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Thursday, January 10, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #39 騙しの方程式 / The King of Minami #39



シリーズ第39作目。銀次郎の舎弟と探偵は公平に翔子。沢木の親分と広瀬はんも変わらず。シリーズ第11作目『欲望の街』以来の出演となる笹野高史がシリーズ通算2回目の債務者として登場している。その他では第15作目『堕ちる女』以来の木下ほうか、など懐かしい面々も出つつ、悪党には良く見ると結構悪顔の清水紘治、優顔の立川貴博に山口仁。ツカミのショートストーリーでは『国東慕情』が聞ける。

今回のテーマは『相保証』なるもの。本来は二人の債務者に対して金融屋が双方の債務の保証させるものだが、今回の場合はクラブのママが保証人を紹介する代わりに、全く知らない人物の債務の保証人にさせられるという仕組みで、故にある日突然見知らぬ債務者の借金が降り掛かってくる場合も。ママは手数料を取って小遣い稼ぎをし、金融屋は金貸しで儲ける一方、債務者は一人コケたら皆コケるという怖い仕組み。そんな仕組みに嵌ったのが銀次郎の債務者である日本舞踊の家元である柴山。芝山は日本舞踊の世界で名声を得るために裏金を使おうとするが、日本舞踊の周りに巣食う詐欺師に騙された挙句に『相保証』の日掛け債務も被らされてしまう…。当時は日掛け債務の利率は年率109.8%が法的に認められていたようだが、この日掛け屋の裏に潜むまともな金融屋との関係に目をつけた銀次郎は『貸金業規制法』『出資法』『利息制限法』と銀ちゃん一流の法知識を駆使しつつ『過払い金返還請求』をキーワードにタイトル通りの知的な方程式で悪党からキッチリとキリ取る。

『アコギな商売は街金に任してもらわな困りまんな』とは銀ちゃんの台詞だが、切り取り手法を見る限りでは、萬田銀行の方がまともに見えてくる。ここのところ強引な切り取り手法は鳴りを潜め、代わりに知的な金融手法が冴えているようだ。お隣の兵庫県城崎温泉(きのさきおんせん)に逃げ込んだ家元を追うべく、どこぞの高速道路を疾走している銀ちゃんの愛車はいつものブラバスチューンSL『なにわ33む77-77』。(SS)


製作: 2001年 日本 91分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 井上茂 / Shigeru INOUE, 宇野ポテト / Potato UNO, 天宮良 / Ryo AMAMIYA, 笹野高史 / Takashi SASANO, 清水紘治 / Koji SASANO, 山口仁 / Jin YAMAGUCHI, 斉藤林子 / Rinko SAITO, 立川貴博 / Takahiro TACHIKAWA, 木下ほうか / Hoka KINOSHITA, 押谷かおり / Kaori OSHITANI, 里吉萌亜 / Moa SATOYOSHI, 谷広子 / Hiroko TANI
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

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