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Thursday, January 24, 2013

難波金融伝ミナミの帝王 #51 恐喝(おどし)のサイト / The King of Minami #51



シリーズ第51作目。銀次郎の取り巻きは前作に引続いて真と翔子のコンビ。沢木組長と広瀬はんも変わらず。悪党役には故桑名正博にデビット伊東。桑名は斑に染めた金髪が良く似合うが出演シーンとしてはかなり少ない。また、テンダラーというコンビ芸人の浜本と白川が実際の仕事そのまま芸人役で出演している。端役ではいつもの宇野ポテトと井上茂、ヤクザ役ばかりの中野裕斗に加え、ここのところ急激に出演回数を増やしてきた稲盛誠。前作では極道役、その前は取り立てのキツイ借金取りの役だったが、今回は芸能プロダクションのマネジャーということで、長めの髪とヒゲをたくわえてしっかり役作りしているあたりが心憎い。いつも同じ風貌風情の宇野ポテトや井上茂は勉強してほしい。

今回のテーマはタイトルどおりで、当時流行っていた携帯の出会い系サイトを巡る『架空請求詐欺』と『名簿ビジネス』。出会い系サイトにハマっていた男は、遊ぶ金ほしさに銀次郎から金を借りていたが、身に覚えの無い出会い系サイトの使用料を請求され、不払いの際には会社や自宅に押し掛けると脅され、ツイツイ支払ってしまう。しかし、そうした架空請求に支払った金も100万を超えて、銀次郎への借金を返せなくなった男は姿を消してしまう。一方、その出会い系サイトでアルバイトをしていた銀次郎の債務者は、見知らぬ男に『良い儲け話がある』と言われ、サイト利用者の顧客リストを盗み出してしまうが…。

当時はそれなりに話題だった出会い系サイトのお話だが、ストーリーとしてはそんなに煮詰まっておらず、銀次郎のキリ取りにあった悪党も特に抵抗せず金を支払うという、些か迫力不足のラストシーン。前作に引続き消化不足の要素もあって、井上茂演じるデパートの主任に関する要素が回収されないままエンディングを迎えており、どんなに細かい伏線もラストまでしっかり回収するという、ミナミの帝王シリーズの伝統が失われている。桐谷健太演じる真の舎弟ぶりも板についてきた。北区天神橋出身の彼はバリバリの大阪人だが、私が聞くところ、彼の関西弁は不思議と神戸っぽい感じがする。銀次郎の愛車は黒のブラバスSL『なにわ310な77-77』。(SS)



製作: 2004年 日本 84分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 桐谷健太 / Kenta KIRITANI, 川島なお美 / Naomi KAWASHIMA, 結城哲也 / Tetsuya YUKI, 天田益男 / Masuo AMADA, 宇野ポテト / Potato UNO, 井上茂 / Shigeru INOUE, 浜本広晃(テンダラー) / Hiroaki HAMAMOTO, 白川悟実(テンダラー) / Satomi SHIRAKWA, 稲盛誠 / Makoto INAMORI, 友近 / Tomochika, 磯部公彦 / Kimihiko ISOBE, デビット伊東 / Debit ITO, エド山口 / Edo YAMAGUCHI, 桑名正博 / Msahiro KUWANA, 濱田佳菜 / Kana HAMADA, 関本聖 / Hijiri SEKIMOTO, 中野裕斗 / Yuto NAKANO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

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