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Friday, January 11, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #42 絆 ー KIZUNA ー / The King of Minami #42



2002年一発目はシリーズ第42作目。銀次郎、公平&翔子に沢木の親分と広瀬はんといつもの面々。馬渕英俚可が台湾から出稼ぎに来た売春婦を演じている。今回の債務者というか銀ちゃんのカウンターパートはシリーズ初期の頃にドブネズミ刑事として出演していた丹古母鬼馬二。ヤクザな風体だがしかし固い商売をする運送会社社長を演じている。その他では、笑福亭鶴光に西川弘志とシリーズに出演経験のある関西芸人が出演している。

数作ぶりにヒューマンドラマに振った本作は、店外デートが売りのクラブで働く台湾人売春婦に惚れてしまった運送会社社長が主人公。惚れた台湾人を台湾へ帰国させるためにバンスの清算金600万円を作るべく、銀次郎から借金をして偽造ハイカの売買に手を染める運送会社社長だったが、仕入れた偽造テレカには裏があった…。ちなみに、ハイカとはハイウェイカードのことで今は使用されていない。50000円で額面58000円とお得感が強かったが、高額故に偽造カードが問題となったものだ。

ツカミのショートストーリーはさておき、運送会社の社長、台湾クラブ、京都のクラブママに台湾人売春婦と、当初は軽い繋がりの各要素が最終的に銀次郎のキリ取りに結実していく様はいつも通りだが、本作では脚本にいつもより深みが感じられ、シリーズでも一二を争うドラマとなった。最後のキリ取りにおけるオカマ連中はご愛嬌か。

シリーズでは泥臭い刑事を演じてきた丹古母鬼馬二だが、本作では筋の通った運送会社社長の役を見事に演じると共に、これまた台湾人を完璧に演じきった馬渕英俚可が対面するラストシーンは、観ている者の涙を誘うだけではなく、銀次郎のキリ取りを差し置いて本作の最高の山場シーンとなった。愛車はいつものSL『なにわ33む77-77』。(SS)

製作: 2002年 日本 96分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 山本太郎 / Taro YAMAMOTO, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 丹古母鬼馬二 / Kibaji TANKOBO, 馬渕英俚可 / Erika MABUCHI, 笑福亭鶴光 / Tsuruko SHOFUKUTEI, 西川弘志 / Hiroshi NISHIKAWA, 荻島真一 / Shinichi OGISHIMA, ラッシャー板前 / Rashaer ITAMAE, 蟷螂襲 / Shu TORO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

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