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Thursday, August 9, 2012

ゴッドファーザー Part III / Mario Puzzo's the Godfather: Part III



余りにも偉大な前2作品の後に続く3作目にしてゴッドファーザーシリーズ最終章。舞台は再びニューヨークに戻る。マイケルはコルレオーネ財団の名で行った多額の寄付金によりバチカンより勲章を授与され、それをきっかけとして違法なファミリービジネスから手を引き、合法ビジネスへの転換を試みようとしていた。しかし、彼の違法ビジネスの部分を引き継いだジョーイ・ザザとマイケルの兄ソニーの息子のヴィンセントとの確執が悪化。ファミリーの幹部会では、ジョーイ・ザザの手下によりヘリコプターで銃撃されてしまう。裏切り者は誰なのか。病魔に襲われながらマイケルは再び血で血をあがなう世界に引きずり戻されていく。

Part IIではマーロン・ブランドが出演せず、本作ではトニー役のロバート・デュヴァルの出演も叶わなかったが、シチリアでマイケルに助言を与えるドン・トマシーノは、Part IIでドン・チッチオに復讐を果たしたヴィト・コルレオーネを身を呈して守った男。アル・ネリは忠実な部下であり続け、本作でも最後までマイケルと新しいドン・コルレオーネのために仕えている。作品の年代設定である1901年から1997年まで、一貫したストーリー展開に基づき、各登場人物が丁寧に配置された良質な脚本が素晴らしい。アンディ・ガルシアはまだ若く荒削りだが、そこもまた如何にも血の気が多いソニーの息子といった感じが出ている。ラスト付近のモンタージュは本シリーズのお約束だが、本作でも健在。

上に行けばきれいな世界があると信じ、這い上がるだけの人生だったマイケル。しかし、行けばいくほど汚れた世界であると気付く。家族を守るため、全ての敵に勝利してきたが、最後は全てを失っていた。数年前に観た時は、3作品の中で最も評価の低い作品だったが、今回改めて全シリーズを一気に観てみてその考え方が変わった。本作はコルレオーネ・ファミリーを描いた壮大なドラマの締めくくりとして相応しい作品だ。(SS)



製作: 1990年 アメリカ 162分
監督: フランシス・フォード・コッポラ / Francis Ford COPPOLA
製作: 
出演: アル・パチーノ / Al PACINO, アンディ・ガルシア / Andy GARCIA, タリア・シャイア / Talia SHIRE, ダイアン・キートン / Diane KEATON, リチャード・ブライト / Richard BRIGHT
ジャンル: ドラマ, クライム, マフィア
鑑賞方法: 映画館, DVD


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