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Tuesday, November 6, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #13 詐欺師潰し / The King of Minami #13



シリーズ第13弾。ツカミのショートストーリーでは笑福亭鶴光が借金まみれの債務者役で登場。やはり鶴光は映画よりラジオに方がオモロイと再認識。探偵にはいつもの麻子と1作品開けて涼子が復活。それはさておき、アニマル梯団のコアラこと宮谷信也が舎弟役の『りょうた』として抜擢されているのだが、本作も含めて2作のみの出演のようだ。その他の登場人物として、ドツボにはまる債務者に島崎俊郎と大沢逸美。詐欺師の悪党に萩原流行が出演している。萩原は良く見ると2枚目なのだが、悪党も良く似合う。

前作と異なりストーリーは至極単純。サクラを使って如何にも儲かってそうな喫茶店を利用した『開店屋』という詐欺にハメられる債務者と、いつもどおりの『取れるところから取ったる』という事で開店屋からキリ取る銀次郎という構図。しかし単純なだけにアラも見える。そもそも喫茶店の売上から銀次郎の1000万を返済するというビジネスモデルに無理がある。銀次郎からの借入金の債務利子返済だけで300万/月。喫茶店の純利益が多く見積もって売上の30%だとして、生活費を全く考えなかったとしても必要な売上は最低1000万/月。店のコーヒー単価は1杯250円なので1350杯/日。営業時間を超頑張って18時間としても80杯/1時間は捌いていかないと利子の返済すらおぼつかず、元金の返済など夢のまた夢だ。つまりは、トイチの借金をして事業を開始するところから既に破綻していると言える。

観る前は島崎俊郎の演技を少しナメていたのだが、いざ始まってみるとこれが中々の演技を魅せ、本職の大沢逸美や萩原流行に決して引けを取らない。しかし、そんな真面目な演技だけでは島崎俊郎の名が廃るというもの。エンディングではしっかり『らしさ』を見せている。シリーズも13作を数え、銀ちゃんの声も一段とトーンが下がってきた。台詞はまだまだあるが、表情豊かな若い頃の銀ちゃんとは違う。愛車は引き続き黒のSLクーペ。(SS)


製作: 1996年 日本 78分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 宮谷信也 / Nobuya MIYATANI, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 井上茂 / Shigeru INOUE, 宇野ポテト / Potato UNO, 島崎俊郎 / Toshio SHIMAZAKI, 大沢逸美 / Itsumi OSAWA, 萩原流行 / Nagare HAGIWARA, 笑福亭鶴光 / Tsuruko SHOUHUKUTEI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

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