Search This Blog

Showing posts with label 竹井みどり. Show all posts
Showing posts with label 竹井みどり. Show all posts

Wednesday, November 28, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #34 トイチの身代金 / The King of Minami #34



シリーズ第34作目。舎弟や探偵などの顔ぶれに変化はなく、公平、麻子&涼子に沢木組長&広瀬はんといった面々。今回の債務者は堀ちえみ演じる子連れのシングルマザーと綾田俊樹演じる元弁護士がメインなのだが、そんな元アイドルやら脇役俳優やらを凌駕する存在感と大人顔負けの演技力で魅せる子役の政田鈴加ちゃんが債務者側のファーストクラス。一方、悪党としてはあちこちのサラ金からツマんで身動きが取られなくるほど借金を抱えた債務者に、借金を一本化する債務整理を勧める『提携弁護士』なる人間とそのバックに居る金貸しとなる。二枚目俳優の長谷川初範が珍しく悪役の金貸しを演じている。

サブタイトルの『トイチの身代金』とは少々無理のあるタイトルだが、その身代金を掠め盗る誘拐事件のシーンに結構な時間を取っており、手に汗握るとまでは言わないが、それなりに面白い。一方、最後のキリ取りは偽名で借金させるわ、免許証を偽造するわ、銀行を騙すわ、と違法行為のオンパレードで強引過ぎる感が否めないが、キリ取りの対象となる銭も表には出せない裏金だから故に銀ちゃんも強引にキリ取ったのかもしれない。冒頭からエンディングまでと、主役級の露出度と小役らしからぬ演技で魅了してくれた子役の政田鈴加ちゃんはもうとっくに大人だろうが、今も俳優をしているのか否かが気になる。愛車は変わらずブラバスのSL。(SS)


製作: 2000年 日本 95分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 堀ちえみ / Chiemi HORI, 月亭八方 / Happou TSUKITEI, 長谷川初範 / Hatsunori HASEGAWA, 綾田俊樹 / Toshiki AYATA, 政田鈴加 / Suzuka MASATA, 片桐竜次 / Ryuji KATAGIRI, 頭師孝雄 / Takao ZUSHI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Wednesday, November 21, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #33 劇場版XV 商工ローン-保証人の落とし穴 / The King of Minami #33



2000年一発目の本作はシリーズ第33作目は劇場版第15作目。取り巻きは変わらず公平、麻子&涼子、沢木組長&広瀬はん。タイトルにあるように『商工ローン』が今回のテーマ。『倒産の最終トリガー』とも言われる商工ローンだが、少しググると分かるのだが、一説には商工ローンを使った会社の70%が倒産の憂き目にあうと言う。ちなみに、市中の闇金を使った場合は90%以上が潰れるというので、まぁ銀ちゃんのところよりは善良かもしれない。しかし、中小企業に対しては貸し渋る銀行も、こうした商工ローンには資金融資するのだから、銀行も悪どいものだ。もう一つのテーマは的屋 (テキ屋)という商売。的屋の組織構造、隠語、地元警察や暴力団組織との関係がストーリーの中でサラッと描かれており、的屋業界の説明的なストーリーとなっている。債務者には若かりし頃の痩せた彦摩呂が演じる商社社長の青島と、有薗芳記演じる的屋の八木。商工ローンの社長には故峰岸徹。

青島は米国から健康食品を独占輸入するために萬田金融から500万の債務を負うも、それでも足りない資金を補うため自分の彼女を保証人にして商工ローンから追加の50万を借りた。しかし、商工ローンの保証人には『根保証』という落とし穴があった…。

『なぁ銀次郎さん、何とかならへんのぉ?』→『わしには関係あらへん。』→ 麻子から調査報告 →『何とか取れそうやな』という、債務者の裏に居座る悪党からキリ取る一連の流れが『水戸黄門の8:45分』バリに板についてきた。最後は銀ちゃんらしい知的なキリ取りで気持ちの良いフィニッシュ。ところで、舎弟の公平は銀ちゃんに対して口答えが多過ぎるな。もう少し兄貴を敬う姿勢が欲しいものだ。(SS)


製作: 2000年 日本 90分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 彦摩呂 / Hikomaro, 持田真樹 / Maki MOCHIDA, 峰岸徹 / Toru MINEGISHI, 有薗芳記 / Yoshiki ARIZONO, 笑福亭松之助 / Matsunosuke SHOUHUKUTEI, 下元年世 / Toshiyo SHIMOMOTO, 六平直政 / Naomasa MUSAKA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Tuesday, November 20, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #32 劇場版XIV 借金極道 / The King of Minami #32

★☆

シリーズ第32作目は劇場版第14作目。一作毎に交代で出場する舎弟は山本太郎演じる公平。探偵は麻子&涼子。協力者のヤーさんは変わらず沢木組長と広瀬。今回は債務者も悪党も両方が極道という珍しいストーリー。銀ちゃんの債務者となる極道には元『ピラニア軍団』の志賀勝が演じる福永組長。その福永を嵌める極道には木之元亮演じる小杉。関係者も極道者が多く、まるで『ミナミの帝王』の名を借りたヤクザ映画のようだ。

かつて『ミナミの夜叉竜』と呼ばれ、沢木組の広瀬曰く『昔ながらの本物の極道』という福永組の福永だったが、今はかつての弟分である小杉から回されるチンケなシノギで細々と組を守っていた。そんなある日、兄弟分である台湾マフィアのワンリーから、偽造プリペイドカードの取引話を持ち込まれた福永は、これまでに無い巨額のシノギに目がくらみ、銀ちゃんから3000万もの借金をしてその話に飛びついた。しかし、それは小杉が福永を金銭的に追い込むために仕組んだ罠だった…。

結局、キリ取りの対象は小杉の裏にいる建設会社なのだが、福永を嵌めた小杉の最終的な扱いなどストーリーの締め方が雑なのが残念。また、雑といえば元『ピラニア軍団』の志賀勝の演技も雑で、追い込まれた債務者を演じるには少々物足りない。しかし、古いタイプの極道の役柄という意味ではこれ以上ないキャスティングだろう。前作に引き続き森川正太が出演しているが、今回は台湾マフィアのワンリーという設定で前作の債務者からガラっと変わった役柄にも関わらず良く似合う。

パチンコ屋のシーンでまたもや城ゆたかの『国東慕情』が流れている。制作当時は真剣に売りだそうと考えていたのではないだろうか。愛車は変わらずブラバスチューンのSL。(SS)


製作: 1999年 日本 87分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 古本新乃輔 / Shinnosuke FURUMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 志賀勝 / Masaru SHIGA, 木之元亮 / Ryo KINOMOTO, 森川正太 / Shota MORISHITA, 前田五郎 / Goro MAEDA, 山本竜二 / Ryuji YAMAMOTO, 木村栄 / Sakae KIMURA, 八木小織 (八木小緒里) / Saori YAGI, 鶴田忍 / Shinobu TSURUTA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #31 劇場版XIII リストラの代償 / The King of Minami #31

★☆

シリーズ第31作目は久々の劇場版第13作目。ここのところ舎弟の出入りが激しい。といっても古本新乃輔演じる拓也と山本太郎演じる公平の二人なのだが。と云うことで今回の舎弟は拓也。探偵は竹井みどりといしのようこの麻子&涼子。協力者のヤーさんは変わらず沢木組長と広瀬はん。債務者は森川正太演じるしがない探偵の宇田川。広島出身のようでシリーズでは珍しく広島弁がスクリーンを飛び交う。一方、今回の悪党だが、ヤーさんやら悪徳金融やらの悪人は出てこず、広島の普通の会社の2代目社長がキリ取りの相手となる。ということで、広島県福山市がストーリーの中心となり銀ちゃんのみならず舎弟に探偵に沢木組とレギュラー出演者全員が出張っている。

今回は私立探偵の宇田川を中心として展開する。宇田川は元々広島で会社員をしていたのだが、社長の従兄弟という上司に楯突いたばかりに仕事を干されてリストラに有ってしまった男だ。退職後に心機一転、大阪にて探偵事務所を開業したものの、本業の探偵調査の稼ぎも悪く、銀ちゃんの借金500万も返済出来ずクビの回らない状態だった。そんな時、フトしたきっかけで広島での会社員時代にリストラの際のどさくさに紛れて退職金を貰い損なっていた事を思い出した。しかし、広島へ赴き会社と交渉するも会社は支払いを拒むのだった…。

最後のキリ取りは少し無理があり、無理矢理というか力づくでカタに嵌め込んだような方だが、まぁ気にするほどでもなし。村上ショージにピンクの電話と相変わらず芸人が端役出演しているが、今回のキャスティングでのファーストクラスは森川正太だろう。債務者の宇田川を観ていると幾ら役柄とはいえ観ているだけでムカムカしてくる。うだつの上がらない奴とはこういう輩の事を言うのだろう。そしてこういう役柄にピッタリなのが森川正太なのだ。なお、愛車は変わらずブラバスチューンのメルセデスSLだが、距離的にそれほど遠くないためか、銀ちゃんは広島まで車で出張したようだ。(SS)


製作: 1999年 日本 79分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 古本新乃輔 / Shinnosuke FURUMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 森川正太 / Shota MORIKAWA, 小西博之 / Hiroyuki KONISHI, 斉藤洋介 / Yosuke SAITO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #30 アリバイ証明の罠 / The King of Minami #30



1999年製作の本作は、シリーズにおける赤道マイルストーンである第30作目。舎弟は2作前に初出演した山本太郎演じる公平。探偵は矢吹探偵事務所の麻子&涼子で、協力者の沢木組長と広瀬はんは変わらず。債務者には中野英雄演じる山中、悪党の親玉には加納竜だが、今回のキリ取りは悪党からではなく債務者の山中を直接カタに嵌めるため、加納竜はチョイ役の友情出演に留まっている。

今回は赤の他人に会社員証明を販売し、如何にも正規の会社に勤めているかのようなアリバイを売る『アリバイ会社』がテーマ。当初は順調に儲かっていたアリバイ会社も、名義を貸した社員が会社名義で飲み屋にツケを残したたところからほころび始める。そして、そのほころびに悪党がドンドンと付け込み、仕舞いに会社は倒産の憂き目に。しかし、転んでもタダでは起きない社長は出資者の有限責任を悪用して、会社名義で金を借りまくるだけではなく、叩けば埃の出るアリバイ会社の登録者を恐喝し金を強請るのだった…。

本作に登場する『中央銀行 難波支店』はシリーズ第26作目で殺人が行われたサラ金であり、他の作品でも多く出てくる『ミナミの帝王ビルディング』だ。また、中野英雄が居酒屋で一杯飲むシーンがあるが、この際バックで流れている音楽はシリーズ第27作目の『逆転相続』で、布施辰徳演じる城ゆたかが唄う『国東慕情』。久々に聴いたが心に染みるいい唄だ。なお、シリーズも30作目にして初めて銀ちゃんがダッシュするシーンが出た。走らせた債務者は中野英雄演じる山中だが、この偉業はミナミの帝王史に残る。(SS)


製作: 1999年 日本 79分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 中野英雄 / Hideo NAKANO, 蟷螂襲 / Shu TOUROU, 加納竜 / Ryu KANOU, 島田洋七 / Yoshichi SHIMADA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Monday, November 19, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #29 システム金融 / The King of Minami #29



シリーズ第29作目。舎弟は再び古本新乃輔演じる拓也。探偵は変わらず麻子&涼子。ここ数作、日高久を観ていないが元気しているのだろうか。ツカミのショートストーリーではビシバシステムの住田隆がシリーズ第8作目『愛人契約』以来の出演。しかし、このツカミで最も驚いたのは住田ではなく立花理佐が出演していたことだ。端役の女にしては可愛い子だと思っていたが、エンディングの出演者のロールでハッと気づいた。

今回の債務者はラサール石井演じる磯部。ディスカウントストアの社長だがその実、店は女房の力で保っており、磯部は商売もソコソコに夜の女に入れ込んでいた。そんな磯部は仕入れの業者から『システム金融』の話を聞かされる。システム金融とは現金と引換にその現金の4割増しの融通手形を発行させ、これを雪だるま式に繰り返して、債務者をキッチリとカタに嵌める方法。当初、磯部は三桁の単位で手形を転がしていたが、欲に目が眩んだ磯部はドツボにはまる…。

前作に引続き融通手形に絡んだ展開だが最後はちょっと尻すぼみ。わずかな三文芝居で悪党から5000万を引き出した磯部に2000万はご褒美としては多すぎだろう。しかし、今回の悪党に配した役者陣が酷すぎる。悪玉には善人顔で甲高い声が特徴の秋野太作で、悪役向けの顔とは正反対の役者。そして悪の舎弟役はAV男優にして『個性派俳優』という体の山本竜二。俳優としての実力はさておき、この配役が作品全体の質を落としているのは間違いない。ブラバスチューンのSLクラスは変わらず。

Okada_Chiyoさて、シリーズの約半分を見終わって今更なのだが、日高久、宇野ポテトや井上茂 に並ぶ端役常連でいつも気になっている女優さんがいる。出演頻度はかなり高く、だいたい債務者の母親みたいな役が多いのだが、今作でもキッチリ出演していたので調べてみたところ、驚愕の事実が発覚することに。その女性の名は『岡田千代』。東映京都撮影所ニューフェース11期生入社の彼女は『ミナミの帝王』シリーズのレギュラー兼プロデューサーの結城哲也 (本作からクレジットは『ゆうき哲也』となっているが、今は『ゆう城哲也』とも表記したりする。)の奥様である。参った。どうりで出演回数が多い訳だ。

更に調査を進めると井上茂は結城哲也の兄貴である事が判明。そして、井上茂は東映京都撮影所でクレジットにも名前が登場しない程の脇役、斬られ役、チンピラ役として出演していた俳優の自然発生的集団『ピラニア軍団』の元メンバーである。ちなみに、本シリーズの出演者では川谷拓三、岩尾正隆、志茂山高也、片桐竜次、室田日出男などが『ピラニア軍団』の元メンバーとして挙げられる。なお、志茂山は『チャンバラトリオ』の現メンバーで、コンビを組む山根伸介、元メンバーの結城哲也、南方英二、伊吹太郎、山根一輝など、本シリーズの端役として出演する役者はこのような狭いネットワークから高頻度で選ばれていることを付け加えておく。(SS)


製作: 1999年 日本 78分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 古本新乃輔 / Shinnosuke FURUMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, ラサール石井 / Lasarl ISHII, 徳田尚美 / Naomi TOKUDA, 山本竜二 / Ryuji YAMAMOTO, 岡田千代 / Chiyo OKADA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #28 破産−金融屋殺し / The King of Minami #28



ケイエスエスと読売テレビ共同制作のシリーズ第28作目は山本太郎演じる新庄公平を新たな舎弟に据えて少々見映えを一新した作品。なお、探偵は変わらず麻子&涼子の矢吹探偵事務所。

今回の債務者は自動車修理会社の角田社長と建設会社の田部井社長の2人で、それに悪知恵を教えるのが悪徳金融の花井ファイナンス。角田は花井の入知恵で1000万の融通手形を振出して会社を倒産させ夜逃げをする。花井は不渡りが出ると認識しつつ融通手形を割引いて金を抜いていた。一方、田部井は工事受注工作の裏金をつまらない名刺詐欺でかすめ盗られて首が回らなくなった挙句に、角田と同様に花井の手ほどきで5000万相当の融通手形を振出し、会社を倒産させ更に自己破産してしまう。花井ファイナンスは両社の倒産整理に乗って、融通手形を乱発させ金を抜いていたのだった。

今回のストーリーはシノギの仕組みも規模も悪人をカタに嵌める最後の締めも何となくボヤッとした感じで終わってしまった。田部井社長を演じる森脇健児がそもそもボヤッとした演技しか出来ないだけに、不完全燃焼感が強く残った作品。前回に引続き夜逃げの債務者を訪ねた際に器物損壊の罪を犯してしまった銀ちゃんだが、顔もふっくらとしてきて顎の周りのシャープさが失われてくると同時に、歳なりの貫禄もでてきた。愛車は変わらずブラバスチューンのメルセデスSLクラス。(SS)


製作: 1999年 日本 81分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA 
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 升毅 / Takeshi MASU, 森脇健児 / Kenji MORIWAKI, 正司花江 / Hanae SHOJI, 山城新伍 / Shingo YAMASHIRO, 中田ボタン / Botan NAKATA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Friday, November 16, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #27 劇場版XII 逆転相続 / The King of Minami #27



シリーズ第27作目で劇場版第12作目。拓也、麻子&涼子は変わらず。債務者の追い込みでは京阪地域四国などの近距離出張が多いが、それ以外では九州主張が多く、まして東京は麻子が第5作目『キタの女闇金』で対象者の調査に行ったくらいだろうか。個人的には大阪発青森行の寝台特急『日本海』に乗って東北へ逃げる債務者のほうがイメージしやすいのだが、そうではないようだ。ということで、今回は大分の別府温泉へキリ取り出張する銀次郎。ちなみに、大分県は竹内力の出身地でもあり、本シリーズではシリーズ第16作目『偽装結婚』に続く2回目の別府温泉出張。

今回は商社の女社長が遊ぶ金欲しさに銀ちゃんから金を借りようとするも銀ちゃんに断られるところから始まる。一方、売れない演歌歌手の藤巻は、家族のためを思い銀ちゃんから借金をして違法カジノへ投資したのだが、そのカジノが警察に摘発されてしまい投資金は全額露と消えてしまう。しかし、この投資を募った岩崎という男は警察の手入れを事前に知っており、はじめから詐欺を意図した投資金を募集していたのだった…。

今となっては珍しくも無いが、DNA鑑定という当時はそれなりに目新しい知見を絡めつつ、商社の女社長、売れない演歌歌手、そして演歌歌手の義理の息子と、最初はバラバラの要素がエンディングに向かって帰結していく様はいつものとおり。悪党の片棒を担いだ女社長役の松居一代だが、大阪弁も迫力があり中々の演技で魅せる。たった一人でもこうした存在感のある女優が出ると画面の雰囲気に厚みが出て安心して見られる。

ところで、銀ちゃんが債務者を追い込む際に、借金返済方法の提案としてよく挙げられるのが、原発作業員・マグロ遠洋漁船・腎臓・肝臓・角膜にソープと言ったところが定番だが、今回は新たに国際養子縁組という新提案が。子供までも借金返済の便に利用しようとは怖い怖い。シリーズでは初めてだと思うが、夜逃げした債務者の家に入るために、銀ちゃん自ら器物破損の罪を犯している。付近の住民に110番されたのだがその辺は有耶無耶になっているようだ。

本作の冒頭では、布施辰徳演じる城ゆたかが持ち歌の『国東慕情』を唄うシーンから始まるが、その際宇野ポテトがステージ上でMC役として登場しているが、これを観てシリーズ第11作目の『欲望の街』でのい十三ミュージックが脳裏をよぎった人は相当な『ミナミの帝王』好きである。しかし、この『国東慕情』は劇中で散々流れるのだが、それなりにいい歌だな。CD化はされてないようだが何気に欲しくなるメロディーだ。そういえば、今回は銀ちゃんの愛車が出てないような気がするが、気のせいか。また、今回より衣装協力として竹内力自身のファッションブランドである『RIKI TAKEUCHI』がクレジットされている。(SS)


製作: 1998年 日本 82分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 古本新乃輔 / Shinnosuke FIURUMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 布施辰徳 / Tatsunori HUSE, 松居一代 / Kazuyo MATSUI, 丹波義隆 / Yoshitaka TANBA, 福家美峰 / Bihou FUKUYA, 山本竜二 / Ryuji YAMAMOTO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Wednesday, November 14, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #26 劇場版XI 追憶 / The King of Minami #26



1998年製作のシリーズ第26作目は久々の劇場版第11弾。取り巻きはもはや固定感の強いいつもの拓也、麻子&涼子。本家の漫画が100巻を超えてかつ現在も連載中なのだが、それにしてもネタがよく尽きないものだ。日テレの名作刑事ドラマ『太陽に吠えろ』で『長さん』として一躍名を馳せた故下川辰平が定年間近の桜井刑事兼債務者として出演している。シリーズをとおして名俳優と呼ばれる役者が幾人か出演しているが、この下川辰平もその一人だろう。本シリーズでは吉本松竹芸人の出演が多く、お世辞にも上手いとは言えない彼らの演技 ―もちろん、それはそれで好きなのだが― に自分自身がすっかり慣れてしまっていたが、下川辰平が魅せる老刑事のいぶし銀っぷりはまるで画面から滲み出るようで素晴らしい。

今回はその下川辰平が演じる桜井刑事を中心として展開する。定年まであと1ヶ月を迎えた桜井刑事は警視総監賞を12回も受賞した名刑事。しかし、定年までにどうしても解決しなければならないヤマがあった。それは15年前におきた殺人事件だった。桜井は時効まであと1ヶ月のこのヤマを追うために、退職金を前借りした挙句に銀ちゃんから300万の借金をしている。しかし、迷宮入りを目前にしたこの事件の唯一の手掛かりである目撃者の女をどうしても見つけ出せずに居た…。

桜井の部下と桜井の娘のあやことのサブストーリー。その娘の重大な決断。そして、15年前におきた時効間近の殺人事件について、桜井からその背景について銀ちゃんに語られるシーンはシリーズで一二を争うお涙頂戴話。鬼の萬田も流石に桜井にホダされたのか否か、それとも貸した銭の回収のためか、沢木組長に協力を求め事件の唯一の手掛かりである目撃者の女の調査を始める。と、そこまでは良いのだが、警視総監賞を12回も取った刑事が私財を投げ打ち、15年も費やすも全く得られなかった手掛かりが、極道ネットワークを使った途端にあっさりと見つかっちまう、というのは少々安易な展開と言わざるを得ないかなと。しかし、最後のどんでん返しと堕ちた女達の小ネタをきっちり回収した後に続くハッピーエンドに免じて目をつむろう。

ここ数作で『がに股でソファーにどっかり座り、タバコふかしながらしかめっ面』という銀ちゃんが定番のポーズになってきた。それにしても前回にも増して銀ちゃんのスーツが凄すぎる。実際に売ってるんだろうが、こんなん銀ちゃん以外に一体誰が着るんや。(SS)


製作: 1998年 日本 88分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 古本新乃輔 / Shinnosuke FIURUMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 下川辰平 / Tappei SHIMOKAWA, 井上茂 / Shigeru INOUE, 草薙良一 / Ryouichi KUSANAGI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #25 消えない傷跡 / The King of Minami #25



1998年製作のシリーズ第25作目。舎弟の拓也に探偵の麻子&涼子は変わらず。宇野ポテトもしっかりと数秒間ほど出演。ツカミのショートストーリーでは銀ちゃんの債務者の女が借金返済のために、マザコンのボンボンと結婚されるところから始まるのだが、こんなしょうもないストーリーでも、その後の伏線の始まりになっているのがしっかりとしたところ。

事の発端は割烹の名店『鴨安』での事件から始まる。大阪でも一二を争う味の名店とうたわれた『鴨安』だが、先代の主人が引退した途端に、2代目の倅が味よりも利益を優先し、経営方針を180度転換してしまうのだが、そんなやり方に意義を唱える女将を追い出し、花板の西村に至っては嘘の借金漬けにされた挙句に利き手をナイフで刺されてしまう…。

最後は『鴨安』の株式が未発行であることを逆手に取っての見事なキリ取りを見せるが、いつもの詐欺まがいのキリ取りと違って、なかなか知的なフィニッシュで気持ち良い。前々作の長編版はさておき、本作では久々に刃物を使ったバイオレンスシーンが炸裂する。しかし、2回目のバイオレンスシーンについては、拓也に指摘されかつ本人も認めているとおり西村を煽った銀次郎の判断ミスと思われる。今回の銀ちゃんのスーツは派手過ぎて怖い。拓也のしょうもないジャージが霞んで見える。こんな格好で街を歩いたら、すれ違う人が皆避けるに違いない。愛車は引き続きブラバスチューンのメルセデスSLクラス。(SS)


製作: 1998年 日本 85分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 古本新乃輔 / Shinnosuke FIURUMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 北原佐和子 / Sawako KITAHARA, 絵沢萠子 / Moeko EZAWA, 南條豊 / Yutaka NANJO, 新藤栄作 / Eisaku SHINDO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #24 嘆きのニューハーフ / The King of Minami #24



1998年の第1作目はシリーズ第24弾。矢吹探偵事務所の2人と拓也は変わらず。本作はニューハーフという存在がチラホラとメディアへ露出し始めて、その存在が世間に広がり始めた頃の話。タイトルからして梅子は当然の出演として、十数年前のはるな愛(春菜愛)が出演している。悪党役には仁支川峰子(西川峰子)。つかみのショートストーリーでは、今はいずこの北野誠にミスター端役コンビの井上茂に宇野ポテトが出演。特に方言指導も兼ねて本作の製作にも名を連ねる宇野ポテトは素性がイマイチ不明だったが、本作では本人役で端役出演しており、持ちネタを披露している。

今回のストーリーはそのはるな愛演じるニューハーフのリオを中心に展開する。ミナミのニューハーフパブ『冗談酒場』で働くリオは整形手術やら店のバンスやらで、銀次郎から600万の借金を重ねていた。そのリオを引き抜こうとするのがライバル店の『アクトレス』の女社長の奥田。奥田はリオのバンスの精算と違法な性転換手術を交換条件にリオの引き抜きに成功する…。リオの借金とアクトレスの奥田社長、その奥田社長の弟で違法な性転換手術を行う医師の奥田、そして奥田医師の婚約者もまた銀次郎の債務者、と序盤にばら撒かれた伏線が一点に結実していいく様はいつもどおり。

はるな愛の演技が仁支川峰子のそれに比べて余りに稚拙なのが何だが、ニューハーフ世界チャンピオンの若き頃の演技だと思ってみればそれはそれで楽しく、エンディングではニューハーフのモロ下ネタで本作を締める。なお、奥田医師の婚約者襲われて担ぎ込まれた病院の医者が、シリーズ第19作目『保険金横領』で銀次郎に型に嵌められたアメリカのヤブ医者役の俳優だったのを見て『まだ、医者やってたのか』と思わず吹いた。出演者や端役の顔が固定されたままシリーズが続くと、こういう無用な笑いが起こるのが玉に瑕。(SS)


製作: 1998年 日本 81分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 古本新乃輔 / Shinnosuke FIURUMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 仁支川峰子 (西川峰子) / Mineko NISHIKAWA, はるな愛 (春菜愛) / Ai HARUNA, 北野誠 / Makoto KITANO, 亀山忍 / Shinobu KAMEYAMA, 草川祐馬 / Yuma KUSAKAWA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #23 難波金融伝 ミナミの帝王 長編版 / The King of Minami #23



シリーズ第23作目は上演5時間という長編の意欲作。前作まではVシネ版と劇場版の製作年度とシリーズ全体のリリース番号がバラバラだったのだが、本作は1997年製作なのでリリースされた時点での最新作ということになる。全5部で構成された本作はそれぞれに『運命 / 陰謀 / 裏切り / 屈辱 / 逆襲』というサブタイトルが付いており、リリースはDVD5枚組。さすがに劇場版という訳にはいかなかっただろうし、Vシネ版だからこそ製作し得た作品といえる。長編だけに出演者も多く過去に出演した俳優がてんこ盛りで、それだけでも好きな人には嬉しい作品。

探偵には矢吹麻子と坂井涼子のいつもの2人。ちなみに、麻子が探偵事務所の所長とは知っていたが、涼子が所員とは知らなかった。舎弟には水城拓也に助手として梅子。沢木組長と若頭の広瀬も変わらずで、シリーズを見続けた人には見慣れた面々。黒沢年男演じる悪党の丸岡は銀ちゃんの父親をカタに嵌めて、家庭を滅茶苦茶にして以来の因縁がある男。そして、その丸岡の片腕で命令とあれば人の命を手に掛ける事をも辞さないヤクザな男に菅田俊。菅田俊はシリーズ第5作目『キタの女闇金』以来の出演。金主さんの夏八木勲も久々の出演。銀ちゃんの愛車は変わらずブラバスチューンのメルセデスSLクラス。

Amazonで検索: 難波金融伝 ミナミの帝王 長編版5時間 (5枚組)

以下のレビューではそれなりに物語の核心を記述しているため、まだ観てない方は読まないほうが良いかも。まぁ、読んだところでそれほど関係無いのですが。


第1部 運命: モノクロのフラッシュバックから始まるツカミのショートストーリーは銀次郎の少年時代に遡る。黒沢年男演じる丸岡がイカサマ博打でカタに嵌められた銀次郎のオヤジをキリ取りで追い込むところをまだ少年の銀ちゃんが追い返す。この丸岡が以降に渡り銀ちゃんの前に立ちはだかる。シリーズ第12弾で『日掛け屋』として登場した中西良太がセコい詐欺師の小泉として登場する。トイチの利息をキチッと収めていた小泉だが、幾つものセコい詐欺を続ける小泉に大きなリスクを感じた銀ちゃんはついに全額回収へと動き出した。しかし、その矢先に小泉が不審な自殺を遂げる…。一方、情にほだされ100万を貸した男に夜逃げされた梅子が銀次郎のところに駆け込んできた。梅子の債権を引き受けた拓也は梅子を引き連れて追い込みをかける…。

銀次郎と丸岡の因縁、セコい詐欺師の小泉、その小泉の不審な死、梅子が金を貸した男とその娘などなど、とりあえずは本作におけるストーリーの基本的な要素を紹介するような1時間なので、本題はこれからのようだ。


第2部 陰謀: 小泉の自殺に不信を抱いた銀次郎は、事件の裏に暗躍する悪党がいると睨み、拓也、麻子と涼子を使って調査を開始した。しかし、別れた嫁やギャンブル仲間は『小泉は自殺をするようなタマやない』と声を揃える。一方、麻子は小泉が金を借りたサラ金の担当者である塚本との奇妙な関係に気づいていた。立場が弱い債務者の小泉に塚本がペコペコしていたというのだ。更に涼子が塚本を調べると多重債務者を更にサラ金へ紹介する丸岡興業という『紹介屋』に出入りしている事が分かった。一方、梅子の債権回収の件で父親の借金を背負った娘のかずみが気になっていた。かずみは看護婦を辞めてミナミの夜で働いていた。相変わらず情に厚い拓也が金貸しに似合わない好意をかずみにかける。しかし、そのかずみが抱える借金は丸岡興業のものだった。

1部で散りばめられた伏線の『点』が2部で段々と線になってきた。そしてその線は銀ちゃんが少年時代からの因縁の男、丸岡に繋がっているようだ。なお、宇野ポテトが喫茶店のマスター役で登場しているので一応報告。ミスター端役は長編版でも裏切らない。


第3部 裏切り: 引き続き丸岡興業の調査を進める銀ちゃんの探偵軍団である麻子と涼子。しかし、勘の利く丸岡は涼子の調査に気付くと同時にかずみの線から拓也も嗅ぎつける。そんな拓也は持ち前の優しからか、かずみの借金200万を銀ちゃんからトイチで肩代わりする。しかし、丸岡興業で200万を返済したかずみが新たに突き付けられたのは、父親が新規で借りたという500万の借用書だった。返済しても返済しても新たな借金が出来てしまう。困り果てたかずみに丸岡は『萬田金融の顧客リストを持ってくれば借金をチャラにする。』と提案する…。

例によって情に厚く心優しい拓也が第3部のストーリの中心。かずみの借金を肩代わりするだけではなく、かずみを嫁に取ろうと思い婆さんに挨拶に行くも、手痛いしっぺ返しを喰らうのだが、拓也は大きな決心をしようとする。第3部で銀ちゃんと丸岡が直接対峙するのだが、少年時代の一件を思い出した銀ちゃんの顔が怖すぎる。今はすっかり丸くなってテレビでお茶目をする竹内力だが、さすが若い頃の彼には凄まじい迫力がある。


第4部 屈辱: 自分の身可愛さに萬田金融の顧客リストを丸岡に流してしまったかずみ。しかし、そんな事は露知らずの拓也はかずみに結婚の申し込みをする。人情に厚い拓也の好意に良心の呵責を感じたかずみは、丸岡の会社へ乗り込み、ナイフで丸岡を突きつけながらリストの返却を迫るも、返り討ちにあってしまう。丸岡は『この戦争で流される最初の血か…。』と呟きながら、銀次郎潰しにかかる。紹介屋が競争相手の顧客リストを手に入れたら最後、やる事は決まっている。少年時代からの因縁もあり熱くなる銀ちゃんにはもはや冷静な判断が下せずにいた…。

銀ちゃんのオフィスでの丸岡との直接対決のシーンでは、珍しくフィルム長回しで互いの台詞が交わされるのだが、流石は黒沢年男である。男らしい迫力満載の演技は決して竹内力に負けてはいない。第4部でも物語の主人公は拓也。段々と仕上がってきた。なお、第4部開始直後に出演者の紹介がされるのだが、そのバックに流れる映像により軽くネタばれするのが残念。


第5部 逆襲: 罪の意識と拓也の熱すぎる愛情に耐えられなくなり自殺をしてしまったかずみ。そして、自分の女が銀ちゃんを裏切ってしまったと知り、自分なりのけじめをつけようとする拓也。丸岡を襲撃するも逆に返り討ちに遭った拓也は瀕死の状態で銀次郎に助けられる。一方、丸岡の調査を引き続き行う探偵軍団は、丸岡のビジネスにわずかなほころびを見つけ、『地番錯綜地』というキーワードで丸岡を潰しにかかる…。

『地番錯綜地』とは地番と実際の土地が合致していない土地のこと。その『地番錯綜地』に絡むのは第1部の冒頭シーンで夜の女に裏切られた工務店の社長。第5部にきて4時間ぶりにやっと絡んできた。端役三羽烏の一角、井上茂が第5部まできてやっと端役で出演。良く見るとジャケット写真の通天閣が『The King of Minami』となってまんがな。


5時間の長い作品だが、各部が1時間で観やすく尺稼ぎの無駄なやり取りも少なく、それなりの凝縮感で冗長な感じはしない。そして、一見下らないと見えるショートストーリーでも、そこに撒かれた伏線はキッチリ回収する。幾つもの『点』が『線』になり、エンディングに向かって結実していく様はアカデミー賞受賞作品の『LAコンフィデンシャル』を思い出させる。そして、それこそ『ミナミの帝王』シリーズの真骨頂、かつ質の高い脚本の見せ所でもある。ハードな暴行シーンが少ない本シリーズでは珍しく、ナイフで暴れるヤクザな男や、沢木組長の殺人を匂わせるシーンまであり、これまでもこれからも無いようなバイオレンスシーンが見もの。

本作は、銀次郎が幼い頃から心に抱え込んでいる過去の因縁との決別を描いた作品と言えるが、決して丸岡を再起不能にしたりキッチリとカタに嵌めた訳ではない。それは相生橋のラストで両者の闘いがまだまだ続くことを示唆しているシーンでからも分かる。しかし、それとは別の裏の主人公は拓也とかずみだろう。特に拓也の派手な服装に似合わない人情が物語に厚みを与えている。(SS)


製作: 1997年 日本 300分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 古本新乃輔 / Shinnosuke FURUMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 梅垣義明 / Yoshiaki UMEGAKI, 黒沢年男 / Toshio KUROSAWA, 夏八木勲 / Isao NATSUYAGI, 菅田俊 / Shun SUGATA, 中西良太 / Ryota NAKANISHI, 今村涼子 / Ryoko IMAMURA, 井上茂 / Shigeru INOUE, 沼田爆 / Baku NUMATA, 高岡健二 / Kenji TAKAOKA, 岡田千代 / Chiyo OKADA, 大沢あかね / Akane OSAWA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Tuesday, November 13, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #22 特別編 密約 / The King of Minami #22



シリーズ第22作目は『特別編』と銘打たれた作品。1995年製作の本作はケイエスエスに加えてよみうりテレビが共同製作としてクレジットされている。銀ちゃんの取り巻く面々は少々画が異なる。舎弟は久々に柳沢慎吾演じる竜一が復帰。探偵は麻子&涼子でいつものとおりなのだが、探偵の舎弟っぽい扱いの役柄のキョウヘイ役として中山太吾郎なる俳優が出演している。ツカミでは竜一がつまらない『名刺詐欺』に引っ掛かり、しばらく出演していなかったのにも関わらず、全く成長していないところを見せる。その名刺詐欺をしでかした男にトミーズ健、ツカミの端役に川藤幸三と、関西の著名人が出演している。

今回のストーリーはその名刺詐欺の男を見つけ出しキリ取るところからから始まる。その名刺詐欺の男のおじきというのが、大阪近郊の都市で市長選を戦う弘田という現職市長だが、『ミナミの萬田銀次郎』と知った弘田は選挙でバラ撒く『実弾』の不足を補うため、銀ちゃんから1億の選挙資金を借りる事に。しかし、こうした『実弾戦』にも関わらず選挙情勢はライバル候補の峰岸の優勢に傾いていた。弘田の負けは銀ちゃんの1億が無駄になるという事を意味するにも関わらず、銀ちゃんはライバルの峰岸選挙事務所に1億円を持って訪ねる…。

今回の銀ちゃんのロジックは選挙戦でよく耳にする『実弾戦』が行われている現場ならどこでも適用できそうだ。最初の1億は自己資金で工面した銀ちゃんだが、金主さんも1億ともなると3日ほど要するらしく、追加の1億は珍しく、というか最初で最後だろうが、沢木組長から調達している。貸す銭もトイチなら借りる銭もトイチでキッチリ返すとは男らしい。愛車はダイムラー改めメルセデスSLクラス。ナンバーが27-34といつもの77-77とは違う。なお、端役出演の宇野ポテトだが、彼の演技と台詞はここ数作では最も濃い。(SS)


製作: 1995年 日本 93分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA 
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 柳沢慎吾 / Shingo YANAGISAWA, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 芦屋小雁 / Kogan ASHIYA, 野村真美 / Mami NOMURA, 中山太吾朗 / Daigorou NAKAYAMA, トミーズ健 / Tommies KEN, 岡田千代 / Chiyo OKADA, 前田五郎 / Goro MAEDA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Monday, November 12, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #21 スペシャル劇場版 #1 ローンシャーク・・・追い込み / The King of Minami #21



シリーズ第21作目。製作は1995年と前作より2年前に製作されたようで、『スペシャル劇場版』と銘打たれた作品。意味はよくわからないが、タイトルの『劇場版』にローマ数字の連番が付けられていないので、何が『スペシャル』なのかを気にしつつ鑑賞してみた。まぁ結論から言うと、アメリカマフィアを絡めて物語のスケールを大きくしたのに加えて、シリーズ中でも一二を争う豪華な出演陣のようだ。舎弟に竜也、探偵の麻子&涼子に加えて久々の梅子はいつもどおりとして、他に前田吟、佐藤B作などのベテラン俳優陣のみならず、元チェッカーズの高杢貞彦、喜多嶋舞、円広志、羽野晶紀、岸部四郎、元日活女優の絵沢萠子、西川きよしの息子の西川忠志、同じ西川だが関係ない西川のりお、空手家の角田信朗、など著名処がちらほらと出演。これほどの役者陣となると確かにVシネでは元手は回収できないかも。

今回の債務者はアメリカでビジネスに失敗し、アメリカマフィアの高利貸しの追ってから逃げてきた男。日本帰国後に銀ちゃんから借金をして新規ビジネスを始めるも、1億もの詐欺の片棒を担がされた挙句に、マフィアの息の掛かったヤクザに捕まってしまう。アメリカに連れられてしまうと幾ら銀ちゃんと言えども手が出ない。追い詰められた銀ちゃんは沢木組長の協力を得て勝負に出る…。

タイトルのローンシャークは英語の"loan shark"で、意味は違法な高利貸しや闇金という意味。平たく言えば銀次郎の商売を英語にしただけで大それた意味は無い。むしろ、何でアメリアの高利貸しをストーリーに絡めたのかが良く分からないのだがまぁ良いか。製作が95年のため、愛車は以前と同じダイムラーと思われる濃紺の4ドア。(SS)


製作: 1995年 日本 95分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA 
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 大森嘉之 / Yoshiyuki OMORI, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 岸部四郎 / Shirou KISHIBE, 前田吟 / Gin MAEDA, 佐藤B作 / B-saku SATO, 喜多嶋舞 / Mai KITAJIMA, 高杢貞彦 / Sadahiko TAKAMOKU, 絵沢萠子 / Moeko EZAWA, 西川のりお / Norio NISHIKAWA, 西川忠志 / Tadashi NISHIKAWA, 角田信朗 / Nobuaki KAKUTA, 羽野晶紀 / Aki HANO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #20 劇場版X 待つ女 / The King of Minami #20



節目のシリーズ第20作目は、劇場版としても節目の第10作目。1997年の製作だが銀ちゃんの後ろ髪もボリュームアップし、貫禄も同時にアップ。劇場版の制作年的にはシリーズ第15作目のVシネ版に追いついた。探偵は変わらず麻子&涼子だが、出入りの激しい舎弟には古本新乃輔演じる拓也が復活。なお、原作者の郷力也が友情出演をしている。

ツカミでは銀ちゃんの債務者である印刷屋の小野寺と芸者の菊千代の遊びの最中に銀次郎が取り立てに来るも、粋な切り返しで銀ちゃんを追い返す菊千代が気持ちいい。その菊千代と不甲斐ない小野寺が物語の主人公だが、大していい男でも無いのに何故かモテる小野寺はさておき、菊千代は語らずとも小野寺に対する愛が観ているこちらににも伝わってき、役柄といい中村久美の演技といい秀逸。本田博太郎も大袈裟な演技だが役者っぷりを十分に魅せており、前作の芸人祭りとは大きく色合いが異なる作品に仕上がった。

印刷屋の小野寺は芸者の菊千代と結婚すると共に、新規事業を立ち上げて銀次郎の借金を返済し、新たな人生を踏み出そうとしていた。しかし、新規事業とは名ばかりで、実際は格安旅行をネタにした詐欺の片棒を担がされ2100万もの借金をしてしまう。一方、結婚する前に付き合っていたクラブの女、マキと別れるために100万もの大金を積むも、マキは妊娠した事をネタに手切れ金として500万を要求してきた…。にっちもさっちも行かなくなった小野寺は菊千代の元を去り、マキとの関係を清算しようとするが…。

良い女と悪い女の象徴がまさに菊千代とマキ。そして割を食うのはいつも良い女。夫である小野寺を信じて再び有馬温泉で芸者として働く姿がイジらしい。涼子も芸者『野菊』として潜入調査をするが、女も惚れる菊千代の姐さんっぷりに仕事を忘れて涼子も段々と情が移っていくほど。嫁に貰うんやったらこういう女やないとあきまへん。ということで、最後は麻子の『ねぇ、何とかならへんの?』から始まる銀ちゃん一流の『取れるところから取ったる』戦法で、冒頭の詐欺絡みの会社からきっちりとキリ取るのだが、そんなメインストーリーが霞むほど、菊千代が存在感を発揮している。どうでも良いのだが、シリーズ20作も見続けてると『ミスター端役』宇野ポテトの出どころが段々分かってきた。愛車は変わらずメルセデスSLクラス。(SS)


製作: 1997年 日本 86分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作:
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 古本新乃輔 / Shinnosuke FURUMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 螢雪次朗 / Yukijirou HOTARU, 中村久美 / Kumi NAKAMURA, 本田博太郎 / Hirotarou HONDA, 比企理恵 / Rie HIKI, 岡田千代 / Chiyo OKADA, 郷力也 / Rikiya GO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #19 劇場版IX 保険金横領 / The King of Minami #19



1996年製作のシリーズ第19作目は劇場版第9作目。探偵は麻子に涼子のいつものコンビ。舎弟は今回が最後の出演となる宮谷信也演じるリョータ。本シリーズでプロデューサー兼沢木の親分役として出演している結城哲也のチャンバラトリオで仲間の南方英二や、当時アニマル梯団で宮谷信也の相方であるモンキッキー、詐欺師役で山田雅人など、本作は芸人祭りの様相を呈している。

今回は骨董品店を営業するギャンブル狂いで銀ちゃんの債務者である植木が空き巣の被害に会うのだが、損害保険会社の悪徳調査員と結託し架空の動産損害保険金1000万円を請求するも、900万以上を悪徳調査員に取られてしまう。困り果てた植木はロスアンゼルスへ高飛びしてしまい、萬田金融一同も植木の足取りを追う…。

シリーズ第4作におけるフィリピン以来の海外ロケ敢行作品で、銀ちゃんがロスまで追い立てるも債務を払うアテの一切無い植木から取れないので、悪徳調査員からキリ取るという話。しかし、ロスまで行ってもド派手なスーツを着こむ銀ちゃんとリョータの浮きっぷりが激しい。そういえば、フィリピンでも派手な格好だったが、今の時代なら空港のセキュリティ・ゲートを通過できないとみた。肝心のキリ取りだが、銀次郎の債務を払うための努力を全くしなかった植木に対して、保険金をかすめ取った悪徳調査員をカタに嵌めるというのも少々筋が違うところ。しかし、止めときゃ良いのに、欲の皮の突っ張っらせてしまった悪徳調査員は最後にきっちりカタに嵌められる。愛車は引き続きメルセデスSLクラスで、エンディングは相生橋でのショートコントとストップモーション。これを見るとホッとするのは私だけではあるまい。(SS)


製作: 1996年 日本 82分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作:
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 宮谷信也 / Shinya MIYATANI, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 山田雅人 / Masato YAMADA, 石井愃一 / Kenichi ISHII, 徳田尚美 / Naomi TOKUDA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Sunday, November 11, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #18 劇場版VIII 詐欺師の運命 / The King of Minami #18



シリーズ第18弾、劇場版第8作目。舎弟の竜也、探偵に麻子&涼子コンビは変わらず。宇野ポテトも十数秒ほど警官役で出演しており、ミスター端役は相変わらず健在だが、日高久や井上茂、梅垣義明といった面々は劇場版になったせいかここのところ見かけない。他では、河内家菊水丸や当時関西芸人のドンと呼ばれた上岡龍太郎が友情出演を果たしている。どうでも良いのだが、シリーズ第15作目『堕ちる女』でホスト役で出演した俳優が再び博多のヤクザという役柄で出演するも、相変わらずの芋演技に役者としての成長が見られなかったのが残念。

今回のストーリーは九州から出てきた詐欺師の話。演じるのは博多出身の光石研なので方言は問題無さそうだ。その詐欺師が大阪の資産家の孤独な老女を詐欺に嵌めるのだが、老女は詐欺師にとても優しく接してもらっていた為に、最期まで頑として詐欺に遭った事を認めようとしない。一方、この老女の娘婿がギャンブル狂いで銀ちゃんから2000万もの大金を借りていたが、夜逃げ同然に飛んでしまう…。

逃げた詐欺師を追って九州に出張する銀ちゃん。逃げた詐欺師には博多のヤクザも絡んでいたため、沢木の親分や広瀬も一緒に出張るも、最後は『金融屋』なりの殺し方で債務を回収し、関係者一同それなりにハッピーエンド。しかし、老女の娘夫婦が警察に告発してしまったのは、銀ちゃんの読み違いというより指示不足だろう。結果として、博多のヤクザが絡んでくる辺りはこじつけっぽく見えてしまい『尺稼ぎ』としか思えない。愛車は変わらずメルセデスSLクラス。(SS)


製作: 1996年 日本 82分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作:
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 大森嘉之 / Yoshiyuki OMORI, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 石井トミコ / Tomiko ISHII, 光石研 / Ken MITSUISHI, 島田洋七 / Youshichi SHIMADA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Saturday, November 10, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #17 劇場版VII 先物取引の蟻地獄 / The King of Minami #17



シリーズ第17作目は劇場版第7弾。舎弟に達也、探偵に麻子と涼子は変わらず。今回は売れない借金まみれのAV監督の鏑木がふとしたきっかけで先物取引と出会い、最初は儲かるものの追加の取引で悪徳業者にキッチリカタに嵌められてしまう。一方、鏑木の娘も矯正下着販売のマルチ商法で詐欺の片棒を担がされていた。先物取引の証拠金やら追証金やらで銀次郎に借金を重ねていた鏑木だが、麻子が調査を進めると先物取引の会社もマルチ商法も裏では同じ詐欺師が仕切っており、親子揃って同じ人間に騙されていたことが分かった…。

今回の債務者は証拠金の10倍の金額で先物取引を行うも、購入したコーヒー豆の大暴落のより想像以上の損失を出してしまった。詳細は説明されていないが、悪党は恐らく実際の取引をしておらず、かつ嘘の情報を流して鏑木に買いを勧めカタに嵌めたようだ。最後は『手形の裏書き』という、ありきたりな方法でキリ取った銀次郎だが、そこに至るまでのプロセスは中々秀逸で良く出来ている。銀ちゃんの策もあり、親子揃って人生出直しのハッピーエンドとなった。今回の愛車もメルセデスSLクラス。また、本作から劇場版エンディングもRIKIの『欲望の街』となった。(SS)


製作: 1996年 日本 82分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作:
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 大森嘉之 / Yoshiyuki OMORI, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 城後光義 / Mitsuyoshi JOGO, 高橋長英 / Choei TAKAHASHI, 島田洋七 / Youshichi SHIMADA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

Friday, November 9, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #16 劇場版VI 偽装結婚 / The King of Minami #16



シリーズ第16作目は劇場版6作目。シリーズ前作は1997年の製作だが、本作は1995年製作なので、髪が短めの銀ちゃんは若く見えるし、声も表情も豊かだ。探偵は麻子と劇場版前作に続き可愛かずみ演じるけいこ。舎弟は劇場版前作に続き大森嘉之演じる竜也。ドジを踏む事が多い竜也だが、今回はドジというより悪党に拉致された挙句、大怪我を負ってしまう。この大怪我以降は、松本竜介演じる津川が銀ちゃんの実質的な助手として活躍する。また、桂ざこばと笑福亭鶴光がバーの客役として瞬間端役出演している、僅かな出演時間でも笑いを織り込むのが芸人らしいところ。

今回のストーリーは偽装結婚がテーマ。ルビー・モレノ演じるフィリピン人の女性が偽装結婚を利用して来日し夜の店で働くも、実際は借金漬けにされて殆どタダ働きされている状態に。一方、偽装結婚させられた男は銀ちゃんの債務者であったため、『旦那の借金は嫁の借金』ということで追い込みを掛けたが女は姿を消してしまう。そんな時、竜也が悪党に拉致され大怪我を負ってしまう…。

舞台は大阪ミナミから別府温泉と銀ちゃんも久々に関西圏を出てのキリ取り。シリーズでは珍しく、竜也が激しい暴行にあったり、ルビー・モレノが刺されたりとかなり暴力的な悪党をきっちりカタに嵌める。また、探偵の2人もけいこは潜入捜査に麻子はクラブのママに化けたりとなかなかの熱演。最後は思いもよらぬ形でハッピーエンドだが、銀ちゃんも何か思うところありそうだ。最後のテロップとエンディングは素人風処理に逆戻り。(SS)


製作: 1995年 日本 85分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作:
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 大森嘉之 / Yoshiyuki OMORI, 竹井みどり / Midori TAKEI, 可愛かずみ / Kazumi KAWAI, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 日高久 / Hisashi HIDAKA, 大杉漣 / Ren OSUGI, ルビー・モレノ / Ruby MORENO, 宇野ポテト / Potato UNO, 松本竜介 / Ryusuke MATSUMOTO, 佐川満男 / Haruo SAGAWA, 春やすこ / Yasuko HARU, 紅萬子 / Manko KURENAI, 笑福亭鶴光 / Tsuruko SHOUHUKUTEI, 桂ざこば / Zakoba KATSURA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

難波金融伝ミナミの帝王 #15 堕ちる女 / The King of Minami #15



シリーズ第15作目。探偵および舎弟は変わらず、麻子・涼子・拓也の3人。愛車も変わらずメルセデスSLクラス。ツカミのショートストーリーは本編に全く関係無いのに長すぎる。面白い話なのでサラッと切り上げれば良かったのに。

しかし、ツカミにもまして今回の本編は良く分からない。話の筋はクラブの女やホスト通いの女子高生が借金漬けにされて最後は売春婦まで堕とされていく。そうした女の影に潜む悪党から金をキリ取る、というものだが、そもそも銀次郎の債務者はクラブの女一人。しかも債務は100万ぽっきり。女子高生に金を貸したのは舎弟の拓也が個人的にやったこと。そして、銀次郎に助けてくれと頼んできた男は、銀次郎の債務者でも何でもなくお金に困っていない医者である。これでは銀次郎が腰を上げる大義名分が無いはずだが、何故か『それなりの手数料はかかりまっせ』と言いつつ、悪党をカタに嵌める。これでは金貸しの銀次郎というよりもただの詐欺師の話だな。

加えて出演者の演技が酷い。特に女子高生役の女とホスト役の男。クレジットを観る限りでは恐らく倉前志保という女優なのだが男優さんは調べきれなかった。この二人は大阪弁も酷いが演技はもっと酷く正視に耐えられない。良作が多く平均の高い作品が多い本シリーズおいて一二を争う駄作。(SS)


製作: 1997年 日本 78分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 古本新之輔 / Shinnosuke, FURUMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 原哲男 / Tetsuo HARA, 鹿内孝 / Takashi SHIKAUCHI, 伊藤美紀 / Miki ITO, 中谷彰宏 / Akihiro NAKATANI, 蟷螂襲 / Shu TOUROU, 木下ほうか / Hoka KINOSHITA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD