事訴訟法第254条『公訴の提起による時効の停止』をキーに、悪徳横井建設に鉄槌が下る。銀次郎の眉墨が太くなって台詞も少なめになってきた。山村紅葉の派手すぎる演技と台詞回しが火サス&土曜ワイドといった2時間ドラマの風情を本作へ持ち込んでいる。(SS)


製作: 2005年 日本93分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 山村紅葉 / Koyo YAMAMURA, 山田幸伸 / Yoshinobu YAMADA, 高山智浩 / Tomohiro TAKAYAMA, 立川貴博 / Takahiro TACHIKAWA, 鶴田忍 / Shinobu TSURUTA, 桑原和男 / Kazuo KUWAHARA, トミーズ健 / Tommies KEN, 本田清澄 / Kiyozumi HONDA, 江藤潤 / Jun ETO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Saturday, January 26, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #55 金になる経歴 / The King of Minami #55



製作がKSSからソフトガレージとなって初めての作品は、シリーズ通算55作目。取り巻きは、舎弟の真に探偵の美咲、沢木組長と広瀬はんといういつものメンバー。債務者には過去にも数回出演している前田五郎に2回めの出演となる久保晶。不義理な債務者に穂積ぺぺ。悪党には寺島進や峰岸徹といったベテラン俳優陣が出演している。端役常連の宇野ポテトと山之内幸夫はいつもどおり。しかし、宇野ポテトは方言指導兼端役、山之内幸夫は法律監修兼端役ということで、二人ともよう稼いでる。

銀次郎の債務者である宮田は借金まみれで自己破産までした男だが、沢木組長から紹介を受けた銀ちゃんの融資1000万を元に、キャバクラ店をオープンするまで復活した男。店も順調でトイチの利子もキッチリと返してきたが、元金が全く減らない事に文句を言い始め、仕舞いには沢木組に対する店のミカジメ料惜しさに、元マル暴の危機管理コンサルタントの元を訪れ、銀次郎の借金と沢木組のミカジメから逃れる事に成功する…。

不義理極まりない債務者の宮田が酷すぎて、本来悪党役の峰岸徹演じる元マル暴が霞む。というか、この元マル暴はやってることはまともで、別に悪くも何とも無いのだが、宮田の義理を欠いた行動が、沢木の親分や銀ちゃんの怒りを買ったのだろう。今回のロジックは民法162条『所有権の取得時効』。専有による時効取得を取り消す所有権移転登記でカタに嵌めようとするも、最後は意外なトリックでキッチリと締める。途中のシーンで爆弾が爆発するという、恐らくシリーズ最初で最後のCGを使ったっぽい映像があるが、あれもきちんとした伏線だったと思うと、改めて本シリーズの力のある脚本に頭が下がる。十三の狭い道も激走する銀ちゃんの愛車はいつものブラバスSL。(SS)


製作: 2005年 日本85分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 保積ペペ / Pepe HODUMI, 島田洋八 / Yohachi SHIMADA, ふじいあきら / AKira FUJII, 寺島進 / Susumu TERASHIMA, 前田五郎 / Goro MAEDA, 峰岸徹 / Toru MINEGISHI, 久保晶 / Akira KUBO, 山之内幸夫 / Yukio YAMANOUCHI, 下元年世 / Toshiyo SHIMOMOTO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #54 賠償金の行方 / The King of Minami #54

★★

2005年製作のシリーズ第54作目。一連のシリーズ作品の製作を担ってきたKSSだが、製作にクレジットされるのは本作が最後のようだ。銀次郎の取り巻きは、前作から登場した探偵の美咲に舎弟の真、ヤーさんの沢木組長と広瀬はんは変わらず。債務者にはシリーズ第23作目『長編版』以来の出演となる大沢あかね。と言っても当時は子役だったが。悪党にはシリーズ第16作目の『偽装結婚』でエゲツないスナックのママを演じていた春やすこが、今回もぼったくりスナックの欲の塊のような極悪ママを演じており、その片棒にシリーズ第40作目の『裏金略奪』以来の出演となる元プロボクサーの薬師寺保栄。

今回はこれといった金融屋的なテーマが無いヒューマンドラマ系ストーリー。石橋ラーメンといえば大阪一のラーメンと有名だったが、今ではすっかり味も落ち、店には閑古鳥が泣いている始末。店主の石橋は元一流ホテルの調理人でありながら、食中毒が原因で解雇されたのだが、銀次郎に借金をしてラーメン屋を始め、どん底から這い上がった男。しかし、ある日暴漢に金属バットで襲われ大怪我を負って以来、店には立っていない。犯人は分かっており、民事裁判で損害賠償金支払いの判決も確定していたが、欲の塊のような犯人の母親は賠償金を一切払おうとせず…。

春やすこ演じる守銭奴の女がやたら憎たらしく、またこういう役に春やすこがピッタリで、キャスティングが秀逸。最後のキリ取りは少々エゲツない詐欺まがいのような手法だったが、銀次郎一流の中途半端なガキに対する教育方法だろうか。最後は珍しく悪党を足蹴にした銀次郎の怒りの奥に、ミナミの鬼の優しい一面を垣間見ることが出来る。ブラバスSLのオープントップを閉めつつ真を置き去りにするラストが何だか格好いい。(SS)


製作: 2005年 日本82分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 佐藤正宏 / Masahiro SATO, 大沢あかね / Akane OSAWA, 吉岡毅志 / Takeshi YOSHIOKA, 牧田麗子 / Reiko MAKITA, 山本志づ世 / Shiduyo YAMAMOTO, ぼんちおさむ / Osamu BONCHI, 薬師寺保栄 / Yasuei YAKUSHIJI, 松澤一之 / Kazuyuki MATSUZAWA, 春やすこ / Yasuko HARU, 山之内幸夫 / Yukio YAMANOUCHI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #53 破産の葬列 / The King of Minami #53



2005年一発目のシリーズ第53作目。舎弟の真にヤーさんの沢木組長と広瀬はんは変わらずだが、本作から探偵として岩崎ひろみ演じる美咲が登場。美咲が最後のシリーズ最後の探偵ということで、歴代の探偵を振り返っておきたい。記載は出演順(のはず)。
・竹内みどり - 矢吹麻子。唯一銀次郎と濡れ場を演じた。
・未來貴子 - 桃子。
・可愛かずみ - よしこ。
・いしのようこ - 坂井涼子。矢吹探偵事務所所員で麻子の助手。
・キョウヘイ - 中山太吾朗。唯一の男探偵助手。
・坂上香織 - なつみ。麻子の助手。
・川島なお美 - 速水翔子。
・岩崎ひろみ - 美咲。
ということで、美咲はこれまでの探偵には無いスクータースタイルで調査に奔走している。Mr. オクレがシリーズ第9作目の『破産 − 乗っ取り』以来の出演。と言ってもほんの数秒の出演の足軽級端役。また、新藤栄作も第25作目『消えない傷跡』に引続き悪党役で出演している。悪役で出演経験したことのある俳優さんが再出演する場合は、大体が再度悪役で出演するようだ。

今回はのテーマは『自己破産』。葬儀屋を営む父親を亡くした息子の仲田は、晩年の父親が銀次郎から借りていた1000万もの借金も同時に遺産相続することになった。その借金を返済するため葬儀屋を継いだ仲田だが、妻の父は昔、銀次郎に借金をしており、それが原因の一つで不慮の事故死を遂げていた。そんな過去の因縁に後ろめたさを感じていた舎弟の真は何かにつけて仲田の葬儀屋を手伝うのだが、銀次郎の債務とは別で2000万もの借金があることが分かった仲田は自己破産を斡旋する『破産屋』の元を訪れる…。

『自己破産』絡みのストーリーは過去にも幾つか取り上げられており、シリーズ第28作目の『金融屋殺し』では悪党が用いた手法であり、第41作目『闇の裁き』では銀次郎が悪党をカタに嵌めるために用いたキリ取りテクニックだ。今回は『自己破産』をするために返す気も無い借金を債務者にさせていた破産屋に対して、『免責不許可事由』を切り札に、銀次郎一流のキリ取りで魅せる。葬儀屋稼業の紹介や業界の裏話がちょくちょく出ているが、葬儀屋に対する差別的発言もあったりとして、観ていて気持ちの良いものでは無い。銀次郎の愛車は黒のブラバスSL『なにわ310な77-77』。(SS)


製作: 2005年 日本 86分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 西山浩司, 牛尾田恭代 (潮田恭代) / Yasuyo USHIODA, 新藤栄作 / Eisaku SHINDO, 大西結花 / Yuka ONISHI, 太平シロー / Shiro TAIHEI, Mr.オクレ / Mr. Okure, 佐々木勝彦 / Katsuhiko SASAKI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD