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Friday, June 29, 2012

アラビアのロレンス / Larence of Arabia



アラビアのロレンス』『十戒』『ベン・ハー』などなど、所謂スペクタクル巨編と言われている歴史映画は長い間見ることを遠慮していた。膨大な制作費、大量の人員と資材、長期に渡る撮影、4時間に迫る上映時間で、観る側のこちらも多くのエネルギーを要するこの手の作品だが、アカデミー賞を幾つも取った大作も多く、映画好きとしては避けられない道。すると、IMAGICA BSがアラビアのロレンス完全版を放送するということで、コナコーヒーとハバナ産葉巻を手にまったりと鑑賞することにした。

物語は20世紀初頭の中東アラビア。第一次世界大戦中のこの砂漠の地で激突するトルコ軍とアラブの流浪の民達。大英帝国の軍人であるロレンスはアラブの言葉や文化に精通していることから、軍の命令でアラブとの共闘工作を実行するよう指示され、長旅を経てアラブの民と合流する。その後、アカバ占領やメギドの闘い、ダマスカス占領を経て多大な戦績を挙げたロレンスは、アラブ民族会議を立ち上げ大アラブ王国の設立を支持するが、アラブは既にロレンスを必要としておらず、また、列強によるアラブの分割統治を画策する大英帝国もまた然りであった。こうしてロレンスは失意のまま本国へ帰還する…。

長〜い映画だなというのが偽らざる感想。長編作品らしく、序曲・休憩・終局という黒い背景画面に音楽が流れる映像を途中に挟む3部構成の作品であるが、ここに限らずストーリー全体として冗長感が否めず濃密感に乏しい。もちろんスピード感のある局面もあるが、映画全体としてのスピード感は全く感じない。映画の素材としては面白くもあり深いものであるので、どこかの監督にリバイバルして欲しいものだが、今となっては誰も触れる事が出来ないだろう。一方、冒頭の砂漠での超長回し映像やアカバ占領、メギドの闘いなどにおける大スペクタクル映像など、現在ではほぼ不可能と思われるCG無しの生の映像は文句なく美しく、こういう時代の緻密に作り込まれた映像もたまには良いものである。(SS)



製作: 完全版 1988年 イギリス 227分, オリジナル版 1963年 207分
監督: デヴィッド・リーン / David LEAN
製作: 
出演: ピーター・オトゥール / Peter O'TOOLE, アレック・ギネス / Alec GUINNESS
ジャンル: ドラマ, ヒストリー
鑑賞方法: IMAGICA BS


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