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Monday, November 5, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #10 劇場版V 甘い罠 / The King of Minami #10




シリーズ第10作目、劇場版第5弾。ツカミからオープニングとこれまでとは違う雰囲気。タイトルクレジットで出演者の顔が縦割りの画面で紹介され、音楽もいつもと違う。銀次郎のオフィスも前より大きく豪華になり、2枚目の沖田浩之が銀次郎の長年の債務者として登場。いつもは端役の井上茂が今回はメインの債務者として抜擢されている。一方、竜也は相変わらずドジっており、そろそろクビが近いと感じたのは私だけではあるまい。また、探偵の矢吹麻子が復活したが、可愛かずみ演じる『けいこ』もサポートとして同時出演している。前作までは『よしこ』という名前だと思ったが、まぁいいか。金主さんには夏八木勲が初登場。

今回の債務者はおかまバーのおっさんというか姉さん。キタの一等地への出店を夢見る姉さんにつけ込んで新規出店の手付金をカスリ取るチンケな詐欺が発端となり、その詐欺師の裏に潜む『競売屋』といわれる、悪党から銀次郎がキリ取るストーリー。ラストは少々荒唐無稽なものとなってしまったが、前作から比べるといつもの『ミナミの帝王』が戻ってきたという感じがする。しかし、沖田浩之に川谷拓三とメジャーどころを配した本作だが、沖田はさておき川谷拓三に悪党の役はちょっと無理がある。あのクテっと疲れた感じの顔と他の共演者を凌駕する演技力は『ミナミの帝王』シリーズの悪役ではミスキャスト、むしろ騙される方が似合うと思うのだが。

2作ぶりに監督は萩庭貞明。銀次郎の愛車は濃いグレイのメルセデスSLクラス。沖田浩之とどこぞの女優が演じた少々長めの濡れ場は、恐らくシリーズ最後の濡れ場シーン。以降は殆ど濡れ場が無くなってしまう。なお、ラストシーンからエンディングにかけて不良債権についての情報がテロップで流れるのだが、この映像処理がまるで素人で、一瞬DVDの機械が壊れたのかと思い、本当に劇場版かよ、と疑ってしまった。(SS)


製作: 1994年 日本 80分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 竹井みどり / Midori TAKEI, 可愛かずみ / Kazumi KAWAI, 大森嘉之 / Yoshiyuki OMORI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 梅垣義明 / Yoshiaki UMEGAKI, 井上茂 / Shigeru INOUE, 沖田浩之 / Hiroyuki OKITA, 川谷拓三 / Takuzo KAWATANI, 夏八木勲 / Isao NATSUYAGI, 高岡健二 / Kenji TAKAOKA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

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