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Monday, January 28, 2013

影の交渉人 ナニワ人情列伝

★☆

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全60作品が製作されるも諸般の事情で突然の打ち切りとなった『難波金融伝 ミナミの帝王』のコンセプトを受け継ぐ本作は、企画・原案・主演の竹内力と萩庭貞明監督の『ミナミの帝王』コンビによるシリーズ作品。竹内力がいつまでも『ミナミの帝王』のファンを待たせるわけにはいかないと思い自ら企画製作したこの作品は、いわゆる『ヤメ検』と言われる元検事の弁護士、城崎竜二がミナミを舞台にして、法律を武器に悪党を成敗するという人情物語。

メインキャストは、ヤメ検の城崎竜二(きざきりゅうじ)役で竹内力、その良き理解者である大阪府警杉山警部補に桂ざこば。脇役は製作がリキ・プロジェクトだけに『影の交渉人』の面々として山口祥行、城明男、大久保貴光、中野裕斗に勝矢といったリキ所属俳優が居並ぶ。なお、野村祐人はリキ事務所ではない。他では、梅沢富美男、下元年世、桑名正博、渋谷天外にアンドレと、『ミナミの帝王』出演陣がそのまんまスライドしたようなキャスティング。いずれ、60本も観て『ミナミの帝王』色に染まった頭の中を一度リセットしてから見始めた方が良さそうだ。

第1回目のストーリーは、とある美容外科医師殺人事件の容疑者として城崎が良く知る辛祥基が逮捕されたことに端を発する。事件の裏に潜む巨悪の匂いを感じ取った城崎は、杉山警部補と連絡を取りつつ、検察時代に捕らえ更生させた6人の元犯罪者達 − 『影の交渉人』を使って事件の真相を探り出す。そして、事件の背後に潜む悪徳不動産屋を突き止めるが、しかし本当の悪党は5年前に城崎が検察を辞める切っかけとなったある事件の重要参考人の男だった…。

城崎が検察を辞めるまでの経緯から始まるオープニングはチープなテロップが入るものの、竹内力もスーツにメガネで何とか検察官の風情を出しつつ、相当頑張った感じが出てる。城崎は元大阪地検特捜部所属。大手ゼネコンの贈収賄事件を追うも立件できずに辞めたようだが、何しろその辺のテーマがこの手の作品が扱うテーマにしては大きすぎて、今回のメインストーリーとのバランスが少し悪いような気がする。ヤメ検だけど何故辞めたかは説明しないというのも手だったのかなと。ただ、最後のキリ取り…じゃなくて巨悪をカタに嵌める手法は萬田銀次郎を彷彿とさせる雰囲気で、この辺りは『ミナミの帝王』ファンを喜ばせるフィニッシュ。少し乱暴な言い方だが、シリーズ長期化や漫画化を狙い気合を入れて製作はしたが、少し空回ったような第1作目。空回りといえば桂ざこばの演技も空回りし過ぎだが、それはさておき次作に期待したい。(SS)


製作: 2009年 日本 93分
監督: 萩庭貞明 / Sadaaki HAGINIWA
法律監修: 山之内幸夫
出演: 竹内力 / Riki TAKEUCHI, 桂ざこば / Zakoba KATSURA, 山口祥行 / Yoshiyuki YAMAGUCHI, 城明男 / Akio JOE, 大久保貴光 / Takamitsu OKUBO, 中野裕斗 / Yuto NAKANO, 勝矢 / Katsuya, 野村祐人 / Yuto NOMURA, 下元年世 / Toshiyo SHIMOMOTO, 桑名正博 / MAsahiro KUWANA, 梅沢富美男 / Tomio UMEZAWA, 渋谷天外 / Tengai SHIBUYA, 伊達みきお(サンドイッチマン) / Mikio DATE, アンドレ / Andre, ぼんちおさむ / Osamu BONCHI, 金子舞優名 / Mayuna KANEKO
ジャンル: ドラマ
鑑賞方法: DVD

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