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Thursday, July 12, 2012

キック・アス / Kick-Ass



スパイダーマンやX-MENなどのアメリカン・ヒーローものだと思って観ると痛い目にあう。超ハードで無慈悲な殺戮シーンもあればコメディーもありアクションもある。しかも殺しまくるのは高校生や小学生の可愛い女の子…。

アメコミ好きのN.Y.の高校生デイヴは、ある日ネットでウエットスーツとマスクを購入。ヒーロー『キック・アス』として街のパトロールに出た。だが、デイヴはその初日で、街のチンピラにボコボコにされ重傷を負ってしまう。ところが、退院したデイヴは懲りることなく『キック・アス Ver. 2.0』としてパトロールを再開。そして、あるチンピラの喧嘩で体を張った様子を野次馬により動画サイトにアップされた事から一躍話題の人に。ある日、高校でお気入りの女の子からメールで依頼された件で、ヤクの売人を訪ねたキック・アスだが、逆に殺されかけてしまう。しかし、その窮地を救ったのは、キック・アスとは別次元の強さを誇るヒーロー『ビッグ・ダディ』と、彼の娘で産まれながらに殺人マシーンとして育てられた『ヒット・ガール』だった。

観ている自分も評価が別れてしまうほど本作の内容は強烈。11歳の少女による容赦無い殺戮。しかもマスクを被ったヒット・ガールがタレ目な感じでやたら可愛いときてる。キック・アスも考えて見れば普通の高校生だが、ガトリングガンを連射して敵を殺しまくる。コメディータッチのシーンも多いが、バイオレンスシーンでは笑い要素を一切除外して、妥協の無い映像に仕上げている。そういう意味ではきちんと作られたバイオレンス映画である一方、我が娘を私的な復讐のために殺人マシーンとして育てる父親、父のためならと何の躊躇いもなく殺害を行う11歳の少女。そこには既存のアメコミが持つ、勧善懲悪や貫かれた正義といったものは存在せず、ストーリーのモラルが破錠している。

私的レビューとしては、上記の解釈如何によって2つ星か4つ星に分かれるのだが、やっぱりいくら可愛いと言っても、11歳の女の子にR15+レベルの殺害をさせるシーンが頻発するようでは、やっぱり好きになれないという結論。全体の完成度は高いが、続編の存在を露骨に匂わせるラストシーンだけは少々頂けない。(SS)


製作: 2010年 イギリス, アメリカ 117分
監督: マシュー・ヴォーン / Matthew VAUGHN
製作: マシュー・ヴォーン / Matthew VAUGHN
出演: アーロン・ジョンソン / Aaron JOHNSON, クロエ・グレース・モレッツ / Chlo Grace MORETZ・クリストファー・ミンツ=プラッセ / Christopher MINTZ-PLASSE, ニコラス・ケイジ / Nicolas CAGE, マーク・ストロング / Mark STRONG,
ジャンル: アクション, R15+, コメディー, クライム
鑑賞方法: 映画館, DVD


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