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Monday, January 28, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #60 土俵際の伝説 / The King of Minami #60



2007年製作の本作は節目のシリーズ第60作目でシリーズ最終作。1992年にシリーズが開始されて以来15年。これがシリーズ最終話であるという事を全く感じさせないエンディングにも現れているように、本作のリリース時点ではシリーズ打ち切りは決まっていなかったようで、突然の打ち切りに多くのファンと同様、私も寂しい気持ちになった…。

しかし、この『難波金融伝 ミナミの帝王』シリーズは、チャンネルNECOや日本映画専門チャンネル、ファミリー劇場など多くのCS映画専門チャンネルで再放送されており、地上波でも平日昼間の放送にも関わらず二桁視聴率を取るという人気の高さを誇っている。絶対的な勧善懲悪ストーリーでは無いのだが、『弱きを助け強きを挫く』銀次郎が振りかざすのは『拳』ではなく『法律知識』ゆえに、みんなが好きなキャラクターになるもの当然。制作会社さえしっかりしていれば、原作の漫画のように100本は超えてきたかもしれない。取り巻きは舎弟の亮と探偵の美咲、沢木組長と広瀬はんと変わらず。債務者には竹内力の個人事務所であるRIKI PROJECTの所属俳優であり勝矢。悪党にはシリーズ2回目の登場となる木之元亮。伊藤えん魔がその声で独特の存在感を示している。その他では押谷かおりや井上晴美や大木こだまなど。

シリーズ最後の本作はヒューマンドラマ系ストーリー。元小結の岩竜こと大迫は妻と二人でちゃんこ屋を営んでいるが、客も少なく銀次郎の借金返済もままならぬ状態であった。そんな大迫はふとした縁から出身大学の相撲部顧問になり、Bクラスに甘んじる古巣の相撲部を鍛え直していた。そんな中、大学相撲部時代の先輩である柿本がモンゴル人力士を斡旋すると言い出すが…。

押谷かおり演じる元力士の妻が余りにも献身的過ぎて観てられない。そして、勝矢や伊藤えん魔演じる元力士達も、その体格といい声といい良く似あっており、キャスティングの妙が光る。銀ちゃん一流の金融屋らしいキリ取りテクニックは炸裂しないのだが、最後はもちろんハッピーエンドで終わる。ただし、エンディングを観る限りでは相撲部の試合結果はハッピーとはいかなかったようだ。(SS)


製作: 2007年 日本 77分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 西興一朗 / Koichiro NISHI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 勝矢 / Katsuya, 押谷かおり / Kaori OSHITANI, 伊藤えん魔 / Enma ITO, 大河内浩 / Hiroshi OHKOUCHI, 大木こだま / Kodama OKI, 井上晴美 / Harumi INOUE, 木之元亮 / Ryo KINOMOTO, 山之内幸夫 / Yukio YAMANOUCHI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

追伸: 長く続いたミナミの帝王もこれで終わりである。さすがに60作もレビューすると疲れるが、細かい出演者や名言、トリビア的なことも含めてもう少し掘り下げ、行く行くは本ブログから独立させたいと思っている。

難波金融伝ミナミの帝王 #59 仕組まれた結婚 / The King of Minami #59



2007年の一発目はシリーズ第59作目。取り巻きは舎弟の亮と探偵の美咲、沢木組長と広瀬はんと変わらず。債務者には芸人のバッファロー吾郎が木村明浩名義で出演。悪党にはシリーズ初登場の石丸謙二郎。端役にはいつもの宇野ポテト。今回も、というよりいつもだが、複数の銀次郎の債務者に突然降りかかる災難。しかしその災難の裏で画を描いている悪党は一つで、債務回収も兼ねて銀次郎が成敗に乗り出すというもの。

で、今回のテーマは『痴漢詐欺』と『結婚詐欺』。銀次郎の債務者である米屋の一人息子に突然舞い込んだ中国人との縁談話。登録していた結婚相談所からの紹介で、女を来日させ出会うのに50万が必要と言うので、銀次郎から借金して申し込むも、女の父親が倒れてその見舞金に50万、仕舞いには結婚するために150万と追い剥ぎ式に金を要求され…。一方、街でも評判の真面目な開業医に突如ふりかかった痴漢容疑。本人は頑なに否認するも、目撃者もおり容疑は固まりつつあったが、実は自称痴漢被害者とそのグルの目撃者によって開業医が嵌められていたのだった。結婚紹介詐欺と痴漢詐欺。二つの事件の裏で繋がる悪党父娘に銀次郎が迫る…。

痴漢は親告罪。告訴されたら裁判で勝つは事実上不可能であり、満員電車に揺られて通勤するサラリーマンにとっては決して対岸の火事ではない。私もサラリーマン時代に日本有数の満員電車である東西線に揺られて通勤していただけに、入れ込みつつ本作を観ていると、誣告罪(ぶこくざい)と呼ばれる痴漢詐欺に手を染めるエゲツない小娘に対して、銀次郎は少々手ぬるいというか優しいのではと思うが。バッファロー吾郎が芸人らしからぬ名演技を魅せる。少々派手が過ぎる部分もあるが、モテない金ない格好わるいという、冴えない男を好演している。(SS)


製作: 2007年 日本 77分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 西興一朗 / Koichiro NISHI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 木村明浩(バッファロー吾郎) / Akihiro KIMURA, 山田スミ子 / Sumiko YAMADA, みやなおこ / Naoko MIYA, 栃下有沙 / Arisa TOCHISHITA, 大久保貴光 / Takamitsu OKUBO, 坂本あきら / Akira SAKAMOTO, 石丸謙二郎 / Kenjiro ISHIMARU
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #58 銀次郎vs夜逃げ屋 / The King of Minami #58



2006年の最終作は夜逃げ屋と銀次郎との対決を描くシリーズ通算58作目。◯◯◯VS△△△と言えば、過去にシリーズ第7作目の『銀次郎vs整理屋』、第21作目の『銀次郎vs悪徳弁護士』とあるので、本作は『VSシリーズ』の第3弾となる、とは言ってもこれで最後の作品だが。舎弟の亮と探偵の美咲、沢木組長と広瀬はんは変わらず。債務者にはシリーズ第19作目の『保険金横領』以来の石井愃一に常連俳優の鍋島浩ら。悪党には青田典子。宇野ポテトに井上茂、立川貴博や徳田尚美といった端役常連はいつものとおり。

今回のキーワードは『夜逃げ屋』とその夜逃げ屋が仕掛ける『特定調停』。区役所に勤める松野はサラ金、闇金、カードに銀次郎の債務と、借金漬けの挙句に競艇狂いのどうしようもない男。いよいよクビの回らなくなった松野は表向きは不動産屋、裏では夜逃げを斡旋するKGプランニングを訪れる…。一方、医学部に入学した娘の学費を払う為、銀次郎から借金をした銭湯店主の山岸。銀行から1億もの借金をし健康ランドのオープン予定も娘のために後回しし、銀次郎の債務の利息返済に充てていた。しかし、そんな親の気も知らず娘はキャバクラでバイトを始め大学も休学してしまう。娘を医者にするという夢も希望も失った山岸は自暴自棄になり訪れた場所はKGプランニングだった…。自分の債務者の裏で夜逃げという画を書くKGプランニングをカタに嵌めるべく銀次郎が動き出す。

民事執行法第122条『温泉権の差し押さえ』。土地や建物とは別にその土地にある温泉には別に権利が発生するようで、このロジックを利用した銀次郎のキリ取りが炸裂する。しかも今回のキリ取りは2段ロケット方式。『夜逃げ屋』がドツボにはまる過程がなかなか面白い。阪神高速を爆走する銀次郎の愛車は変わらずブラバスチューンのSL。(SS)


製作: 2006年 日本 91分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 西興一朗 / Koichiro NISHI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 鍋島浩 / Hiroshi NABESHIMA, 青田典子 / Noriko AOTA, 堀朱里(堀あかり) / Akari HORI, 森下じんせい / Jinsei MORISHITA, メッセンジャーあいはら / Messenger AIHARA, 石井愃一 / Kenichi AIHARA, 立川貴博 / Takahiro TACHIKAWA, 徳田尚美 / Naomi TOKUDA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Sunday, January 27, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #57 ブランドの重圧 / The King of Minami #57



2006年一発目のシリーズ第57作目。本作から取り巻きに変更があり、西興一朗演じる上坂亮(かみさかりょう)が真に変わって新たな銀次郎の舎弟となった。ここで歴代の舎弟を整理しておきたい。
・柳沢慎吾 - 坂上竜一。銀次郎にあこがれて門を叩いた最初の舎弟。
・大森嘉之 - 金子竜也。元警官。銀次郎からの借金が元で舎弟に。
・長江健次 - 田所純平。最初は悪党側での出演だったが改心して舎弟に。
・宮谷信也 - リョータ。
・古本新之輔 - 水城拓也。服装が派手でエゲツない一方、情に厚い。
・山本太郎 - 新庄公平。歴代で最も口答えの多い舎弟。
・桐谷健太 - 真。拓也には負けるが情に厚い男。
・西興一朗 - 上坂亮
これ以外の取り巻きはいつもの探偵の美咲、沢木組長と広瀬はん。悪党にはシリーズ第13作目の『詐欺師潰し』以来の出演となる萩原流行。債務者には池田政典と増田未亜。

今回の債務者は老舗フグ料理屋『福之屋』の暖簾を継いだ福田。今の時代には珍しく周防灘の天然物フグを使うなど、先代のキッチリとした仕事を継いだ福田だったが、今ではすっかり閑古鳥が鳴く始末で、銀次郎の借金に対して元金どころか利息返済も滞る状態。そこへ京阪土地開発から店の土地を譲って欲しいという申し出があったが、その裏ではディスカウントショップ『浪花魂心堂』の井伏が暗躍していた。『福之家』ののれんである商標登録を奪い、仕組まれた産地偽装で福田をカタに嵌める井伏。余りにも汚い手口で『福田屋』の土地を奪いとろうとする井伏に対して銀次郎は…。

塚本耕司さんという役者さん。過去にどこかの新人賞を獲ったようだが、関西弁が余り得意ではないようで、演技が萎縮してたような気がする。重要な役だっただけに少々残念。今回のキリ取りは1億だが、借金と利息にモロモロの手数料を除いた残りの8000万を債務者に渡す銀次郎。鉄の掟である『儲けは折半』を曲げたのだろうか。最後は洒落の効いたキリ取りでなかなかの爽快感。よく見ると銀次郎のオフィスが変更になったようだ。かなり広くなってすごしやすそう。(SS)


製作: 2006年, 日本, 88分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 西興一朗 / Koichiro NISHI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 池田政典 / Masanori IKEDA, 増田未亜 / Mia MASUDA, 萩原流行 / Nagare HAGIWARA, 塚本耕司 / Koji TSUKAMOTO, 門田裕 / Yutaka KADOTA, 雪代敬子 / Keiko YUKISHIRO, 小林千絵 / Chie KOBAYASHI, 泉祐介 / Yusuke IZUMI, 谷広子 / Hiroko TANI, 高橋俊次 / Shunji TAKAHASHI, 松田正三 / Shouzo MATSUDA, 山之内幸夫 / Yukio YAMANOUCHI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #56 野良犬の記憶 / The King of Minami #56



シリーズ通算56作目。取り巻きは、舎弟の真に探偵の美咲、沢木組長と広瀬はんといういつものメンバー。債務者には、真が言うところの『色ボケこいた完熟トマト』役の山村紅葉。悪党には、常連俳優の立川貴博と、シリーズ第32作『借金極道』以来2回めの悪役出演となる鶴田忍。その他では、桑原和夫、山田幸伸にトミーズ健と関西芸人もしっかり。

今回の債務者はとある下請け工務店の堀田社長。社会保険庁の独身寮建設工事で内装工事を請け負っていたが、工事完了後も元請けの横井建設が工事代金の3000万を支払ってくれない。挙句には内装仕様が違うなどと言い掛かりをつけられ、堀田は自殺寸前まで追い込まれていた…。一方、大貫ビルサービスの女社長で元社会保険労務士の桃代は、銀次郎の借金も滞り無く返済しており残りもあとわずか。しかし順調な経営のその実態は、就職困難者の雇用に対して国が支払う『特定求職者雇用開発助成金』を狙った詐欺のためのダミー会社だった。桃代は何故こんな詐欺をするようになったのか。その理由は、桃代が以前勤めていた横井建設にあった。横井社長は従業員に助成金詐欺の片棒を担がせながらそれがバレると容赦なく切り捨てた。桃代は資格を剥奪された上に、2年間の実刑まで喰らっていた…。

当時、問題が顕在化した社会保険庁の問題に絡めた時事ネタ系ストーリー。そして、下請けに金を支払わないという極悪建設会社。建設業界にいる私から観れば、請負契約下で工事代金の不払いなど聞いたことがないし、裁判にもならないはずだが、それはさておき『商事留置権』は実は身近な言葉。劇中では、トミーズ健が演じる謎のおっさんの解説が素晴らしく、留置権自体は非常に強力な権利であるが、鍵を渡すという行為は留置権を放棄するに等しいという判例もあるとエラい親切な解説。ちなみに、トミーズ健の出演はこれだけである。

最後の銀次郎のキリ取りは第26作目『追憶』でも使われた『時効停止』。今回は刑事訴訟法第254条『公訴の提起による時効の停止』をキーに、悪徳横井建設に鉄槌が下る。銀次郎の眉墨が太くなって台詞も少なめになってきた。山村紅葉の派手すぎる演技と台詞回しが火サス&土曜ワイドといった2時間ドラマの風情を本作へ持ち込んでいる。(SS)


製作: 2005年 日本93分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 山村紅葉 / Koyo YAMAMURA, 山田幸伸 / Yoshinobu YAMADA, 高山智浩 / Tomohiro TAKAYAMA, 立川貴博 / Takahiro TACHIKAWA, 鶴田忍 / Shinobu TSURUTA, 桑原和男 / Kazuo KUWAHARA, トミーズ健 / Tommies KEN, 本田清澄 / Kiyozumi HONDA, 江藤潤 / Jun ETO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Saturday, January 26, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #55 金になる経歴 / The King of Minami #55



製作がKSSからソフトガレージとなって初めての作品は、シリーズ通算55作目。取り巻きは、舎弟の真に探偵の美咲、沢木組長と広瀬はんといういつものメンバー。債務者には過去にも数回出演している前田五郎に2回めの出演となる久保晶。不義理な債務者に穂積ぺぺ。悪党には寺島進や峰岸徹といったベテラン俳優陣が出演している。端役常連の宇野ポテトと山之内幸夫はいつもどおり。しかし、宇野ポテトは方言指導兼端役、山之内幸夫は法律監修兼端役ということで、二人ともよう稼いでる。

銀次郎の債務者である宮田は借金まみれで自己破産までした男だが、沢木組長から紹介を受けた銀ちゃんの融資1000万を元に、キャバクラ店をオープンするまで復活した男。店も順調でトイチの利子もキッチリと返してきたが、元金が全く減らない事に文句を言い始め、仕舞いには沢木組に対する店のミカジメ料惜しさに、元マル暴の危機管理コンサルタントの元を訪れ、銀次郎の借金と沢木組のミカジメから逃れる事に成功する…。

不義理極まりない債務者の宮田が酷すぎて、本来悪党役の峰岸徹演じる元マル暴が霞む。というか、この元マル暴はやってることはまともで、別に悪くも何とも無いのだが、宮田の義理を欠いた行動が、沢木の親分や銀ちゃんの怒りを買ったのだろう。今回のロジックは民法162条『所有権の取得時効』。専有による時効取得を取り消す所有権移転登記でカタに嵌めようとするも、最後は意外なトリックでキッチリと締める。途中のシーンで爆弾が爆発するという、恐らくシリーズ最初で最後のCGを使ったっぽい映像があるが、あれもきちんとした伏線だったと思うと、改めて本シリーズの力のある脚本に頭が下がる。十三の狭い道も激走する銀ちゃんの愛車はいつものブラバスSL。(SS)


製作: 2005年 日本85分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 保積ペペ / Pepe HODUMI, 島田洋八 / Yohachi SHIMADA, ふじいあきら / AKira FUJII, 寺島進 / Susumu TERASHIMA, 前田五郎 / Goro MAEDA, 峰岸徹 / Toru MINEGISHI, 久保晶 / Akira KUBO, 山之内幸夫 / Yukio YAMANOUCHI, 下元年世 / Toshiyo SHIMOMOTO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #54 賠償金の行方 / The King of Minami #54

★★

2005年製作のシリーズ第54作目。一連のシリーズ作品の製作を担ってきたKSSだが、製作にクレジットされるのは本作が最後のようだ。銀次郎の取り巻きは、前作から登場した探偵の美咲に舎弟の真、ヤーさんの沢木組長と広瀬はんは変わらず。債務者にはシリーズ第23作目『長編版』以来の出演となる大沢あかね。と言っても当時は子役だったが。悪党にはシリーズ第16作目の『偽装結婚』でエゲツないスナックのママを演じていた春やすこが、今回もぼったくりスナックの欲の塊のような極悪ママを演じており、その片棒にシリーズ第40作目の『裏金略奪』以来の出演となる元プロボクサーの薬師寺保栄。

今回はこれといった金融屋的なテーマが無いヒューマンドラマ系ストーリー。石橋ラーメンといえば大阪一のラーメンと有名だったが、今ではすっかり味も落ち、店には閑古鳥が泣いている始末。店主の石橋は元一流ホテルの調理人でありながら、食中毒が原因で解雇されたのだが、銀次郎に借金をしてラーメン屋を始め、どん底から這い上がった男。しかし、ある日暴漢に金属バットで襲われ大怪我を負って以来、店には立っていない。犯人は分かっており、民事裁判で損害賠償金支払いの判決も確定していたが、欲の塊のような犯人の母親は賠償金を一切払おうとせず…。

春やすこ演じる守銭奴の女がやたら憎たらしく、またこういう役に春やすこがピッタリで、キャスティングが秀逸。最後のキリ取りは少々エゲツない詐欺まがいのような手法だったが、銀次郎一流の中途半端なガキに対する教育方法だろうか。最後は珍しく悪党を足蹴にした銀次郎の怒りの奥に、ミナミの鬼の優しい一面を垣間見ることが出来る。ブラバスSLのオープントップを閉めつつ真を置き去りにするラストが何だか格好いい。(SS)


製作: 2005年 日本82分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 佐藤正宏 / Masahiro SATO, 大沢あかね / Akane OSAWA, 吉岡毅志 / Takeshi YOSHIOKA, 牧田麗子 / Reiko MAKITA, 山本志づ世 / Shiduyo YAMAMOTO, ぼんちおさむ / Osamu BONCHI, 薬師寺保栄 / Yasuei YAKUSHIJI, 松澤一之 / Kazuyuki MATSUZAWA, 春やすこ / Yasuko HARU, 山之内幸夫 / Yukio YAMANOUCHI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #53 破産の葬列 / The King of Minami #53



2005年一発目のシリーズ第53作目。舎弟の真にヤーさんの沢木組長と広瀬はんは変わらずだが、本作から探偵として岩崎ひろみ演じる美咲が登場。美咲が最後のシリーズ最後の探偵ということで、歴代の探偵を振り返っておきたい。記載は出演順(のはず)。
・竹内みどり - 矢吹麻子。唯一銀次郎と濡れ場を演じた。
・未來貴子 - 桃子。
・可愛かずみ - よしこ。
・いしのようこ - 坂井涼子。矢吹探偵事務所所員で麻子の助手。
・キョウヘイ - 中山太吾朗。唯一の男探偵助手。
・坂上香織 - なつみ。麻子の助手。
・川島なお美 - 速水翔子。
・岩崎ひろみ - 美咲。
ということで、美咲はこれまでの探偵には無いスクータースタイルで調査に奔走している。Mr. オクレがシリーズ第9作目の『破産 − 乗っ取り』以来の出演。と言ってもほんの数秒の出演の足軽級端役。また、新藤栄作も第25作目『消えない傷跡』に引続き悪党役で出演している。悪役で出演経験したことのある俳優さんが再出演する場合は、大体が再度悪役で出演するようだ。

今回はのテーマは『自己破産』。葬儀屋を営む父親を亡くした息子の仲田は、晩年の父親が銀次郎から借りていた1000万もの借金も同時に遺産相続することになった。その借金を返済するため葬儀屋を継いだ仲田だが、妻の父は昔、銀次郎に借金をしており、それが原因の一つで不慮の事故死を遂げていた。そんな過去の因縁に後ろめたさを感じていた舎弟の真は何かにつけて仲田の葬儀屋を手伝うのだが、銀次郎の債務とは別で2000万もの借金があることが分かった仲田は自己破産を斡旋する『破産屋』の元を訪れる…。

『自己破産』絡みのストーリーは過去にも幾つか取り上げられており、シリーズ第28作目の『金融屋殺し』では悪党が用いた手法であり、第41作目『闇の裁き』では銀次郎が悪党をカタに嵌めるために用いたキリ取りテクニックだ。今回は『自己破産』をするために返す気も無い借金を債務者にさせていた破産屋に対して、『免責不許可事由』を切り札に、銀次郎一流のキリ取りで魅せる。葬儀屋稼業の紹介や業界の裏話がちょくちょく出ているが、葬儀屋に対する差別的発言もあったりとして、観ていて気持ちの良いものでは無い。銀次郎の愛車は黒のブラバスSL『なにわ310な77-77』。(SS)


製作: 2005年 日本 86分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI, 岩崎ひろみ / Hiromi IWASAKI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 西山浩司, 牛尾田恭代 (潮田恭代) / Yasuyo USHIODA, 新藤栄作 / Eisaku SHINDO, 大西結花 / Yuka ONISHI, 太平シロー / Shiro TAIHEI, Mr.オクレ / Mr. Okure, 佐々木勝彦 / Katsuhiko SASAKI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Friday, January 25, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #52 闇の代理人 / The King of Minami #52



シリーズ第52作目。どうでも良いが、本作からDVDに収録されている映像のレターボックス(黒い余白)が狭くなり、モニターに映る映像サイズが実質大きくなった。舎弟の真と探偵の翔子、ヤーさんの沢木組長と広瀬はんも変わらず。久々のオカマ絡みのネタゆえに梅垣義明が自動的に出演。債務者役には螢雪次朗がオカマバー兼料理店のオーナーで出演。なお、螢雪次朗はシリーズでも一二を争う名作の第20作目『待つ女』に出演しており2回目の登場。その他では山田雅人も全作の第19作目『保険金横領』に続く2回めの出演だが悪党役は変わらず。というか、山田雅人には悪党役がよく似合う。

今回のテーマはシリーズではもはや使い古された感のある『連帯保証人』と『計画倒産』。梅子の先輩オカマの永山は、昔からの夢であったオカマバーと割烹料理店のオーナーになるため、銀行からの融資に加え銀次郎から借金をしていた。一方、印刷屋社長の桜井は銀行融資に加え銀次郎からの借金も抱えた上に印刷の仕事も無く、借金返済の工面に難儀していた。そんな時、両方を知る銀行の担当者から『夜逃げ資金』の融資ということで、オカマの永山を連帯保証人にするように勧められる…。

タイトルの『闇の代理人』とは、いささかダークなイメージを与えるが、内容を考えるとこのタイトルは再考すべきだろう。キリ取りのネタも尽きてきたのか、最後は少々強引な手法で悪党を型に嵌めた銀次郎。結婚詐欺の話しも有耶無耶のままエンディングを迎えており回収しきれていないし、シリーズとして倦怠期に入ってきたようなないような。債務者の一人である頭師佳孝はその昔、かの名優故三船敏郎に『この子役あり』と言わしめた俳優で、黒澤映画の主役も務めたことの有る男。それが今回の債務者役とは、ミナミの帝王も名を上げたものだ。銀次郎の愛車は黒のブラバスSL『なにわ310な77-77』。(SS)



製作: 2004年 日本 98
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 梅垣義明 / Yoshiaki UMEGAKI, 螢雪次朗 / Yukijiro HOTARU, 栗島瑞丸 / Zuimaro AWASHIMA, 池乃めだか / Medaka IKENO, 頭師佳孝 / Yoshitaka ZUSHI, 山田雅人 / Masato YAMADA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Thursday, January 24, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #51 恐喝(おどし)のサイト / The King of Minami #51



シリーズ第51作目。銀次郎の取り巻きは前作に引続いて真と翔子のコンビ。沢木組長と広瀬はんも変わらず。悪党役には故桑名正博にデビット伊東。桑名は斑に染めた金髪が良く似合うが出演シーンとしてはかなり少ない。また、テンダラーというコンビ芸人の浜本と白川が実際の仕事そのまま芸人役で出演している。端役ではいつもの宇野ポテトと井上茂、ヤクザ役ばかりの中野裕斗に加え、ここのところ急激に出演回数を増やしてきた稲盛誠。前作では極道役、その前は取り立てのキツイ借金取りの役だったが、今回は芸能プロダクションのマネジャーということで、長めの髪とヒゲをたくわえてしっかり役作りしているあたりが心憎い。いつも同じ風貌風情の宇野ポテトや井上茂は勉強してほしい。

今回のテーマはタイトルどおりで、当時流行っていた携帯の出会い系サイトを巡る『架空請求詐欺』と『名簿ビジネス』。出会い系サイトにハマっていた男は、遊ぶ金ほしさに銀次郎から金を借りていたが、身に覚えの無い出会い系サイトの使用料を請求され、不払いの際には会社や自宅に押し掛けると脅され、ツイツイ支払ってしまう。しかし、そうした架空請求に支払った金も100万を超えて、銀次郎への借金を返せなくなった男は姿を消してしまう。一方、その出会い系サイトでアルバイトをしていた銀次郎の債務者は、見知らぬ男に『良い儲け話がある』と言われ、サイト利用者の顧客リストを盗み出してしまうが…。

当時はそれなりに話題だった出会い系サイトのお話だが、ストーリーとしてはそんなに煮詰まっておらず、銀次郎のキリ取りにあった悪党も特に抵抗せず金を支払うという、些か迫力不足のラストシーン。前作に引続き消化不足の要素もあって、井上茂演じるデパートの主任に関する要素が回収されないままエンディングを迎えており、どんなに細かい伏線もラストまでしっかり回収するという、ミナミの帝王シリーズの伝統が失われている。桐谷健太演じる真の舎弟ぶりも板についてきた。北区天神橋出身の彼はバリバリの大阪人だが、私が聞くところ、彼の関西弁は不思議と神戸っぽい感じがする。銀次郎の愛車は黒のブラバスSL『なにわ310な77-77』。(SS)



製作: 2004年 日本 84分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 浜本広晃(テンダラー) / Hiroaki HAMAMOTO, 白川悟実(テンダラー) / Satomi SHIRAKWA, 稲盛誠 / Makoto INAMORI, 友近 / Tomochika, 磯部公彦 / Kimihiko ISOBE, デビット伊東 / Debit ITO, エド山口 / Edo YAMAGUCHI, 桑名正博 / Msahiro KUWANA, 濱田佳菜 / Kana HAMADA, 関本聖 / Hijiri SEKIMOTO, 中野裕斗 / Yuto NAKANO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #50 スペシャル 金貸しの掟 / The King of Minami #50

★☆

ミナミの鬼と呼ばれるトイチの萬田銀次郎を主人公とした『難波金融伝 ミナミの帝王』シリーズ。1992年に第1作目が製作されて以来かれこれ10年以上が経つが、2004年最初の作品は区切りの50作目となるシリーズ初の『スペシャル』と銘打たれた作品。製作はよみうりテレビとケイエスエスとの共同制作。また、過去に『スペシャル』と付いた作品はシリーズ第21作目の『ローンシャーク・・・追い込み』と第40作目『裏金略奪』があるが、この2作は『スペシャル劇場版』であって、『スペシャル』というのが本作が最初で最後のようだ。

不動の主役は劇中でも本当に不動となってきた竹内力演じる萬田銀次郎。探偵は前作までの山本太郎演じる公平が引退したのか何なのか居なくなり、本作から桐谷健太演じる真(しん)が新たな舎弟として登場。探偵はいつもの川島なお美演じる速水翔子。ヤーさんはゆうき哲也演じる沢木英雄組長と若頭に天田益男演じる広瀬昇一は変わらず。その他ではスペシャルらしく、宇野ポテト…じゃなくて、元宝塚の大輝ゆう、警察役で常連の大門正明や極道役がよく似合う麿赤兒に隆大介とてんこ盛り。ここまで個性の強い俳優が揃うと河野太郎が余りに普通の男に見えてしまうが、芸人の千原ジュニアや石田靖、シリーズ2回めの登場となる島崎俊郎はそこそこの存在感。

今回の銀次郎の相手は極道の面々。先代が亡くなった杉浦組を組長代行として仕切る姐さんとその下で極道金融を営む若頭。その若頭と跡目を巡って争う代行補佐。一方、四国で計画されているリゾートホテル開発とその地元対策に駆り出された極道の面々。銀次郎は自分の債務者を極道金融に相保証&根保証で借金漬けにされた挙句、臓器担保なる裏手法で海外に飛ばされてしまい、借金が回収不能となっていた。そんな中、沢木組長の紹介で件のリゾートホテル開発の地元対策費が入り用となった中井組長に5000万の用立てを頼まれた銀次郎。その5000万を中井組長に届けたその刹那、何者かにその金を強奪されてしまう…。

50回の節目でもあり、豪華な出演陣に久々の100分越え作品ということで、気合が入ったのだろうが、萬田銀行の金に極道の跡目争いと極道金融を絡めるも、キリ取り手法としては特に鮮やかでも知的でもなく、これといった特色は無い。また、臓器担保で海外に売り飛ばされた銀次郎の債務者や残された家族などの、多くの要素が未回収のまま終幕しており、少々不完全燃焼気味。共演の大輝ゆうは、流石は宝塚出身というか、華がある顔立ちにしてなお迫力があり、極道の姐さん役が良く似合う。とは言っても岩下志麻には敵わないけどね。銀次郎の愛車は黒のSLで変わらず『なにわ310な77-77』。翔子の愛車はまたもや変更でシルバーのBMW Z3。(SS)


製作: 2004年 日本 112分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 大輝ゆう / Yu DAIKI, 千原浩史(千原ジュニア) / Hiroshi CHIHIRO, 島崎俊郎 / Toshiro SHIMAZAKI, 石田靖 / Yasushi ISHIDA, 浪花勇二 / Yuji NANIWA, 山西惇 / Atsushi YAMANISHI, 大谷允保 / Mitshuho OTANI, 大門正明 / Masaaki DAIMON, 川野太郎 / Taro KAWANO, 隆大介 / Daisuke RYU, 麿赤兒 / Akaji MARO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Friday, January 18, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #49 仮面の女 / The King of Minami #49



2003年製作のシリーズ第49作目。しかし、現実はさておき、作中でトイチの萬田銀行へ借金の無心へ来る人が良く来るものだと思う。舎弟の公平に探偵の翔子、ヤーさんの沢木組一家はいつものとおり。他では、債務者の鉄工所社長に河原崎健三、経営コンサルタントと称する詐欺師に夏樹陽子。常連の端役では井上茂、宇野ポテトに下元年世、ヤクザ役が多い河本タダオなど。なお、エンドクレジットでは夏樹陽子の七変化的な映像が出てくるのだが、彼女に対する何らかのサービスだろうか。

今回のテーマは手形詐欺。とある病院の理事長選挙に使う実弾として経営コンサルタントと称する女に2000万ほど預けると、当選した暁には3000万で返ってくるという余りにもうまい話。普通に考えてみればこんな儲け話に乗る訳が無いのだが、金を預かる詐欺師の女が3000万の手形を振り出すため、欲の皮が突っ張った連中はこぞって2000万を預けてしまうのだが、その手形は偽名で振り出されている上に、女は姿を消してしまう…。

最後のキリ取りでは、詐欺師を目の前にして『詐欺師の上前ハネるんがミナミの萬田や』と言い放ち、久々の常套文句『善意の第三者』を持ちだして、恐らくシリーズ最高キリ取り金額と成る3億5千万を回収することに。カタに嵌められた詐欺師を演じるのは夏樹陽子だが、詐欺師の顔と普段の顔のギャップをキッチリと演じており流石はプロだなと感心した次第。銀ちゃんの愛車SLは変わらず。翔子の愛車は再びBMWのZ3だが濃い緑色の別の車『なにわ300か68-09』(SS)


製作: 2003年 日本83分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 井上茂 / Shigeru INOUE, 宇野ポテト / Potato UNO, 河原崎健三 / Kenzo KAWARAZAKI, 里見まさと / Masato SATOMI, 影山英俊 / Hidetoshi KAGEYAMA, 中山美保 / Miho NAKAYAMA, 河本タダオ / Tadao KOMOTO, 野崎かずみ / Kazumi NOZAKI, 麻生えりか / Erika ASO, 木村栄 / Sakae KIMURA, 夏樹陽子 / Yoko NATSUKI, 下元年世
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #48 一千万の銃弾 / The King of Minami #48



2003年製作のシリーズ第48作目。公平、翔子に沢木組一家は変わらず。今となってはすっかり政治家風情のそのまんま東が債務者のロシアンクラブ店長として出演している。悪党にはその昔、かなりのやんちゃブリで名を馳せた宇梶剛士。ところで、シリーズの法律監修を行なっている山之内幸夫だが、本人が好きなのか否か端役として井上茂や宇野ポテトらと同様の常連俳優。本作では本職でもある弁護士役として出演している。

債務者を丸裸にして紐で縛り上げ、はちみつを体に塗りたくった挙句に山中に放置プレイという、いつにも増してヤクザまがいのキリ取りを見せる銀次郎のオープニングから始まる本作は、管理売春を行うロシアンクラブの経営権を利用した詐欺がテーマ。そのまんま東が演じる債務者の田端はロシアンクラブの経営権を買い取り、店の売上も順調だったのだが、しばらくすると警察の手入れがあり、田端は入国管理法違反と売春規制法で逮捕されてしまう。だが、裏で警察に賄賂を渡して手入れ情報を仕入れていたロシアンパブのオーナーが、警察による摘発と自らに手が及ぶのを事前に回避するために、田畑に経営権を売り渡したものだった。しかも、契約により店の経営権は売り渡す事が出来ないようになっており、何もかも失った田端はとんでもない行動に出る…。

ロシアに長くいた事のある私としては、出稼ぎにきた日本で売春をするロシア人が絡むストーリーに少々寂しい思いを抱いた。それはさておき、悪党役の宇梶剛士はシリーズに出演した歴代の悪党の中でも一二を争う迫力の持ち主。演技はさておき、声がデカく関西弁は素人の私からみても拙いが、銀次郎とのファースト・コンタクトではなかなかの迫力で魅せる。最後のキリ取りのロジックには養子縁組を用いており、同様の手法が今でも有効とは思わないが、まったく役所というところはいい加減なところだと思った次第。墨入りの眉毛が目立つようになってきた銀ちゃんの愛車はSL77-77で変わらず。(SS)


製作: 2003年 日本 86分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 山之内幸夫 / Yukio YAMANOUCHI, そのまんま東 / Higashi SONOMANMA, 九十九一 / Hajime TSUKUMO, 村上ショージ / Shoji MURAKAMI, ティーアップ前田 / Teeup MAEDA, 草川祐馬 / Yuma KUSAKAWA, 大門正明 / Masaaki DAIMON, 宇梶剛士 / Tsuyoshi UKAJI, 都筑俊 / Toshi TUZUKI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Thursday, January 17, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #47 誘惑の華 / The King of Minami #47



シリーズ第47作目。冒頭に『これはフィクションであり実在の場所とは関係ありません。』というテロップが流れるが、知る限りではミナミの帝王 シリーズでは初の冒頭における断り書きかと思う。それに続いて『豊田新地』のシーンに移るのだが、これはまぁ西成区にある日本最大級の赤線地帯である『飛田新地』のことだろう。何故『豊田』なのかは意味不明だが、本作はこの飛田新地を舞台に展開する。ちなみにお遊びの料金は11,000円だそうで。舎弟の公平、探偵の翔子とヤーさんの沢木組一家はいつものとおり。なお、沢木組長は胃潰瘍で入院中のため、出演シーンは病院内のみ。また、ストーリーの理解が深まるので、飛田新地に関する基礎知識を事前に頭に詰め込んでおくことをお勧めする。

ということで、本作のテーマは飛田新地で働く女にハマる男にホストクラブにハマる女。そして極道とツルむ悪徳ホストクラブが今回の銀次郎のキリ取り対象者。悪徳ホストクラブは店に借金を作った女を何とかしようと、飛田新地の料亭組合に『ミテコ(18歳以下の女の子)』を紹介して弱みを握った挙句に、借金のカタとして女を売り飛ばしていた。一方、新地の女にハマる男は銀次郎の借金の返済に当てようとしていた自社ビル売却が上手く行かず困り果てていたが、翔子が調査を進めるとその裏には悪徳ホストクラブ関係者が暗躍していることを突き止める…。

ホストクラブ。私は行ったことはないのだが、何しろ焼酎の吉四六が1万円以上もする世界。『酒は原価で』が信条の私としては、ホストクラブで金を散財する、まして借金までして何百万もするボトルを入れる女の気持ちが全く理解できないのだが、こういう世界があるのも現実。そして飛田新地。こちらも行ったことは無いのだが、ホストクラブに入れあげた結果として飛田新地で働くことになった女の過程や、この街が持つ長い歴史が作り上げた独特のルールや考え方、そこに生きる人々が紹介されており、シリーズ第33作『商工ローン』で的屋稼業が紹介されたように、本作では飛田新地の様子が細かく描写されている。

銀次郎が最後のキリ取りに適用したロジックは民事再生法の個人再生手続きだが、本作を観ただけではよく分からず何となくモヤモヤ。見終わった後にググったところやっと理解できたが、簡単は話なので作中でもう少し説明してもいいかと思う。愛車は引続き新型SL。ピカピカに磨き上げられた黒いボディとワインレッドの内装が銀次郎によく似合う。(SS)


製作: 2003年 日本88分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, ぼんちおさむ / Osamu BONCHI, 嘉門洋子 / Yoko KAMON, 島村晶子 / Akiko SHIMAMURA, 辻本晃良 / Akiyoshi TSUJIMOTO, 上野潤 / Jun UENO, 石倉英彦 / Hidehiko ISHIKURA, 岡崎二郎 / Jiro OKAZAKI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Monday, January 14, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #46 海に浮く札束 / The King of Minami #46



2003年製作のシリーズ第46作目。公平に翔子、沢木の親分と広瀬はんと、いつもの取り巻き。シリーズ第3話『金貸しの条件』で四国の悪徳金融会社社長を演じた本郷功次郎が2度めの出演を果たしているが、今回は人情に厚い漁業組合長の役。その他では山下真司が出演していた大映テレビの往年の名作『スクールウォーズ』で、天才ラガーマンの平山役をを演じた四方堂亘が悪徳建設会社とツルむ極道を演じている。しかし、この人は昔から顔が変わらない。

本作のテーマはシリーズ第43作目の『建設業と裏金』に似たような色合い。その43作目はマンションのデベロッパーの話だったが、今回は当時まだ増設工事を行なっていた頃の関西国際空港の埋め立て工事に関わる入札の談合やら漁業補償金やらにまつわるドロドロとした裏金の世界がテーマとなっている。

最後のキリとりに至る過程で翔子が違法な証拠収集に手を出しているが、黒いフェイクレザーのワンピースを着込んで夜に忍び込む様は、完全にキャッツアイの見過ぎだと思われる。また、悪党を型に嵌めるシーンはトリックがチープ過ぎるし、ストーリー全体としても冒頭の『現金用立て屋』のロジック以外は、銀次郎一流の知識もテクニックも少なく、少々迫力に欠ける。

ところで、銀次郎の愛車であるブラバスチューンのメルセデスSLが、前作までのR129型に代わってR230型の新型モデルに変更となった。色は黒でブラバスかAMGあたりのチューンかと思うのだが、本作の映像からは不明。(SS)


製作: 2003年 日本93
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 山之内幸夫 / Yukio YAMANOUCHI, 塩野谷正幸 / Masayuki SHIONOYA, 四方堂亘 / Wataru SHIHODO, 西宮香織 (吉内里見) / Kaori NISHIMIYA (Satomi YOSHIUCHI), 山本竜二 / Ryuji YAMAMOTO, 加藤明日美 / Asumi KATO, 桂きん枝 / Kinshi KATSURTA, 入川保則 / Yasunori IRIKAWA, 本郷功次郎 / Kojiro HONGO, 芝本正 / Tadashi SHIBAMOTO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Sunday, January 13, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #45 詐欺の手口 / The King of Minami #45



2002年製作のシリーズ第45作目。本作はツタヤのポストレンタルで人気が高いのにレンタル準備枚数が少ないので、なかなか借りられない作品なのだが、後述する日活ロマンポルノ女優である風祭ゆきの往年のファンでも借りているのだろうか。銀次郎の取り巻きはいつものとおりで、舎弟は山本太郎演じる公平。探偵は川島なお美演じる翔子。沢木組長と若頭にゆうき哲也と天田益男。端役の井上茂、宇野ポテトに山之内幸夫もしっかり。今回の出演俳優陣に特筆すべき人はいないが、ただ、金融の社長に日活ロマンポルノの全盛期を支えた女優の一人でタランティーノの『キル・ビル』にも出演していた風祭ゆきが悪徳金融の女社長として出演している。

萬田銀行の上前をはねる3日で一割の『ミッカイチ』という高利貸しと、その高利貸しに指南する金主でかつ詐欺師が銀次郎のキリ取り相手。ミッカイチ金融の女社長は金主の詐欺師の指南を受け、銀次郎の債務者を詐欺に嵌めた挙句に、貸してもいない5000万の借金を背負わせる。一方、この債務者に対して3000万を融資した銀次郎だが、担保にした土地には譲渡担保の仮登記がされており、悪党詐欺師は銀次郎をも詐欺に嵌めようとしていた…。

シリーズでも一二を争う悪党のクソッタレ詐欺師が登場。これほどの悪党はシリーズ第2作目の『計画倒産』シリーズで登場した極悪証券マン以来じゃないだろうか。そして、ミッカイチ金融の女社長も極悪非道だが、その上前をハネる詐欺的キリ取りで魅せる銀次郎。『目には目を、詐欺には詐欺を』と言わんばかりの痛快な手法で最後を締める。タイトルどおり多くの詐欺の手口が紹介されているので、以下にまとめておきたい。

『カゴ抜け詐欺』: 関係のない建物に入り、そこの関係者のように見せかけて相手を信用させ、金品を受け取ると相手を待たせておきつつ、自分は建物から姿を消すという手口。
『トリック詐欺』: 偽物の宝石類や時計などを本物に見せるために、少しだけ本物を混ぜたり、盗んできたかのようにガラス片を混ぜたりするなどして、相手を騙す手法。
『贈答詐欺』: 詐欺師が連帯保証人やら借金に使用した印鑑を人に贈って、その本人が貰った印鑑を実印登録した時には、全てを押し付けられるというもの。
『二重担保詐欺』: 譲渡担保の仮登記申請を悪用した詐欺。金銭貸借契約で返済が滞った場合、差し押さえの対象にすると認めたものが担保だが、譲渡担保は返済より担保物件を譲り渡す事を前提としており、その仮登記には順位保全の順位があるため、先に登記をしたもの優先弁済の権利がある。
『訴訟詐欺』: 何ら請求権のない者が裁判所に訴訟を提起し、嘘の書類や証拠を提出したりして裁判所を欺いて判決やら決定やらを取得して、相手から金品を巻き上げること。

ネタバレで恐縮だが、最後のキリ取り前述の『訴訟詐欺』を使ったもので、裁判所から送付された債務の弁済命令書に対して、受け取った本人が2週間以内に異議申し立てをしなければ、その弁済命令書が有効と認められる制度を悪用して、相手が海外旅行で不在のうちに9000万の債務をでっち上げたという手口。

ということで、全編詐欺だらけの作品だが最後のキリ取りも痛快でスッキリと見終える事が出来た。最近、銀次郎の『フッ』という半笑いの顔で終わるエンディングが多く、相生橋のエンディングが少なくなってきたのは気のせいだろうか。愛車のブラバスチューンSLと翔子の白のアルファロメオは変わらず。(SS)


製作: 2002年 日本 87分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 山之内幸夫 / Yukio YAMANOUCHI, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 平井昌一 / Shoichi HIRAI, 浅見小四郎 / Koshiro ASAMI, 風祭ゆき / Yuki KAZAMATSURI, 芦川誠 / Makoto ASHIKAWA, ベーブルース高山 / Bay-blues TAKAYAMA, 相澤一成 / Kazunari AIZAWA, 黒部進 / Susumu KUROBE
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Friday, January 11, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #44 男たちの過去 / The King of Minami #44



シリーズ第44作目。公平に翔子、沢木組長と広瀬はん等の取り巻きは変わらず。初代舎弟の柳沢慎吾から大森嘉之や古本新乃輔、初代探偵の竹井みどりに未來貴子など、銀次郎の取り巻きも幾人も変わりつつ、主演の竹内力の風貌も変わるほど10年ほどの年月も流れた。思えば長く観てきたもんだ。本作ではA級やらビッグネームの出演者はいないのだが、代わりに、詳しくは知らないが観たことはある、というような2時間ドラマの脇役系俳優が多数出演している。

今回は金融に絡んだこれといったテーマは特に無く、当時世間を賑わせていたピッキング強盗に極道と悪徳金融を絡めつつ、元極道で今はたこ焼き屋を営む任侠道に生きる男を中心とした極道系ヒューマンドラマストーリー。確かに銀次郎は金を貸してるが、話しが極道の話しだけに銀ちゃんの出る幕も少ない。こうなったら金貸しの話なのか極道なのかというところだが、結局最後は危ない橋を渡りつつも極道からキリ取る…。

別に変な話では無いんだが、まぁ今回のストーリーは『ミナミの帝王』でなくても誰でも良かったですわ。才谷ゆきこという女優さんが出演しているが、顔立ちやスタイルがもう少しという惜しい感じが可愛らしく、10年遅く生まれていたらAKBあたりで活躍しているかもしれない。そして、改めて思ったが、川島なお美という女は、自分がどのポーズで立ち振る舞うと最も美しく見えるのかというのを知っている。愛車?もちろんブラバスチューンSLの77-77。(SS)


製作: 2002年 日本 87
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上博一 / Hirokazu INOUE, 辻沢杏子 / Kyoko TSUJISAWA, 西守正樹 / Masaki NISHIMORI, 大河内浩 / Hiroshi OKOUCHI, 片桐竜次 / Ryuji KATAGIRI, 金山一彦 / Kazuhiko KANAYAMA, 板尾創路 / Itsuji ITAO, 末成由美 / Yumi SUENARI, 成瀬正孝 / Masataka NARUSE, 才谷ゆきこ / Yukiko SAITANI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #43 裏切りの報酬 / The King of Minami #43

★☆

シリーズ第43作目。ツカミのショートストーリーでは前作のラッシャー板前に引続きたけし軍団の松尾伴内が登場。宇野ポテトとの絡みでオープニングロールを迎えるのが、しかし50万くらいで女房を捨てて女と逃げるかね。取り巻きは公平と翔子にヤーさんは沢木組一家と変わらず。本シリーズでは珍しくたけし軍団のみならず、コント山口君と竹田君の竹田高利にコント赤信号の小宮孝泰と、関東芸人がこぞって出演している。

本作のテーマは『建設業と裏金』。まったくもってこの業界と裏金を描かせたらキリがないというか幾らでも書けるというか。話は至極簡単で、悪徳デベロッパーがマンションの建設プロジェクトに請負業者として参加できるというのを餌に、建設業者から協賛金名目で裏金を集め、その金は工事代金の一部として請求させるという手法。ここまでならよくある話なのだが、悪徳デベロッパーは協賛金を建設会社から集めるだけ集めて、実際の仕事は発注しないというから手に負えない。悪どい上にモラルの欠片も無い悪徳デベロッパー。嵌められた連中の債務を回収すべく銀ちゃんが動くが、今回は『文化財保護法第58条』という奇策で対抗する…。

『シベ超2』を観たので竹田君の稚拙な演技は分かっていたが、如何せん彼の似非関西弁が酷すぎる。ここまで酷いのなら関西弁ではなく敢えて標準語で挑んだほうが良かったかと思う。そして、演技のレベルでは竹田君と双璧を成す小宮孝泰。別に悪くないストーリーの本作だがキャスティングに少々難あり。相変わらず『なにわ33む77-77』SLは市中を激走している。(SS)


製作: 2002年 日本 85分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 竹田高利 / Takatoshi TAKEDA, 大出俊 / Shun OIDE, 市川勇 / Isamu ICHIKAWA, 小宮孝泰 / Takayasu KOMIYA, 酒井雅代 / Masayo SAKAI, 松尾伴内 / Bannai MATSUO, 山之内幸夫 / Yukio YAMANOUCHI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #42 絆 ー KIZUNA ー / The King of Minami #42



2002年一発目はシリーズ第42作目。銀次郎、公平&翔子に沢木の親分と広瀬はんといつもの面々。馬渕英俚可が台湾から出稼ぎに来た売春婦を演じている。今回の債務者というか銀ちゃんのカウンターパートはシリーズ初期の頃にドブネズミ刑事として出演していた丹古母鬼馬二。ヤクザな風体だがしかし固い商売をする運送会社社長を演じている。その他では、笑福亭鶴光に西川弘志とシリーズに出演経験のある関西芸人が出演している。

数作ぶりにヒューマンドラマに振った本作は、店外デートが売りのクラブで働く台湾人売春婦に惚れてしまった運送会社社長が主人公。惚れた台湾人を台湾へ帰国させるためにバンスの清算金600万円を作るべく、銀次郎から借金をして偽造ハイカの売買に手を染める運送会社社長だったが、仕入れた偽造テレカには裏があった…。ちなみに、ハイカとはハイウェイカードのことで今は使用されていない。50000円で額面58000円とお得感が強かったが、高額故に偽造カードが問題となったものだ。

ツカミのショートストーリーはさておき、運送会社の社長、台湾クラブ、京都のクラブママに台湾人売春婦と、当初は軽い繋がりの各要素が最終的に銀次郎のキリ取りに結実していく様はいつも通りだが、本作では脚本にいつもより深みが感じられ、シリーズでも一二を争うドラマとなった。最後のキリ取りにおけるオカマ連中はご愛嬌か。

シリーズでは泥臭い刑事を演じてきた丹古母鬼馬二だが、本作では筋の通った運送会社社長の役を見事に演じると共に、これまた台湾人を完璧に演じきった馬渕英俚可が対面するラストシーンは、観ている者の涙を誘うだけではなく、銀次郎のキリ取りを差し置いて本作の最高の山場シーンとなった。愛車はいつものSL『なにわ33む77-77』。(SS)

製作: 2002年 日本 96分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 丹古母鬼馬二 / Kibaji TANKOBO, 馬渕英俚可 / Erika MABUCHI, 笑福亭鶴光 / Tsuruko SHOFUKUTEI, 西川弘志 / Hiroshi NISHIKAWA, 荻島真一 / Shinichi OGISHIMA, ラッシャー板前 / Rashaer ITAMAE, 蟷螂襲 / Shu TORO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Thursday, January 10, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #41 闇の裁き / The King of Minami #41



シリーズ第41作目。シリーズ開始から10年が経ち銀次郎の顔にも流れた年月が現れてきたと同時に少々肥えて迫力が出てきたなぁ〜と感じるジャケット写真。公平に翔子、沢木の親分と広瀬はんはいつも通り。今回の悪党役には関西芸人界の大御所オール巨人が起用されており、饒舌な語りと舞台慣れしたユルイ演技だが、その他の出演者が面白い。別に狙ってキャスティングした訳ではないだろうが、一時TVに出まくっていた関西芸人のぜんじろう、好色一代女でレコード大賞を受賞した内田明理、更にはピンクレディーの増田惠子と、その時代を風靡した『あの人は今タレント』が多く出演している。

本作は違法金利で暴利を貪る金融業者に対して『過払い金返還請求訴訟』やら『民法378条の滌除(てきじょ)』やらと、法律を武器に正義の味方を装いつつ、裏で悪徳金融業者と手を結んで債務者を丸裸にする悪徳弁護士が敵役。『過払い金返還請求』はシリーズ前作でも出てきたが、日本語として聞きなれない『滌除』とは簡単に言えば不動産の所有者によって抵当権者が望む望まざるに関わらず、抵当権が抹消されてしまうという制度。

民法により抵当権が設定されている不動産の第三取得者である所有者は滌除を行使する権利を有しており、所有者は抵当権者の意思にかかわらずその抵当権を抹消する権利がある。しかも滌除行使のための提供金額は、抵当権者の債務額に関わらず、所有者が自ら任意に決められる上に、提供額が第一順位抵当権者の債権額より少ない場合は、第二順位以降の抵当権者の取り分はゼロで第一順位者が総取りするという凄い制度。なお、2003年の法改正で『抵当権消滅請求制度』となり、滌除制度自体は消滅した。と、ここまで書いて何だが詳しくはWEBで調べられたし。で、この悪徳弁護士の滌除の行使に対する銀ちゃんの対抗手段は民放384条による滌除の拒否『増加競売』と債務者の『自己破産制度』を利用した鮮やかな逆転劇。

銀次郎の逆転劇はここ数作の流れらしく、派手さはないが品がある鮮やかな切り取りで一見の価値有り。ちなみにこの『滌除』だが『ナニワ金融道』に取り上げられて一時有名になった制度らしく、『ミナミの帝王 』との確執はこの辺が発端か。そろそろブラバスチューンSL以外の銀次郎の愛車が観たい。(SS)


製作: 2001年 日本 84分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 佐藤蛾次郎 / Gajiro SATO, 内田明里 / Akari UCHIDA, オール巨人 / All Kyojin, 櫻木健一 / Kenichi SAKURAGI, 増田恵子 / Keiko MASUDA, ぜんじろう / Zenjiro, 山本竜二 / Ryuji YAMAMOTO, 鍋島浩 / Hiroshi NABESHIMA, 山之内幸夫 / Yukio YAMANOUCHI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD