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Monday, March 10, 2014

アルゴ / Argo



アカデミー賞作品賞やゴールデングローブ賞作品賞など2012年の主要アワードを総なめした本作は、1979年にイランで起きたアメリカ大使館人質事件にて、CIAが実際に行った人質救出作戦を元に描いたサスペンス大作。監督兼主演にベン・アフレック。共演にブライアン・クランストン、アラン・アーキンなど。

イラン革命の真っ只中の1979年。イスラム過激派を含む多くの民衆が在イラン・アメリカ大使館を占拠して、52人の職員を人質にとる事件が発生する。しかし、占拠直前に6人のアメリカ人職員が秘かに脱出し、カナダ大使公邸に逃げ込んでいた。既に空港を含めたテヘラン市街地はイスラム過激派の監視下におかれ、6人が見つかるのは時間の問題だった。そこで国務省から協力を求められたCIAの人質奪還専門家であるトニー・メンデスは『アルゴ』という架空の映画をでっち上げ、6人をロケハンのスタッフとして出国させる作戦を立案する。ハリウッドの著名な映画関係者を作戦の協力者として得たトニーは「ニセ映画でも大ヒットを狙うぞ!」と豪語する協力者とともに、『アルゴ』の製作発表を盛大に行うが…。

史実に忠実か否かはさておき、こうした『事実は小説よりも奇なり』を地で行く極秘作戦がアメリカ・カナダの2国の協力のもとに実際に行われたとは驚く限り。イスラム過激派に廻りを囲まれた中での生死をかけた作戦だが、プロフェッショナルとしての自信を持って大胆にかつ慎重に行動するトニーをベン・アフレックが熱演しており、イランから脱出するその瞬間まで観ている者をドキドキさせるストーリー展開が秀逸。一方、厳戒態勢下にあるテヘラン市中を6人と共に歩き回るシーンや、大統領による作戦中止命令、空港におけるクライマックスなど、少々脚色が強い箇所もあるが、そこは必要なエンターテイメントだろうと解釈する。しかし、作品としてはまぁまぁ面白いのだが、各アワードを総取りするに値するか、と問われると、2009年にアカデミー賞で6冠に輝いたハート・ロッカーのように、そこまでの価値を見出だせないのだが。(SS)


製作: 2012年 アメリカ 120分
監督: ベン・アフレック / Ben AFFLECK
製作: ベン・アフレック / Ben AFFLECK, ジョージ・クルーニー / George CLOONEY
出演: ベン・アフレック / Ben AFFLECK, ブライアン・クランストン / Bryan CRANSTON, アラン・アーキン / Alan ARKIN, ジョン・グッドマン / John GOODMAN, ヴィクター・ガーバー / Victor GARBER, テイト・ドノヴァン / tate DONOVAN
ジャンル: サスペンス, ドラマ
鑑賞方法: Blu-ray

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