Search This Blog

Tuesday, June 10, 2014

探偵はBARにいる 2 ススキノ大交差点/ The Detective is in the Bar 2




大ヒットした前作に続くシリーズ2作目は、同じく東直己の探偵はひとりぼっちを原作に、私立探偵『俺』と相棒の高田の活躍を描く。主演は前作に引続き、北海道出身の大泉洋と、相棒役に松田龍平。共演に尾野真千子、ゴリ、渡部篤郎など。今回も探偵の本拠地であるバー『ケラー・オオハタ』、『缶ピースと胃腸薬』や、喫茶店『モンデ』などなど、シリーズのファンなら説明不要のアイテムはそのままで、前作同様の面白さを期待させる。

東日本最大の歓楽街ススキノ。探偵が足繁く通うオカマバーのマサコちゃんはいつも大胆なマジックで探偵や仲間のオカマ達を驚かせていた。そんなマサコちゃんは皆にそそのかせれて冗談半分で出場したマジック大会で全国優勝してしまうのだが、記念パーティーの翌日に何者かに殺害されてしまう。しかし、警察の捜査も進展少なく、探偵がススキノの住人達に聴きこみを行ったところ、マサコちゃんが事件当夜にカリスマ政治家の橡脇と会っていたとの情報が入る。探偵は早速、地元暴力団や橡脇の支持団体の調査を始めるがそんな中、何者かによる尾行に気付いた探偵は、とある雑居ビルで逆にその尾行者を捕らえるも、それは気鋭の美人バイオリニストの河島弓子だった…。

昔、千葉の房総で特急列車に乗る前に『カニ味噌』とビールを買ったのだが、どうにもこうにもこのカニ味噌が美味しくない。良く良くパッケージをみると『カニ味噌風味噌』と書いてあった。『カニ味噌』と『カニ味噌風味噌』とは似て非なるものなのだ。それはさておき、本作はハードボイルド風ごった煮作品といったところで、前作よりもややコメディー方面に強めに振った感があるも、終盤にかけては大泉洋が格好良く見えてしまうハードボイルド風作品に仕上がっている。個人的には大倉山ジャンプ台と室蘭での銃撃戦についてはやり過ぎ感が強く頂けないのだが、それでも格好良さと面白さの間の微妙な細い線のような独特の雰囲気や、早くもなく遅くもない微妙なスピード感はいずれも心地よく、最後まで気持ちよく見られる。ただ、原作を読んでいないので何とも言えないところもあるが、ストーリの核心である殺人事件の謎を解き明かすきっかけや、その後の短絡的な展開などは脚本が良く練れていないとも感じた。作中の季節設定は晩秋といったところだが、季節外れの真夏日が続く6月に見てしまったので、紅葉や初雪のシーンなど北海道ならではの季節感を出したシーンがしっくりと入ってこなかったのが少々残念。本作の出来とは無関係だが。(SS)


製作: 2013年 日本 119分
原作: 東直己 / Naomi AZUMA『探偵はひとりぼっち』
監督: 橋本一 / Hajime HASHIMOTO
出演: 大泉洋 / Yo OIZUMI, 松田龍平 / Ryuhei MATSUDA, 尾野真千子 / Machiko ONO, 田口トモロヲ / Tomoro TAGUCHI, 波岡一喜 / Kazuki NAMIOKA, 松重豊 / Yutaka MATSUSHIGE, 片桐竜次 / Ryuji KATAGIRI, 篠井英介 / Eisuke SHINOI, ゴリ / Gori, 矢島健一 / Kenichi YAJIMA, 筒井真理子 / Mariko TSUTSUI, 渡部篤郎 / Atsuro WATABE, マギー / Maggy
ジャンル: サスペンス, アクション, ハードボイルド
鑑賞方法: DVD

No comments:

Post a Comment