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Wednesday, November 14, 2012

難波金融伝ミナミの帝王 #24 嘆きのニューハーフ / The King of Minami #24



1998年の第1作目はシリーズ第24弾。矢吹探偵事務所の2人と拓也は変わらず。本作はニューハーフという存在がチラホラとメディアへ露出し始めて、その存在が世間に広がり始めた頃の話。タイトルからして梅子は当然の出演として、十数年前のはるな愛(春菜愛)が出演している。悪党役には仁支川峰子(西川峰子)。つかみのショートストーリーでは、今はいずこの北野誠にミスター端役コンビの井上茂に宇野ポテトが出演。特に方言指導も兼ねて本作の製作にも名を連ねる宇野ポテトは素性がイマイチ不明だったが、本作では本人役で端役出演しており、持ちネタを披露している。

今回のストーリーはそのはるな愛演じるニューハーフのリオを中心に展開する。ミナミのニューハーフパブ『冗談酒場』で働くリオは整形手術やら店のバンスやらで、銀次郎から600万の借金を重ねていた。そのリオを引き抜こうとするのがライバル店の『アクトレス』の女社長の奥田。奥田はリオのバンスの精算と違法な性転換手術を交換条件にリオの引き抜きに成功する…。リオの借金とアクトレスの奥田社長、その奥田社長の弟で違法な性転換手術を行う医師の奥田、そして奥田医師の婚約者もまた銀次郎の債務者、と序盤にばら撒かれた伏線が一点に結実していいく様はいつもどおり。

はるな愛の演技が仁支川峰子のそれに比べて余りに稚拙なのが何だが、ニューハーフ世界チャンピオンの若き頃の演技だと思ってみればそれはそれで楽しく、エンディングではニューハーフのモロ下ネタで本作を締める。なお、奥田医師の婚約者襲われて担ぎ込まれた病院の医者が、シリーズ第19作目『保険金横領』で銀次郎に型に嵌められたアメリカのヤブ医者役の俳優だったのを見て『まだ、医者やってたのか』と思わず吹いた。出演者や端役の顔が固定されたままシリーズが続くと、こういう無用な笑いが起こるのが玉に瑕。(SS)


製作: 1998年 日本 81分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
製作: 
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 古本新乃輔 / Shinnosuke FIURUMOTO, 竹井みどり / Midori TAKEI, いしのようこ / Yoko ISHINO, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 仁支川峰子 (西川峰子) / Mineko NISHIKAWA, はるな愛 (春菜愛) / Ai HARUNA, 北野誠 / Makoto KITANO, 亀山忍 / Shinobu KAMEYAMA, 草川祐馬 / Yuma KUSAKAWA
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

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