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Saturday, December 15, 2012

007 #23 スカイフォール / 007 #23 Skyfall



1962年公開のドクター・ノオから数えること第23作目の本作は,そのドクター・ノオから50年目に製作・公開された節目の作品でもある。主演はシリーズ3作目となるダニエル・クレイグ。

物語はMI6のエージェントが殺害され、MI6がNATOを通して世界中のテロ組織に密かに送り込んでいるスパイのリストが入ったハードディスクが盗まれる事態から始まる。事件現場に到着したボンドは、息も絶え絶えの仲間のエージェントの命を救うことも、出血を止める事すらも許されず、MによりHDDの確保を指示される。舞台はトルコの市街地。お約束のカーアクションに続く、バザールの屋根で繰り広げられバイクチェイスは本作でも最大の見もの。車からバイク、列車と逃げる犯人も遂にボンドに追いつかれ、最後は走る列車の屋根の上で緊迫する格闘が続くが、作戦は思わぬ形で失敗することになる...。

3作目となるダニエル・クレイグのボンドは、巷やイギリスの批評家からは概ね良い評価を受けているようで、シリーズ最高のヒット作というキャッチコピーも嘘ではないのだろう。しかし、本作は個人的にはダニエル・ボンドの中でワースト作品。序盤のトルコのバザールの屋根で繰り広げられるバイクチェイスから列車の屋根でのアクションが本シーンのツカミで最高の山場。以降は、火薬の量で勝負した画像が続くのみ。いつもは、イギリス人らしい小気味良いジョークの一つや二つが入り、ニヤリとさせられるのだが、それも無し。ダニエル・ボンドでは初出演となる久々登場のQがボンドに渡す道具は本人認証機能付きの銃と発信機のみ。しかも、ペン型爆弾は古いと言いやがった。シリーズにおけるQの存在価値は、ペン型爆弾とかワイヤーが仕込まれた時計とか、イグノーベル賞狙いかと思わせるスパイグッズにあったんじゃないのか。ストーリーも首を傾げるところが多く、特に上海からマカオ、そしてUKに戻り、最後の決戦に至るあたりは、そこまで場所を変えて敵と対峙する合理的な理由が見つからず困ってくる。プロパンガスあるなら最初からそれで戦えよと。

長崎の軍艦島がロケ地として出てる。この島は映画に向いている島だと思うが、トルコのバザールもよく映画で使われる。記憶するところでは、ゴースト・プロトコルやザ・バンクなど。皆が走りまくってるので、屋根が大丈夫か心配になる。(SS)


製作: 2012年 イギリス 143分
監督:  サム・メンデス / Sam MENDES
製作: カラム・マクドゥガル / Callum McDOUGALL
出演: ダニエル・クレイグ / Daniel CRAIG, ジュディ・デンチ / Judi DENCH, ハビエル・バルデム / Javier BARDEM, レイフ・ファインズ / Ralph FINNES, ベン・ウィショー / Ben WISHAW
ジャンル: アクション, スパイ, サスペンス, 007
鑑賞方法: 映画館

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