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Monday, February 3, 2014

ストロベリーナイト (TV) / Strawberry Night (TV)



誉田哲也原作の姫川玲子シリーズ第1作目「ストロベリーナイト」の初映像化作品はフジテレビ製作の2時間ドラマ。本作は「パイロット版」として2010年に制作され、2012年には連続ドラマ化と映画化もされた。主演に竹内結子でフジテレビ制作と、少々薄っぺらい刑事ドラマを想像するのだが、その期待は良い意味で完全に裏切られる。

女性でノンキャリアにも関わらず警視庁捜査一課十係主任に異例のスピード出世を果たした姫川玲子。そんな彼女のもとへブルーシートに包まれた男の死体が公園の溜め池のほとりで発見されたと一報が入った。発見された死体は丁寧に包まれていた一方、人目につきやすい公園に無造作に置かれたいた。現場の状況に違和感を感じる姫川は、以前監察医から報告を受けた全く別の事件である「脳の溶けた死体」とのかすかな繋がりを感じていた…。

一連の姫川玲子シリーズ映像化作品で一番最初に観たのは「映画版作品」 だったのだが、やっぱりシリーズ初回作である本作から見た方が良かったと後悔。初回作を見たことにより、姫川とその部下、癖のある登場人物やチームに起こった事件などを理解しつつ、映画版のストーリーと人物群像劇でモヤモヤっとなっていた部分がやっと理解できた。その映画版とは異なり、猟奇殺人などのシーンで放送上制約の多いTVドラマとしては非常に上手く映像化しているなと感心する。仮に映画で同じ映像を表現するのならもっと直接的で派手な映像になっただろうが、迫力を失うこと無くTV放送に耐えられる映像として仕上げた製作陣の辣腕に脱帽。ラストシーンは如何にもTV的なカジュアル感が出たが、久々に重厚で良質な刑事サスペンス・ドラマを観た。(SS)

製作: 2010年 日本 106分
監督: 佐藤祐市 / Yuichi SATO
原作: 誉田哲也 / Tetsuya HONDA「ストロベリーナイト」 
出演: 竹内結子 / Yuko TAKEUCHI, 西島秀俊 / Hicetoshi NISHIJIMA宇梶剛士 / Tsuyoshi UKAJI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI渡辺いっけい / Ikkei WATANABE, 遠藤憲一 / Kenichi WATANABE, 高嶋政宏 / Masahiro TAKASHIMA, 生瀬勝久 / Katsuhisa NAMASE, 武田鉄矢 / Tetsuya TAKEDA, 津川雅彦 / Masahiko TSUGAWA, 林遣都 / Kento HAYASHI, 国仲涼子 / Ryoko KUNINAKA
ジャンル: TV, サスペンス
鑑賞方法: DVD

Friday, January 31, 2014

ストロベリーナイト (映画) / Strawberry Night (film)



誉田哲也のインビジブルレインを原作としたフジテレビ制作の映画作品。そもそもは単発の2時間スペシャルで発表後、視聴率が良かったためか否か、連続ドラマ版の放送が開始され、その後映画版である本作が発表されたようだ。原作も主人公である「姫川玲子」シリーズとして既に5作品がリリースされているが、シリーズ1冊目のタイトルであるストロベリーナイトのタイトルがTVから映画へと続く一連の映像作品のタイトルに採用されている。と、ここまで書いた前知識はすべて本作鑑賞後に調べたもので、実はTVドラマの事や警察モノであることさえ知らなかったため、本当に真っ白な状態で鑑賞した。

暴力団、龍崎組組員である小林の刺殺遺体が発見された。遺体の左目には縦に切りつけられたキズ、部屋の壁の特徴的な血しぶきなどから、直近で起こった2つの暴力団員殺人事件との類似性が指摘された。警視庁は暴力団の内部抗争の線と連続殺人事件の両面から捜査を開始した。一方、捜査一課の姫川は小林殺しの犯人は「柳井健斗」であるという密告電話を受けるが、その事を相談した上司から「この件には一切触れるな!」と強い指示を受ける。あくまで事件の真実を追い求める姫川は、単独で捜査を開始した…。

主人公の姫川玲子は、何か血なまぐさい過去を持つも、リーダーとして捜査班を自ら率いるほどなので、仕事の出来る刑事だというのは想像に容易だが、その「過去」は、殺人事件の重要関係者であり、よりによって暴力団組長である男に、車の中で抱かれてしまうほどのモノなのだろうか。武田鉄矢扮する勝俣なるベテラン刑事が唐突に出てきて、汚れ仕事みたいな事を裏で淡々とこなしているようだが、どういう事だろう。目玉焼きの乗ったカレーは、わざわざ真上からクローズアップするほど意味があるのか。あらかじめTVドラマを見ていなくても理解できるストーリーであり作品の質は高い。ただ、やっぱりTVドラマを見てた方が楽しめたかなと。最後のヤマ場である記者会見のシーンでは展開に現実感が全く無くかなり無理を感じる。脚本次第でどうにでもなったはずで残念。(SS)


製作: 20012年 日本 127分
監督: 佐藤祐市 / Yuichi SATO
原作: 誉田哲也 / Tetsuya HONDA「インビジブルレイン」
出演: 竹内結子 / Yuko TAKEUCHI, 西島秀俊 / Hicetoshi NISHIJIMA大沢たかお / Takao OSAWA小出恵介 / Keisuke KOIDE宇梶剛士 / Tsuyoshi UKAJI, 丸山隆平 / Ryuhei MARUYAMA, 三浦友和 / Tomokazu MIURA, 渡辺いっけい / Ikkei WATANABE, 遠藤憲一 / Kenichi WATANABE, 高嶋政宏 / Masahiro TAKASHIMA, 生瀬勝久 / Katsuhisa NAMASE, 武田鉄矢 / Tetsuya TAKEDA, 菅田俊 / Shun SUGATA, 金子賢 / Ken KANEKO, 鶴見辰吾 / Shingo TSURUMI, 石橋蓮司 / Renji ISHIBASHI, 津川雅彦 / MasahikoTSUGAWA
ジャンル: サスペンス
鑑賞方法: Blu-ray

Friday, October 26, 2012

タンポポ / Tampopo



『お葬式』に続く伊丹十三作品2作目は、器量は良いが味はイマイチなラーメン屋の未亡人と、ひょんな事からそのラーメン店を救うことになるタンクローリーの運転手のお話。

しかし、本作の核はラーメン屋再生ではなく、ふとしたきっかけで突然始まるショートストーリーにある。主人公の名前もタンポポとか訳の分からない感じで、全体的に混沌とした感じの作品。その混沌さの主因こそ、時にエロ、時にグロ、時に笑いと、多くの食にまつわるショートストーリーなのだ。しかも、これらのショートストーリーは大きなきっかけなく突然始まり突然終わる。一歩間違うとオフザケの領域だが、本作ではこれが上手く効いてる。個人的に一番面白かったのは、フランス語の解せぬ年老いたお偉いさんと、口の肥えた下っ端のレストランでのストーリー。ふてぶてしい下っ端とその隣の高橋長英と淡々とした橋爪功が面白い。

本作も含めた以降の伊丹作品の撮影場所は京浜湾岸地域が多く、出演している役者の顔ぶれも『伊丹組』と言われるだけあり毎作ほぼ同じで、観ていいるこちらがしっかりしないと、絵面に飽きが来たり、別の作品の役柄を思い出したりしてしまうのが唯一の欠点か。


製作: 1985年 日本 115分
監督: 伊丹十三 / Juzo ITAMI
製作: 
出演: 宮本信子 / Nobuko MIYAMOTO, 山崎努 / Tsutomu YAMAZAKI, 大滝秀治 / Hideji OTAKI, 桜金造 / Kinzo SAKURA, 役所広司 / Koji YAKUSHO, 黒田福美 / Fukimi KURODA, 洞口依子 / Yoriko DOGUCHI, 高橋長英 / Choei TAKAHASHI, 橋爪功 / Isao HASHIZUME, 上田耕一 / Koichi UEDA, 安岡力也 / Rikiya YASUOKA, 渡辺謙 / Ken WATANABE, 津川雅彦 / Masahiko TSUGAWA, 井川比佐志 / Hisashi IGAWA, 大友柳太朗 / Ryutaro OTOMO, 久保晶 / Akira KUBO
ジャンル: ドラマ, コメディ
鑑賞方法: DVD

スーパーの女 / Supermarket Woman



『大病人』、『静かな生活』と興行的失敗に終わった作品に続いて撮影された伊丹十三の『◯◯の女』シリーズ4作目。原作は小説『スーパーマーケット』で、著者の安土敏こと荒井伸也は、1996年当時スーパーマーケットチェーン『サミット』の社長であり、この映画の制作には同社が全面協力しているとのこと。(Wikipediaより)

ストーリーは、スーパー好きの主婦が偶然再会した幼馴染の経営する地元のスーパーが抱える問題点を解決しつつ、ライバル店を打ち負かすという痛快サクセス物語。スーパー経営者とバックヤードで働く職人達との関係、その職人達と弟子やパートのおばさん達との確執。日付や産地の偽装に訳あり商品の陳列など、それぞれのサブストーリーがいちいちリアルで面白い。出演者はいわゆる『伊丹組』の面々で宮本信子のおかっぱや津川雅彦を観ると、伊丹の他作品の役がチラチラと浮かんでくるが、それはまぁ仕方のない事か。

瀕死のスーパーを一人の主婦の熱意と努力が救うハッピーエンドのサクセスストーリーだが、そこには幸運や偶然は存在せず、成功が必然となるべく努力と熱意があるのみ。本作が多くのスーパーで社員研修用として使われるているといった逸話も十分信に足りる。(SS)



製作: 1996年 日本 127分
監督: 伊丹十三 / Juzo ITAMI
製作: 
出演: 宮本信子 / Nobuko MIYAMOTO, 津川雅彦 / Masahiko TSUGAWA, 不破万作 / Mansaku FUWA, 六平直政 / Naomasa MUSAKA, 高橋長英 / Choei TAKAHASHI, 三宅裕司 / Yuji MIYAKE, あき竹城 / Takejo AKI, 伊東四朗 / Shiro ITO
ジャンル: ドラマ, コメディ
鑑賞方法: DVD

Thursday, October 25, 2012

マルタイの女 / Woman of the Police Protection Program



伊丹十三監督作品の『◯◯の女』シリーズ最終作でかつ遺作となった本作は、ある殺人事件を目撃してしまった女優と警察の捜査、犯人逮捕から立件に至るまでの一連のやり取りを目撃者の女優を中心とした視点で描く。『マルタイ』とは、警察の捜査および護衛の対象になる人間のことであり、本作では宮本信子演じるビワコがそれになる。同監督作品の『ミンボーの女』公開後に、伊丹が暴力団に襲撃された事件で、伊丹自身が『マルタイ』になった経験も少なからず本作の脚本に影響を与えているに違いないだろう。

偶然殺人現場を目撃してしまった女優の磯野ビワコは、自身も犯人に殺されそうになるが、危うく難を逃れる。事件の裏には新興宗教団体『真理の羊』が絡んでいた。警視庁は裁判における重要な証言者となるビワコを狙う教団から守るため、ビワコをマルタイとして2人の刑事を護衛に就けた。しばらくして実行犯が逮捕、警察の取り調べにより自白に至ると、教団はありとあらゆる手を使ってビワコに証言をやめるように脅しをかける…。

宮本信子の演技に何とも言えない味を感じる。女優が映画の中で女優を演じるのだから多少大袈裟になるのだろうが、全編とおしてコメディタッチで描かれているためか、嫌味が無い。西村雅彦や名古屋章も同じトーンで演じており、まるで舞台のように見られる映画なのが本作の良い所であり悪いところだろうが、この辺は三谷幸喜の名が企画としてクレジットされているせいもあるだろう。ところで、ビワコの舞台であるクレオパトラのシーン。映画のクレオパトラも冗長で長ったらしいが、このシーン自体が本作のストーリー上で特に意味を持たないのに長すぎる。お金も掛かったろうに。(SS)



製作: 1997年 日本 148分
監督: 伊丹十三 / Juzo ITAMI
製作: 
出演: 宮本信子 / Nobuko MIYAMOTO, 西村雅彦 / Masahiko NISHIMURA, 村田雄浩 / Takehiro MURATA, 高橋和也 / Kazuya TAKAHASHI, 名古屋章 / Akira NAGOYA, 津川雅彦 / Masahiko TSUGAWA, 江守徹 / Toru EMORI, 益岡徹 / Toru MASUOKA, 不破万作 / Mansaku FUWA
ジャンル: ドラマ, サスペンス, クライム, コメディ
鑑賞方法: DVD

マルサの女 2 / A Taxing Woman's Return



大ヒット作の前作に続き、マルサの板倉亮子と脱税者の闘いをスリリングに描く娯楽作。前作では悪人にも良心が垣間見えたが、今回はうって変わって、悪人がとことん悪人として描かれている。

バブル期の東京。地上げ屋、ヤクザ、政治家、大企業が土地を結託して巨額の利益を上げんと欲望を燃え上がらせていた。そんな中、地上げやソープランドで得た利益を自身が管長として君臨する宗教法人を隠れ蓑として脱税に手を染める男、鬼沢が居た。地道な内偵を進める板倉とマルサの面々だが、教団の信者やヤクザが次々と妨害工作を行い、調査は遅々として進まない…。

宗教法人とヤクザと政治家と大企業。本作以降に顕在化するオウム問題や暴力団対策法改正や銀行の不良債権問題など、伊丹十三の先見の明が見える良作。個人的にはそれほど演技力を感じない三國連太郎だが、本作での悪役ぶりは堂に入っており、最高のキャスティング。鬼沢が夢を観るシーンでのSFXは意味不明で不要かなと。しかし、1作目の爽快感とは真逆で本作を見終わった後の胸クソの悪さは、これまで観た映画の中でも一二を争う。(SS)


製作: 1987年 日本 127分
監督: 伊丹十三 / Juzo ITAMI
製作: 
出演: 宮本信子 / Nobuko MIYAMOTO, 三國連太郎 / Rentarou MIKUNI, 津川雅彦 / Masahiko TSUGAWA, 大地康雄 / Yasuo DAICHI, 益岡徹 / Toru MASUOKA, 不破万作 / Mansaku FUWA, 上田耕一 / Kouichi UEDA, 洞口依子 / Yoriko DOGUCHI, 丹波哲郎 / Tetsuro TANBA
ジャンル: ドラマ, サスペンス, クライム
鑑賞方法: DVD

マルサの女 / A Taxing Woman



本作は当時の日本の世の中に『マルサ (国税局査察部) 』という言葉とその職業を広めることになった、金字塔的な邦画娯楽作。宮本信子演じるソバカスでシングルマザーのマルサがアクの強いラブホテル経営者の脱税を地道な調査で内偵し摘発するまでを描く。

地域税務署の調査官から国税局査察部へと抜擢された板倉亮子は、偶然見かけた高級車からあるラブホテルに脱税の匂いを嗅ぎ取った。しかし、調査を進めるもオーナーの権堂はなかなか尻尾を出さない。それでお、板倉の地道な内偵は続く。権堂の家から出されるゴミを調べ、出入りの業者の対面調査を行い、ヤクザの事務所を訪ねる。徹底的に調べて証拠を積み上げ、ついに権堂をガサ入れする日がきた…。

『お葬式』や『タンポポ』といった、ほのぼの路線からうって変わり、本作では税務官という社会派テーマについて取り上げた伊丹十三の3作目は、映画史に残る名作となった。冒頭の老人が乳を吸うシーンは掴みとしては半ば反則だが、これまでもこれからも作品にエロスを入れ込む、伊丹十三の好きな手法といえばそれまでか。作中のガサ入れシーンや金品の隠し場所などは、実際にあったケースをモチーフにして描かれており、リアリティも抜群。脱税の巧妙な手口とそれに対峙するマルサの捜査官との丁々発止のやり取りは、適度なスピード感を保ちつつ観る者を飽きさせない。一点難を言えば、出演者がいわゆる『伊丹組』のメンバーなので画的に飽きてくる。(SS)



製作: 1987年 日本 127分
監督: 伊丹十三 / Juzo ITAMI
製作: 
出演: 宮本信子 / Nobuko MIYAMOTO, 山崎努 / Tsutomu YAMAZAKI, 津川雅彦 / Masahiko TSUGAWA, 大地康雄 / Yasuo DAICHI, 桜金造 / Kinzo SAKURA, 室田日出男 / Hideo MURATA, 絵沢萠子 / Moeko EZAWA, 小林桂樹 / Keiju KOBAYASHI, 松居一代 / Kazuyo MATSUI, 伊東四朗 / Shiro ITO
ジャンル: ドラマ, サスペンス, クライム
鑑賞方法: DVD

Friday, June 29, 2012

新 居酒屋ゆうれい



前作の『居酒屋ゆうれい』の続編ではなくリバイバルという作品だろうか。つまり、監督もストーリーも一緒だが、出ている俳優陣が一新された、云わば監督自身のセルフカバー的な作品とも言える。舞台も同じで上総屋の壮太郎と幽霊の前妻静子、後妻の里子と上総屋に集う客の面々。

正直何でこれを作ったんだろうか。さすがに全く同じではまずいからか、前妻の幽霊にそっくりの役を加えたり、里子の元旦那の背景を少々アレンジしてみたりしているものの、それだけでは前作は超えられない。上総屋の常連客である魚屋の主人の飲み代が前作と同じ2,350円だったり、キーとなるシーンでのセリフがまるで同じであったりとなれば、どうしても前作の名優たちを思い出してしまう。

今では絶版となってしまいDVDなども入手不可能。放送してくれたチャンネルNECOに感謝。(SS)



製作: 1996年 日本 113分
監督: 渡邊孝好 / Takayoshi WATANABE
製作: 
出演: 舘ひろし / Hiroshi TACHI, 鈴木京香 / Kyoka SUZUKI, 松坂慶子 / Keiko MATSUZAKA, 生瀬勝久 / Katsuhisa IKUSE, 中村有志 / Yuji NAKAMURA, 名古屋章 / Akira NAGOYA, 津川雅彦 / Masahiko TSUGAWA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: チャンネルNECO


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