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Wednesday, February 5, 2014

藁の楯 (映画)



木内一裕の同名小説を三池崇史監督で映画化した作品。原作者の「木内一裕」と言われても?だが、「きうちかずひろ」と書かれて思い出した人は多いかもしれない。本作はビー・バップ・ハイスクールで有名なきうちかずひろの小説家デビュー作である。主演に大沢たかお、共演に松嶋菜々子、藤原竜也など。

「この男を殺して下さい。名前・清丸国秀。お礼として10億円お支払いします。」という衝撃的な全面広告が主要新聞に一斉に掲載された。広告掲載主は政財界の大物として知られていた蜷川。7歳になる蜷川の孫娘を暴行の上に殺害遺棄した清丸の首に10億円もの賞金が掛けられたのだ。この日から金に目のくらんだ日本中の一般市民から命を狙われる羽目になった清丸は危うく殺されかけ、逃亡潜伏先の福岡で自ら警察に出頭した。警視庁は清丸の身柄を送検すべく、銘苅、白岩のSP2名と捜査一課の刑事を護衛に付けた。だが、懸賞金に目が眩み清丸の命を狙わんとする者はもはや警察内部にまでも広がっていた…。

ストロベリーナイトなど、しばらく刑事モノ作品の鑑賞が続いていたので、いささか食傷気味ではあったが、そんな気持ちはオープニングのツカミである、件の全面新聞広告とその後のスピード感のある展開により軽く吹き飛ばされた。原作小説が持つオリジナリティ溢れるストーリーは斬新で非常に面白い。それだけに、後半に向けて気持ちが高まるも、突如現れた個人タクシーあたりから急速に違和感を感じ始める。そして、その後のプロセスを一切省いてラストの警視庁前へとなだれ込む乱暴な展開。これまで保持してきたリアリティーの糸もぷっつりと切れ、まさに「尻すぼみ」という言葉が相応しい作品。また、超憎たらしい悪役を見事に演じきった藤原竜也の演技が秀逸な一方、岸谷五朗の舞台ばりの大げさな動きがどうしても捜査一課の敏腕刑事には見えず少々残念。(SS)


製作: 2013年 日本 125分
監督: 三池崇史 / Takashi MIIKE
原作:木内一裕  / Kazuhiro KIUCHI「藁の楯」 
出演: 大沢たかお / Takao OSAWA, 松嶋菜々子 / Nanako MATSUSHIMA岸谷五朗 / Goro KISHITANI伊武雅刀 / Masatou IBU永山絢斗 / Kento NAGAYAMA藤原竜也 / Tatsuya FUJIWARA,  山崎努 / Tsutomu YAMAZAKI本田博太郎 / Hakutaro HONDA長江健次 / Kenji NAGAE四方堂亘 / Wataru SHIHUDO, 山口祥行 / Yoshiyuki YAMAGUCHI本宮泰風 / Yasukaza MOTOMIYA坂田雅彦 / Masahiko SAKATA中野裕斗 / Yuto NAKANO勝矢 / Katsuya
ジャンル: サスペンス, アクション
鑑賞方法: Blu-ray

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